小人閑居して不善を為す chapter3

一介のプレイヤーからハイスコアラー、そしてゲームセンターの中の人を経てアーケードゲームと関わること40年以上、その普通とはかなり異なるゲーマー人生を回顧するべく記事を綴っております。

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト マイコンベーシックマガジン1991年12月号/トピック店舗:スペースキャンパスステーション/ゲームセンタータイリョウ(宮城県)

イスコア集計店マップ(マイコンベーシックマガジン1991年12号)

マイコンベーシックマガジン1991年12月号(第10巻第12号)のハイスコア集計店マップとなります。

 

掲載店総数は92で先月比-1となります

新規掲載店が3軒あります。

 

・その他

新宿アシベ(東京都)

 

ゲームトライ(神奈川県)

 

ゲームランド(愛媛県

マイコンベーシックマガジン 1991年12月号より)

 

歴史あるライブハウスとして有名な新宿の「アシベ会館」にかつてゲームセンターがあり、ハイスコア掲載を行っていた時期があります。

 

歌舞伎町の深部に位置しているため、昼間ならともかく夜間に遊びに行くには結構難易度が高かったお店だったのではないでしょうか。

 

以下スコア欄を掲載します。

 

【チャレンジハイスコア 1991年12月】

マイコンベーシックマガジン 1991年12月号より)

今月の注目ゲーム欄のトップを飾るのが「スターブレード」です。

初代ストリートファイターⅡ全盛期に、以後来るべきゲームの3D化において先行していたナムコが投入したスペースシューティングでした。

インパクトのある大型筐体外観と優れた演出で、ほぼストⅡ一辺倒となっていたロケーションにおいて特にナムコ系店舗では目玉商品の位置付けでしたが、

・大型筐体故の流通の悪さ

・納入当初は200円1プレイが標準だったため初プレイのハードルが高い

・連射は装備されておらず、連射しにくいトリガーの形状もあって連射装置が装備されていないとクリアも覚束ない

 

上記のような要因もあって連射装置を独自に装備した店舗では長期に渡ってプレイヤーが付いたものの、一般的な店舗ではゲームの面白さが理解されないまま撤去に至った事例が多かったのではないかと推察されます。

 

チャレハイ通信欄でも、プレイシティキャロット駒沢店が1プレイ300円設定だが連射装置を装備することで差別化を図っていますが、流石に300円は躊躇するものの1プレイ200円でも連射が標準装備されていればもっと幅広い層にゲームの良さが伝わっていたのではないかと思います。

 

トピック店舗:スペースキャンパスステーション/ゲームセンタータイリョウ

 

トピック店舗は引き続き宮城県の掲載店から「スペースキャンパスステーション」「ゲームセンタータイリョウ」の2軒をピックアップします。

 

【スペースキャンパスステーション】

(スーパーソフトマガジン⦅マイコンベーシックマガジン別冊⦆1984年9月号より)

2022年9月18日撮影

 

【ゲームセンタータイリョウ】

マイコンベーシックマガジン 1986年2月号より)

2022年9月18日撮影

 

最初に紹介する「スペースキャンパスステーション」ですが、タイトー系の店舗です。

掲載はベーマガ1984年8月号からスタートしましたが、掲載店が一気に40店以上増加したタイミングでタイトー系店舗だけでもここを含めて全国で13店、またプレイシティキャロット仙台店や宮城野原キャロットハウスとも同時の開始となっています。

 

場所は多数のゲームセンターが立地した仙台駅前及び名掛丁商店街からは離れており、仙台駅から10分程度歩いた商店街である「サンモール一番町」にありました。アーケードは掛かっているものの周辺はむしろオフィス街で、名掛丁商店街とは雰囲気が大きく異なっています。

 

ゼンリン住宅地図 仙台市中央部1986年より)

 

1986年の住宅地図にて所在を確認しています。

2022年時点で入居していた「実興ビル」は既になく、周辺の小規模な建物と合わせて再開発され1,2階が商業スペースのマンションとなっています。写真ではランニングシューズ店である「SteP」のあたりが実興ビルの場所と思われます。

 

店舗名だけではタイトー系とは判断出来ないのですが、「ゲームマシン」誌1987年8月15日号にて、同一住所の店舗が「ウィルトークタイトー仙台店」として紹介されています。

(ゲームマシン 1987年8月15日号より)

 

記事によれば「約2年前に改装と同時に店の名前も変更」とあるため、改装を機にウィルトークの名称に変更されたと思われます。この情報をもとにタイトー系へと分類しています。

 

ベーマガへのスコア掲載は1984年8月~1986年5月号までなのですが、1987年8月時点で改装から約2年経過していたとなると、ハイスコア掲載中に既に店名が変わっていても不思議ではないのですが、スコア欄は最後まで「スペースキャンパスステーション」のままとなっていました。ゲームマシン誌の改装時期が相違しており実際は改装と合わせて掲載終了となったと考えるのが自然と思われるため要追跡調査となっています。

 

ゲーメストへのスコア掲載履歴はありませんが、「ランダムピックアップ」コーナーの仙台特集でウィルトーク時代の店舗が紹介されており、当時の店舗入口の写真も掲載されています。

ゲーメスト 1987年7月号より)

 

そしてもう1店の「ゲームセンタータイリョウ」ですが、こちらは仙台から30㎞程度南下した阿武隈川沿いの城下町、角田市にありました。

 

市の代表駅として阿武隈急行角田駅がありますが、市役所のある中心部からは1㎞程度離れており、その中心部から更に1㎞程南下した市街地の外れが該当住所です。角田城址から近く、周囲は市民会館や学校が位置しており文教地区の佇まいです。

ゼンリン住宅地図 角田市1988年より)

 

1988年の住宅地図ですが、住所の場所は「大漁つり堀センター」となっています。

角田市は海に面しておらず、何故店舗名が「タイリョウ」だったのか疑問だったのですが謎が解けました。釣り堀に併設されたゲームセンターだったようです。

 

現在は写真のように釣り堀の形跡は全く残っておらず、周囲の土地も合わせて駐車場と化しています。

 

バッティングセンター併設のゲームセンターは多数ありましたが、釣り堀というのは珍しいと思います。地図を見ればわかりますが近隣には角田小学校があり、風俗営業法適用以降であれば営業許可が下りなさそうな場所ですが、釣り堀付帯施設として特に問題視はされていなかったのかもしれません。

 

ベーマガ誌面へは1986年2月号から登場、その後ゲーメストが創刊されるとこちらでも掲載が開始されダブル掲載店となります。

ゲーメスト 1987年4月号より)

 

ゲーメスト初回掲載のスコアネームを見ると仙台の著名サークルの名前が多数ありますが、遠征でもされたのでしょうか。

 

もし鉄道で向かった場合、1987年6月末まで最寄駅である角田駅は旧国鉄丸森線で、角田駅の本数はなんと1日5本しかありませんでした。

blog.livedoor.jp

上記サイトに丸森線時代の最後の時刻表が掲載されていますが、この本数では仙台からそれほど離れていないと言え鉄道での訪問は至難の業です。

 

1987年7月より第三セクターである現在の阿武隈急行となり、本数も1日14本となるのですが、それでも決して便利とは言えず訪問難易度は高かったと思います。さすがに仙台勢の方々は車で向かわれたと思うのですが、実際はどうだったのでしょうか。

 

裏を返せば、このような地方中小都市でも80年台にはゲームセンターが存在し、かつハイスコア集計まで行なわれていたという事実を表しています。

 

誌面への掲載はコンスタントに続いていたのですが、ゲーメストが1988年9月号、ベーマガは同年10月号の掲載が最後となっています。ほぼ同時期のため閉店の可能性がありますが誌面へは特にその旨の記載はありませんでした。釣り堀としての情報も探してみましたが特に発見には至っていません。

 

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ハイスコア集計店マッピングプロジェクト マイコンベーシックマガジン1991年11月号

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト ゲーメスト1991年11月号

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ハイスコア集計店マッピングプロジェクト マイコンベーシックマガジン1992年1月号

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト ゲーメスト1991年12月号

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト ゲーメスト1991年11月号/トピック店舗:AMUSEMENT HAUS/アビニョン(宮城県)

ハイスコア集計店マップ(ゲーメスト1991年11月号)

ゲーメスト1991年11月号(第6巻第11号)のハイスコア集計店マップとなります。

 

総掲載店数は93となり前月比+1、新規掲載店はありません。

この頃は90~100店の間で振れ幅の大きかったベーシックマガジンと比較して、ゲーメストは90店前後で安定した掲載数となっていました。

 

以下スコア欄を掲載します。

 

【めざせハイスコア 1991年11月】

ゲーメスト 1991年11月号より)

 

ヒットゲームベスト10のランキングですが、まだストⅡが登場して1年も経過していないこともあり対戦格闘ゲームとされるタイトルはデータイーストの「デスブレイド」のみと思いきや、プレイヤー人気ランキングにおいては「格闘ゲームが5種類」と表記されています。

「クライムファイターズ2」「D.D.クルー」挙句は「ファイナルファイト」までもが「格闘ゲーム」として扱われていました。

 

まだ「対戦」格闘ゲームがジャンルとして確立する前のことで、ベルトスクロールアクションゲームでも攻撃がパンチ/キック系のタイトルをゲーメストでは「格闘ゲーム」として当初は分類していたことが分かります。

 

トピック店舗:AMUSEMENT HAUS/アビニョン

 

トピックは引き続き宮城県ですが、仙台市以外のスコア掲載店よりゲーメスト初期に掲載のあった「AMUSEMENT HAUS」「アビニョン」の2軒を取り上げます。

 

【AMUSEMENT HAUS】

ゲーメスト 1986年9月号より)

2022年9月18日撮影

 

アビニョン

ゲーメスト 1987年4月号より)


2024年6月22日撮影

「AMUSEMENT HAUS」は仙台市の南隣である名取市にありました。JR東北本線で駅4つ分、時間にして15分程度の仙台のベッドタウンです。

 

名取駅を降り線路沿いに5分程度徒歩で南下すると店舗のあった場所になります。昔は多かった小規模店舗が連立する長屋形式の建物でその一角だったようです。周辺は他に店舗は少なく住宅地となっており、付近を通る電車の音が時折響き渡る程度で「大手町」という住所から連想される雰囲気とは異なっています。

ゼンリン住宅地図 名取市1986年より)

 

1986年の住宅地図では4軒並んでいるテナントの南側2店目に「アミューズメントハウス」の文字があります。この配置が間違いなければ4枚目写真の「海鮮旬彩 みよし」の場所が該当箇所となります。

 

住宅地図では同一場所に「頭のシェイプアップ」の店名がありますがゲームセンターとの関係は不明。建屋2階部分は完全に住居のため2階のテナントとは考えにくく、恐らく同一敷地でゲームセンターと合わせて別の店舗が運営されていたと思われます。ただ写真を見れば分かるように店舗は相当に小さく、どのような店内構成になっていたのかはもはや知る由はないのかもしれません。

 

誌面への掲載はゲーメスト1986年9月号から開始されました。

翌11月号は掲載が継続したものの1987年に入ると5月号に掲載されたのが唯一となり、計3回の登場に留まっています。

 

店舗備考欄を見るとほぼ全てのタイトルにおいて「ノーエブリ」「2ランクアップ」といった厳しい方向への設定変更が行われていた形跡があり、ハイスコアの掲載こそ行われていたもののあまりプレイヤーには優しくないお店だったのかもしれません。

 

そしてもう一軒の「アビニョン」ですが、こちらの住所である「登米郡迫町」は2005年に迫町を含んだ近隣9町の合併により現在は登米市となっています。仙台市からは北東方向へ60㎞程離れており岩手県に隣接した位置となります。

 

店舗は旧迫町の中心地であり現在登米市役所も立地している佐沼地区に位置していました。

ゼンリン住宅地図 迫町1989年より)

 

1989年の住宅地図ですが、誌面住所の場所は「おもちゃのアビニオン」と表記されています。

80年台のアーケードビデオゲーム華やかしき頃は、おもちゃ屋が収入増の一環としてゲーム機を設置することが多かったのですが、恐らくここもその事例に該当するのではないかと想像します。

 

そして現在は写真のように板金塗装業者となっていました。隣接した「食堂 入汐」の建屋が健在のため、場所はこちらで正しいと認識しています。また建物も年季が入っているため建て替えはされておらず、アビニョン時代のものがそのままなのではないでしょうか。

 

誌面掲載はゲーメスト1987年4月号からスタートしました。

時折休載があったものの1988年末まではコンスタントに誌面に登場していましたが、1989年に入ると一転して5,9月号の2回しか掲載がされませんでした。

ゲーメスト 1989年5月号より)

その1989年5月号の「ハイスコア伝言板」のコーナーに店内写真が掲載されていました。元がおもちゃ屋とはいえダライアス筐体の姿もあり、また壁にはタイトルイラスト入りハイスコアボードが飾られるなど結構本格的なゲームセンターであったことが垣間見えます。制服姿の学生が多いのは近隣に宮城県立佐沼高校があったためでしょうか。

 

掲載間隔が開くとそのままフェードアウトすることが多いのですが、1990年に入ると4~6月号と連続して掲載され復活を予感させたものの、結局は1990年8月号を最後に以後誌面に登場することはありませんでした。

 

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ハイスコア集計店マッピングプロジェクト ゲーメスト1991年10月号

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト マイコンベーシックマガジン1991年11月号

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ハイスコア集計店マッピングプロジェクト ゲーメスト1991年12月号

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト マイコンベーシックマガジン1991年12月号

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト マイコンベーシックマガジン1991年11月号/トピック店舗:ブックセンタースクラム(アビリティーズジャスコスクラム、ゲームフィールドキックオフ)(宮城県)

イスコア集計店マップ(マイコンベーシックマガジン1991年11号)

マイコンベーシックマガジン1991年11月号(第10巻第11号)のハイスコア集計店マップとなります。

 

掲載店総数は先月比±0で93のままなります。

新規掲載店も1991年1月号以来10か月振りで無しとなっています。

 

以下スコア欄を掲載します。

 

【チャレンジハイスコア 1991年11月】

マイコンベーシックマガジン 1991年11月号より)

 

ストリートファイターⅡに席捲されていたビデオゲーム市場ですが、まだ他社が対戦格闘ゲームで追従してくるには至らない段階で、スコア集計タイトルを見ると「闘神(タイトルは神の下に人)ブレイザーズビデオシステム)」「D.D.クルー(セガ)」「クロスブレイズ(アイレム)」「クライムファイターズ2(コナミ)」「ルナーク(タイトー)」「戦国伝承SNK)」といったベルトスクロールアクションゲームが目立ちます。

 

これらタイトルは恐らくファイナルファイト大ヒットの流れで各社からリリースされたのでしょうが、ストⅡでトレンドが完全に変わって以降は遅きに失した感は否めませんでした。

 

トピック店舗:ブックセンタースクラム(アビリティージャスコスクラム、ゲームフィールドキックオフ)

 

トピック店舗は宮城県ナムコ系店舗から3軒目の「ブックセンタースクラム(アビリティージャスコスクラム、ゲームフィールドキックオフ)」をピックアップします。

 

マイコンベーシックマガジン 1985年3月号より)

2022年9月18日撮影

この店はまずその店舗名の由来から説明しなければなりません。

ジャスコ」と言えばイオングループの前身である大手スーパーですが、そのジャスコという名称を含んだ「アビリティージャスコ」を検索すると、イオングループ障碍者支援事業特例子会社がヒットします。

www.ajscrum.co.jp

 

現在は障碍者が自立を目指すための訓練や実習を通じて就労支援を行う、いわば職業訓練校のような事業が行われていますが、かつて障碍者が小売店舗の第一線で働くためのモデルストアを作ることを目的として、障碍者支援に取り組むNPO法人「日本アビリティーズ協会」と当時のジャスコによって設立された会社が「アビリティージャスコ」であり、そのモデルストア1号店がこの「ブックセンタースクラム」です。

 

小売業に障害者の雇用を ブックセンター『スクラム』の開店 | アビリティーズ・ケアネット(株)

 

上記リンクに店舗開店までの経緯や、店舗名称である「スクラム」の由来について記述されています。こちらによれば、元々この場所には閉業した30レーンのボウリング場があり敷地や建物をジャスコ保有していたが、その建物の一部をジャスコから買い取り書店として営業、またボウリング場のうち6レーン分をゲームコーナーとした、とあります。ここで初めて施設内のゲームコーナーについて触れられています。

 

そして、ボウリング場の残24レーンはジャスコから地元業者に転貸されたものの、「当方のブックセンター、ゲームコーナー」とあるようにゲームコーナーはアビリティージャスコサイドで運営されていたと思しき内容となっています。

 

(オールアバウトナムコⅡ ナムコ直営ゲームセンター一覧より)

ここまでにナムコの名前は一切登場しておらず、アビリティージャスコが書店同様にゲームコーナーも直接オペレーションを行っていたように見えますが、オールアバウトナムコⅡに掲載されていた「全国ナムコ直営店リスト」に当店が含まれていることから、ゲームコーナーについてはナムコへ運営が委託されていたと考えるのが自然と思われます。

 

掲載開始時の店舗住所は仙台市に隣接した泉市で、現在は仙台市と合併し仙台市泉区となっています。場所は仙台市の外縁部をなぞる国道4号パイパスに面しています。

ゼンリン住宅地図 仙台市北部1987年より)

1987年の住宅地図で敷地にブックセンタースクラム及びボウリング場の存在を確認しています。

典型的なバイパス道路沿いの郊外店で、最寄駅は仙台市営地下鉄の八乙女駅ですが1.5㎞程度離れています。その地下鉄も開業は1987年7月のため、1983年のオープン当時は公共交通機関では非常に訪れにくい場所だったことと思います。

 

ベーマガ誌面への掲載は1985年3月号から開始されました。

 

当初は「ブックセンタースクラム」の名称にて掲載されていましたが、1986年3月号からは「アビリティージャスコスクラム」へと名称が変わります。

マイコンベーシックマガジン 1986年3月号より)

また1986年12月号、および1987年3月号のみ「ゲームフィールドキックオフ」の名称となっています。

マイコンベーシックマガジン 1986年12月号より)

住所は同一のため店舗が異なっているということではありませんが、

・ブックセンタースクラム:書店部分の名称

・アビリティージャスコスクラム:書店及びゲームコーナー部分を含んだ施設全体の名称

・ゲームフィールドキックオフ:ゲームコーナー部分の名称

上記のような区分なのではないかと思っています。詳細をご存知の方は是非ともコメントをお寄せください。

 

最後の誌面掲載は1990年2月号となっており、プレイシティキャロット仙台店や宮城野原店よりも早くなっていますが店舗の営業は継続、後に「プリッズスクラム店」と名称を変えています。1999年のナムコ広報誌「NOURS」にプリッズ時代の店舗写真が掲載されていました。

(NOURSバックナンバー No.25 1999年秋号「全国ナムコ店舗ガイド 東北編」より)

その後営業は2003年まで継続していたようです。元々ジャスコ所有の敷地だったこともあり跡地は周辺部分にも拡大の上現在は「イオンタウン仙台八乙女」となっています。スクラムとしての営業は1983年からのため約20年だったことになります。

 

またスクラムについては東北地方を中心に最大で10店を超える店舗網を構築していましたが2023年までに店舗としては全て撤退しています。また仙台泉店以外にゲームコーナーを擁していた店舗は存在しなかったようです。

 

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ハイスコア集計店マッピングプロジェクト マイコンベーシックマガジン1991年10月号

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト ゲーメスト1991年10月号

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ハイスコア集計店マッピングプロジェクト マイコンベーシックマガジン1991年12月号

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト ゲーメスト1991年11月号

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト ゲーメスト1991年10月号/トピック店舗:ヒノデベガス→ハイテクランド日ノ出ベガス/プレイランドファンタジー(宮城県)

ハイスコア集計店マップ(ゲーメスト1991年10月号)

ゲーメスト1991年10月号(第6巻第10号)のハイスコア集計店マップとなります。

 

掲載店総数は92となり、先月比-1となっています。

ここを新規店と扱うかどうか微妙な1店があります。

 

・その他

キャノン最前線(愛知県)

ゲーメスト 1991年10月号より)

 

名古屋市にて営業されていた「キャノン最前線」ですが、同じ愛知県の岡崎市に新店をオープンさせたことにより岡崎新店の住所へ変更となっています。別店舗としての登場のため新規掲載店の扱いとしています。

 

ただ名古屋市の店舗スコアも恐らく含まれているため実質合同集計となっていたようです。

 

以下スコア欄を掲載します。

 

【めざせハイスコア 1991年10月】

ゲーメスト 1991年10月号より)

 

ヒットゲームベスト10のコーナーにストリートファイターⅡが最初に登場したのが1991年6月号ですが、そろそろピークアウトするとの予想を裏切り10月の時点でも人気を保ち続けています。

 

一方で80年台後半からベスト10欄を賑わせたシューティング、体感、そしてパズルゲームは殆んどランキングから姿を消しています。多数のビデオゲーム新製品が発売されていた時期の栄枯盛衰の歴史でもありますが、少々頭打ち感のあったアーケードビデオゲーム市場においてそれまで定番人気だったジャンルを駆逐するレベルでストⅡは劇的な救世主だったことは疑いのない事実です。

 

トピック店舗:ヒノデベガス→ハイテクランド日ノ出ベガス/プレイランドファンタジー

 

トピックは仙台市内初期のセガ系掲載店舗から、「ヒノデベガス」「プレイランドファンタジー」の2店をピックアップします。

 

【ヒノデベガス→ハイテクランド日ノ出ベガス】

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ゲーメスト 1986年9月号より)

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2020年1月11日撮影

 

【プレイランドファンタジー

ゲーメスト 1987年8月号より)

2022年9月18日撮影

 

仙台は、駅前の超一等地にナムコのプレイシティキャロット仙台店が立地して高い売上を誇っていましたが、その運営に影響を受けたのか他社店舗もハイスコア誌面掲載で追従する動きが見られました。

 

その中で今回紹介するのは仙台駅付近で掲載履歴のあるセガ系列の店舗です。

 

「ヒノデベガス」は仙台駅前から正面に青葉山公園へ向かって伸びる青葉通りに面した複合ビルの「日乃出興業ビル」に位置していました。

ゼンリン住宅地図 仙台市中央部1987年より)

 

テナント一覧の3階に「日之出ベガス」の存在を確認。同フロア及び地下1階も映画館となっており、映画館がメインの複合娯楽ビルだったようです。

2020年時点では既に建物は撤去されており、写真では赤いネットで覆われている範囲に昔建物が有ったのものと思われます。

 

ここは宮城県初のゲーメスト掲載店で1986年9月号からスタート、ベーマガへは既に掲載されていたとはいえゲーメストへは「プレイシティキャロット仙台店」の1987年1月号より先に掲載が開始されました。1987年7月号の店舗紹介記事「ランダムピックアップ」でも取り上げられています。

ゲーメスト 1987年7月号より)

 

また店内全体を俯瞰した写真が、「ゲームマシン」誌1987年8月15日号に掲載されていました。ゲーメスト掲載の写真とほぼ同一時期とみて間違いないと思われます。

(ゲームマシン 1987年8月15日号より)

 

ゲーメスト、ゲームマシンどちらも「映画館と同じ建物内」であることが記事上で強調されており、裏を返せばビルの3階という場所が近隣他店と比較すると場所的に厳しいことを物語っているように思えます。ハイスコア掲載も集客策の一環としてスタートしたのかもしれません。

 

その後、1989年4月号から店舗名称の頭に「ハイテクランド」が追記され「ハイテクランド日ノ出ベガス」へと変更になっています。

ゲーメスト 1989年4月号より)

 

この店舗名称変更の頃には既にスコア掲載は不定期気味となっており、1990年7月号を最後に誌面からは姿を消しています。トータルでは4年近く掲載が続いていましたが、PCC仙台等の陰に隠れてあまりスコア的に目立った印象は残っていません。

 

そしてもう一方の「プレイランドファンタジー」ですが、こちらは仙台駅前から全蓋アーケードが伸びている名掛丁商店街内にありました。

ゼンリン住宅地図 仙台市青葉区1991年より)

 

アーケード商店街に入って直ぐ、仙台駅から見て右手の「西原ビル」1階が店舗跡地となります。ビルは2022年時点で現存、テナントは地下1階の和食店以外は全て入れ替わっており、プレイランドファンタジーの場所にはHUBが入居しています。

 

こちらはゲーメスト1987年8月号からスコアの掲載がスタートするのですが、その前月のランダムピックアップで先行して店舗が紹介されています。

ゲーメスト 1987年7月号より)

 

この記事によればオープンは1987年3月とのことで、店舗の取材そしてハイスコア掲載もオープンからまだ間もない状況だったようです。

 

こちらもゲームマシン誌に店内を俯瞰した写真が掲載されていました。

(ゲームマシン 1987年8月15日号より)

 

店舗最深部に並ぶシティ筐体、右端に確認出来るデンジャーゾーンの筐体、そして床のチェック模様のタイルが当時のセガ系店舗の特徴をよく表しています。

 

こちらもハイスコア掲載はヒノデベガス同様にゲーメスト単独でスタートしましたが、ベーマガも1989年12月号から掲載開始されダブル掲載店となります。

マイコンベーシックマガジン 1989年12月号より)

 

その後ゲーメストは1990年8月号をもって掲載が終了、ベーマガは掲載が継続しますがこちらは1991年5月号が最後の掲載となりました。ゲーメストについてはヒノデベガスと掲載終了時期が近く、両店で掲載終了が示し合わされた可能性も考えられます。

 

こちらはヒノデベガスと比較すると場所も良く、キャロットからも近いこともあってナムコ系店舗で入荷が弱かったセガ系のゲームがこちらでスコア申請されているようなイメージがありました。

 

(ゲームマシン 1987年8月15日号より)

 

ちなみに両店共に店舗名だけではセガ系の店舗とは判断できないのですが、ゲームマシン誌の店舗データ欄にて運営がセガであることが明記されているため、こちらの情報をもとにセガ系と分類しています。1987年時点では仙台駅付近でセガ系店舗4店を数えていることが分かります。

 

プレイランドファンタジーの紹介記事内に「1987年6月にオープンする東北初のカードシステムの店」が「ハイテクセガ仙台」で、こちらは2007年11月まで営業が続いていましたが、ヒノデベガス及びプレイランドファンタジーの店舗営業終了については確認が出来ませんでした。

 

【前記事】

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト ゲーメスト1991年9月号

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト マイコンベーシックマガジン1991年10月号

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ハイスコア集計店マッピングプロジェクト ゲーメスト1991年11月号

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト マイコンベーシックマガジン1991年11月号

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト マイコンベーシックマガジン1991年10月号/トピック店舗:宮城野原キャロットハウス→プレイシティキャロット宮城野原店(宮城県)

イスコア集計店マップ(マイコンベーシックマガジン1991年10号)

マイコンベーシックマガジン1991年10月号(第10巻第10号)のハイスコア集計店マップとなります。

 

掲載店総数は93となり先月比-8と大幅減、再び100店を割り込んでしましました。

新規掲載は3店あります。

 

・その他

プレイシティバレンシア秋田県

 

プレイスポットイーグル(東京都)

 

アミューズメントスペース BIG WAVE(高知県

マイコンベーシックマガジン 1991年10月号より)

 

ベーマガへの秋田県、および高知県の掲載店は共に今回で2軒目。

秋田県の「プレイシティバレンシア」は、ゲーメストでは同じく秋田県本荘市(現在の由利本荘市)の「プレイランドファンタジア」との合同集計で1990年12月号から登場していましたが、ベーマガではバレンシアの単独掲載となりました。

 

以下スコア欄を掲載します。

 

【チャレンジハイスコア 1991年10月】

マイコンベーシックマガジン 1991年10月号より)

 

掲載店の増減で最後のページに空欄が発生することが多かったチャレハイですが、今号は遂にスーパーファミコンF-ZERO」のタイムアタックレコードが掲載されるに至ってしましました。

 

⑧とあるようにコーナーそのものは以前から誌面に存在したのですが、これまで挿絵や広告が挿入されることはあっても誌面他コーナー、ましては家庭用ゲームに関する記事が挿入されたことはなく、誌面内におけるチャレハイコーナーの位置付けが変わってきたことを象徴する出来事でもありました。

 

トピック店舗:宮城野原キャロットハウス→プレイシティキャロット宮城野原

 

トピック店舗は前回に引き続き、宮城県内のナムコ系店舗から「宮城野原キャロットハウス→プレイシティキャロット宮城野原店」をピックアップします。

(スーパーソフトマガジン⦅マイコンベーシックマガジン別冊⦆1984年9月号より)

2022年9月18日撮影

 

JR仙台駅から仙石線に乗車して2つ目の駅が宮城野原です。

現在はイーグルスのホームスタジアムである楽天モバイルパーク宮城の最寄駅として有名ですが、かつてこの宮城野原駅前にキャロットが存在していました。

 

ゼンリン住宅地図 仙台市中央部1987年より)

 

1987年の住宅地図です。宮城野原駅に隣接する建物にあったようです。

 

しかし現在の写真を見ると付近に駅は無いのですが、2000年に仙石線が地下化された際に線路及び駅の位置が変更になったことによるもの。現在は元の位置から150m程度離れた場所で地下駅へと変わっています。

双方の地図を比較すると、仙台育英高校の場所が1987年では線路の南側になっているのに対し、現在は線路の北側になっています。

 

写真では、1,2枚目の背後に見えている三角屋根レンガ装飾の建屋が仙台育英高校、3,4枚目中央に位置している2階建てのアパートが旧宮城野原駅舎付近で、5枚目の住宅のあたりがキャロットのあった場所となりそうです。

 

既に駅が移転してから20年以上の歳月が経過しており、店舗跡地横に整備された道路も含めて周囲の環境は大きく変わっているのですが、まだ駅があった当時の痕跡が残っていました。

宮城野原駅の次駅、陸前原ノ町駅方面には線路跡の敷地が僅かに残っています。

駅前踏切跡の場所から仙台育英高校を望みます。「まるひし」という食堂は1987年の地図にもありますね。

上の場所を仙台育英高校側から眺めた写真です。

(いずれも2022年9月18日撮影)

 

駅に隣接している立地のため、駅を撮影した写真で店舗が写っているものがないか探してみたところ、以下のポストを発見しました。

 この写真を見ると、住宅地図上のキャロットの場所は「マイショップ三栄 宮城野店」となっていますが、キャロットに隣接した場所に「マイショップ三栄 宮城販売」の文字があります。

そのため、マイショップと建物を同一にしていたという公算が高いと思われるのですが、ご存知の方は是非とも情報をお寄せいただきたくお願いいたします。

 

誌面への掲載はベーマガ1984年8月号からとなり、プレイシティキャロット仙台店と同一となっています。

 

ゲーメストへのスコア掲載は行われなかったのですが、店舗紹介記事の「ランダムピックアップ」にて誌面に取り上げられています。

ゲーメスト 1987年7月号より)

駅隣接とはいえ仙台市の中心街からは離れた場所のため、お客は仙台育英高校の生徒を始めとした地元の常連客が中心で、紹介記事内にも記されている通りのアットホームな店舗だったようです。

 

その後はベーマガ誌面へはコンスタントに掲載が継続しましたが、1990年5月号にて店名が「プレイシティキャロット宮城野原店」に変更になります。改装に伴うものだったようです。

マイコンベーシックマガジン 1990年5月号より)

 

しかし改装から間もない1990年8月号から1991年2月号まで店舗欄を欠き、1991年3月号にて8か月振りに掲載がされますがそれが最後となりました。

マイコンベーシックマガジン 1991年3月号より)

 

最終掲載時の店舗欄及びチャレハイ通信欄ですが、特にスコア掲載を中止する旨の記載はなく、むしろスコアの申請を促すコメントとなっています。申請が少なく集計を続けることの意義が薄れてしまったことが最終的に掲載中止の判断へとつながったのかもしれません。

 

店舗がいつまで存続していたのかは不明ですが、宮城野原駅が移転した2000年までには恐らく閉店していたのではないかと思われます。

 

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ハイスコア集計店マッピングプロジェクト マイコンベーシックマガジン1991年9月号

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト ゲーメスト1991年9月号

【次記事】

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト マイコンベーシックマガジン1991年11月号

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト ゲーメスト1991年10月号

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト ゲーメスト1991年9月号/トピック店舗:ゲームコーナーロム(宮城県)

ハイスコア集計店マップ(ゲーメスト1991年9月号)

ゲーメスト1991年9月号(第6巻第9号)のハイスコア集計店マップとなります。

 

総掲載店数は93となり先月比+4となりました。

新規掲載が3店あります。

 

セガ

ハイテクセガ東松山(埼玉県)

 

タイトー

タイトーイン002スタジアム(大阪府

 

・その他

インスパイア遊(岡山県

ゲーメスト 1991年9月号より)

 

90年台の関西を代表するハイスコア掲載店である「タイトーイン002スタジアム」がゲーメストへ登場。ベーマガは初掲載が「ゲームプラザとよなか」時代の1985年1月号ですが、コンスタントに掲載され始めたのは1988年3月号からのため、そこから起算しても3年半も遅れての掲載開始となっています。

 

そして岡山県は岡山、倉敷両市内だけでかつて同時に最大8店(1988年1月号)の掲載を誇った時期がありましたが以降急速に数を減らし、1991年7月号にて岡山市の「コインスナック24」が掲載を中止した後には津山市の「イーストランドファミリーガーデン」が県内唯一のゲーメスト掲載店となっていました。

「インスパイア遊」の掲載で岡山市内に掲載店が復活したこととなります。

 

以下スコア欄を掲載します。

 

【めざせハイスコア 1991年9月】

ゲーメスト 1991年9月号より)

 

トップスコア欄を眺めていたところ、アスタリスクが付いていたため目に留まったのが「クイズDEデート」の項です。「事実上のカンスト」とコメントがあるため限界点だったようです。

 

申請店が1店しかなかった、かつ今回は申請無しとあるため先月は申請店稀少で集計対象とならず今月に持ち越しになったと思われますが、タイトルに全く覚えが無かったため調べてみた所日本物産社のLDクイズゲームだったことが判明。確かにそれはノーマークですわ…

 

トピック店舗:ゲームコーナーロム

トピック店舗です。ゲーメスト宮城県へ場所を移します。

まずは仙台市の「ゲームコーナーロム」から。

 

ゲーメスト 1987年1月号より)

f:id:annaka-haruna:20211025224050p:plain

2020年1月11日撮影

 

仙台市中心部の外縁部を沿うように広瀬川が流れていますが、その川沿いに建つ「レジデンスサンシャイン広瀬川」が住所の場所となります。1階で店舗スペースとして残っている左側(シャッター側)のスペースに存在したようです。

ゼンリン住宅地図 仙台市中央部、南部1987年より)

 

1987年の住宅地図ですが、店舗の建屋が地図では丁度「仙台市中央部」と「仙台市南部」の境目に位置しているため加工の上張り合わせています。そのため加工前の仙台市中央部の地図も転載しておきます。

ゼンリン住宅地図 仙台市中央部1987年より)

 

仙台市の中心部からは少々離れていますが、広瀬川対岸に東北大学東北学院大学が立地しており徒歩圏内のため、学生ゲーマーの活動拠点となっていたようです。

 

誌面に営業当時の店舗写真が掲載されていました。

ゲーメスト 1987年3月号より)

ゲーメスト 1987年5月号より)

 

誌面の写真では店舗の柱部分もレンガ状になっていますが、テナント変更した際に剥がされたんでしょう。現在の建物の2階より上の外観を見ると現役時代の店構えが想像できます。

 

跡地の写真を見てもフロアは狭そうに見えますが、営業当時から面積が狭いのが店長の悩みだったようで、その分店舗の雰囲気作りを重視していたとのこと。当時の写真を見ても店内は小奇麗にまとめられている印象で、まだ負のイメージが強かった時代に安心して遊べる店舗を目指していたのであろうことが伝わってきます。むしろ昔のナムコ系キャロットに近いイメージの店舗だったのではないでしょうか。

 

誌面への掲載はゲーメスト1987年1月号からスタート。

先行で北海道は札幌市に「ゲームコーナーロン」が掲載されていたことから、両店を混同気味だったのは私だけでしょうか…

 

そして掲載開始から間もない1987年5月~7月の3か月間だけ記載されている住所が異なっています。

・初掲載~1987年3月号、8月号以降:仙台市向山2-2-17

・1987年5~7月号:仙台市川平1-14-15

ゲーメスト 1987年7月号より)

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変更住所の当時の住宅地図を確認した所、川平の方は1987年時点では普通の住宅となっていたため、別店舗ではなく誤植か申請住所の記載ミスという線が濃厚なのではないかと思われます。

 

その後地道に誌面への掲載は継続され、1991年以降対戦格闘ゲームが主流となっても特に対戦専門に傾倒することもなく、連射装置の装備などプレイヤー本位のサービスも行われていました。最終掲載は1995年6月30日号となり8年半に渡る長期掲載店となっています。

 

店舗コンセプトからすると掲載終了と同時に閉店しているように思えますが、特にハイスコア通信欄に閉店の報はありませんでした。

 

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ハイスコア集計店マッピングプロジェクト ゲーメスト1991年8月号

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト マイコンベーシックマガジン1991年9月号

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ハイスコア集計店マッピングプロジェクト ゲーメスト1991年10月号

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト マイコンベーシックマガジン1991年10月号

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト マイコンベーシックマガジン1991年9月号/トピック店舗:プレイシティキャロット仙台店(宮城県)

イスコア集計店マップ(マイコンベーシックマガジン1991年9号)

マイコンベーシックマガジン1991年9月号(第10巻第9号)のハイスコア集計店マップとなります。

 

掲載店総数は101と再び3桁の大台に戻す先月比+10の大幅増。

新規店も2軒を確認しています。

 

・その他

ゲームプラザセントラル日吉店(神奈川県)

 

ゲームセンター遊(新潟県

マイコンベーシックマガジン 1991年9月号より)

 

「ゲームプラザセントラル日吉店」は、これまで鷹ノ台・永福町の掲載履歴のあるセントラル系列店から、永福町店が89年10月号にて掲載中止しているため2年ぶりの登場となります。

 

以下スコア欄を掲載します。

 

【チャレンジハイスコア 1991年9月】

マイコンベーシックマガジン 1991年9月号より)

 

今月の注目ゲーム欄において、東亜プランの「ヴィマナ」及びカプコンの「クイズ三国志」が共に全国トップ31名という大盤振る舞いとなっています。ループゲームとしては難易度が低いと言われた「ヴィマナ」と、前作の「クイズ殿様の野望」と稼ぎ方のノウハウが共通だったことで早く攻略された「クイズ三国志」が偶々同一タイミングとなったことで出現しました。

 

この頃になるとループゲームは鳴りを潜め、クリアもしくは2周エンドが主流となっていたこともありハイスコア的には複数プレイヤーが同時トップとなる「全国〇名達成」は少数、もしくは達成者が2桁に乗ることは稀になっていました。31名という人数が2タイトルも同時にトップ欄を飾ったのはこちらが最後になったのではないかと思われます。

 

トピック店舗:プレイシティキャロット仙台店

トピック店舗は四国を離れ東北は宮城県へ移ります。

 

最初はやはりこの店舗から、ということで仙台の名店「プレイシティキャロット仙台店」をピックアップします。

 (スーパーソフトマガジン⦅マイコンベーシックマガジン別冊⦆1984年9月号より)

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2020年1月11日撮影

 

東北地方最大にして現在唯一の政令指定都市である仙台市

ハイスコア的にも多数のプレイヤーや店舗を輩出してきましたが、その歴史はここからスタートしたといっても決して過言ではないと思います。

 

場所は仙台駅前の超一等地。

2024年時点で仙台駅西口を出ると正面向かって右側に写真のパルコがありますが、ここは再開発で2008年に建てられたもので、再開発前にこの場所にあった「第一ビル」内に存在していました。

ゼンリン住宅地図 仙台市中央部1987年より)

 

パルコは仙台駅からペデストリアンデッキで直結されていますが、再開発前の第一ビルも同様に直結しており店舗へのアクセスは抜群。その良好なアクセスに加え、当時としてはビルの1フロアを占める比較的面積の大きい店舗だったため、ナムコとしても基幹店の位置付けがあったようです。

上記ぜくう氏のツリーによれば、オープンは1984年4月末。ベーマガへのハイスコア掲載は1984年8月号からのため、恐らくはオープン当初からハイスコアの集計を行っていたのでしょう。場所の良さや店舗の広さで当時のナムコ東北地区No.1の売上を誇っていたようですが、ツリーの写真を見ると当時のゲームセンターのイメージとは対照的な明るく開放的雰囲気で、かつユーザーフレンドリーな運営もあり決して場所だけでその数字を達成していたのではないことが想像できます。

 

その後ゲーメストが創刊されると、1987年1月号からこちらにもハイスコア掲載が開始され東北初のダブル掲載店となります。

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ゲーメスト 1987年1月号より)

 

このダブル掲載にて80年代後半のハイスコアシーンを語る上でも欠かせない店舗となりました。まだ全国各地でハイスコア熱が高かった時代、東北地方においてはここと福島県郡山市の「ダイエーレジャーランド郡山店」が2大巨頭として君臨していたという印象です。

ゲーメスト 1987年号7月号より)

こちらはゲーメスト1987年7月号に掲載された「ランダムピックアップ」内でのPCC仙台紹介の部分です。設置台数20~30台程度の小規模店が多かった時代に設置台数139台を誇り、また写真でもペデストリアンデッキから直接入れたことがわかります。この頃がPCC仙台店の全盛期だったのでしょう。

 

その全盛期に一度だけ旅行中に立ち寄った覚えがあります。恐らく乗り換えの待ち時間で途中下車して覗いたはずなのですが、当時の記録が全く残っていないため正確な時期は不明です。

 

その後上記ぜくう氏のツリー最後に写真がありますが、1988年12月に店舗の改装を行ったようで看板がリニューアルされています。改装直後はベーマガゲーメスト共にスコア掲載は続けられましたが、先に掲載がストップしたのはベーマガで1990年6月号まで、そして程なくゲーメストも1990年8月号を最後に掲載を中止、およそ6年に渡る誌面掲載の歴史に終止符が打たれました。80年台後半から90年台頭に掛けてナムコ系店舗はゲームマニアの排除に舵を切ったため、改装を契機にその流れが顕在化してしまったのかもしれません。

 

また、2005年前後に仕事で仙台に良く行っていた時があるのですが、店名は「プリッズ仙台店」に変わっていたもののまだ営業が続いていました。

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2005年6月20日撮影

 

たまたま写真を整理していたらデータが残っていたのですが、まさかこの写真が役に立つことになるとは思いもよりませんでした。

 

場所柄結構お客さんで振るわってはいましたが、至って普通のゲームセンターに変わっており少々センチメンタルな気持ちになった記憶が残っています。

 

そしてその2005年にプリッズとしても閉店し、建物取り壊しの上現在の様相となっています。キャロットとプリッズを合わせると約20年に渡る営業期間となりました。以後ナムコは仙台駅付近に店舗を構えることはなかったようです。

 

 

最後に、キャロット改装工事の際に工事現場から廃棄予定の看板を譲り受け、自宅に飾られている方のポストを引用します。自分も見ているはずのあの看板がまだ残っていることに感銘しました。あの看板を裸のまま自宅へ持ち帰ることは仮に自分が同じ立場でも到底出来るとは思えず、店舗に対する愛情の深さを感じます。

 

ユーザーフレンドリーでゲーム好きを虜にした当時のナムコ直営店ですが時間の経過で店舗に関する情報も限られる中、仙台店については政令指定都市代表駅前というまたとない立地と、プリッズ時代も含めると比較的近年まで店舗が存続していたため、古き良き時代のナムコ直営店の雰囲気に最もアクセスしやすかったのではないでしょうか。そのため店舗名で検索すると他のキャロットと比べて多数の情報がヒットします。それだけこの店舗に魅了されたプレイヤーが多かったことの証左だと思います。

 

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ハイスコア集計店マッピングプロジェクト マイコンベーシックマガジン1991年8月号

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト ゲーメスト1991年8月号

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ハイスコア集計店マッピングプロジェクト ゲーメスト1991年9月号

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト ゲーメスト1991年8月号/トピック店舗:ゲームスポットキング/ジョイフルATAGO(高知県)

ハイスコア集計店マップ(ゲーメスト1991年8月号)

ゲーメスト1991年8月号(第6巻第8号)のハイスコア集計店マップとなります。

 

掲載店総数は89で先月日-1となっています。

新規掲載店は1店あるのですが...

 

・その他

遊ingポイントセオラ(滋賀県

ゲーメスト 1991年8月号より)

 

こちらは先月号まで掲載されていた「ジョイランドタイトー草津」と同一住所。

ゲーメスト 1991年7月号より)

 

そして先月号のハイスコア通信欄にジョイランドタイトー草津店の以下のコメントが掲載されていました。

ゲーメスト 1991年7月号より)

 

改装で店名が変わるとありますが、運営母体が変わるとは記載されていません。ただ店名からタイトーの文字が消えたことから恐らくは改装を機にタイトー直営店から離脱したものと思われます。

そのため純粋な新規掲載店と言う意味では語弊がありますが、マップ上では新規店舗として扱うこととしています。

 

以下スコア欄を掲載します。

 

【めざせハイスコア 1991年8月】

ゲーメスト 1991年8月号より)

 

店舗欄末尾にある長崎県は「サミーハウス」へのお見舞い欄ですが、雲仙普賢岳の噴火発生に伴うもの。

 

https://www.qsr.mlit.go.jp/unzen/outline/hunkasaigai.pdf

最も被害が大きかった場所は島原市街地よりも南側の水無川流域で、島原市南部と現在の南島原市の境界付近となり店舗への直接の被害は無かったようですが、地域への影響は甚大なものがありました。

 

見舞い文を掲載することは素晴らしいのですが、「平安な日々」という文言が誤植が象徴のゲーメストらしいというか何というか…「平穏」とか「平和」ならわかりますが。

 

トピック店舗:ゲームスポットキング/ジョイフルATAGO

 

トピック店舗は高知県初期の掲載店舗2回目。

「ゲームスポットキング」「ジョイフルATAGO」の2店を取り上げます。

 

【ゲームスポットキング】

ゲーメスト 1987年10月号より)

2023年5月4日撮影

 

【ジョイフルATAGO】

ゲーメスト 1987年10月号より)

2023年5月4日撮影

 

ゲーメスト初期(1987~1988年)の高知県のハイスコア掲載店4店のうち、残りの2軒はどちらもゲーメスト1987年10月号が初掲載となり、かつ中心繁華街の帯屋町やはりまや橋付近ではなく、JR高知駅から比較的近い場所という共通点があります。

 

最初の紹介する「ゲームスポットキング」ですが、JR高知駅前からとさでん交通の軌道と一緒にはりまや橋方面へ真っ直ぐ延びるはりまや通り沿いで、市内を横切る江の口川を渡る高知橋の北側袂にありました。駅からは路面電車電停1つ分、徒歩5分程度の距離となります。

セイコー社住宅地図 高知市1987年より)

 

1987年の住宅地図ですが、岡本旅館と隣接する「高砂別館」に縦書きで小さく店舗名が並んでおり、見えにくいですがその中に「ゲームスポットキング」の文字が確認出来ます。

セイコー社住宅地図 高知市1990年より)

 

1990年の住宅地図では高砂別館のテナント位置詳細があり、はりまや通り沿いに並んでいるテナントの最も高知橋側となる場所にあったことが分かります。

 

誌面への掲載は前述の通りゲーメスト1987年10月号から開始されますが、年内の1987年12月号を最後に掲載停止、誌面への登場は僅か3回に留まりました。1990年の地図にも残っているため掲載終了=閉店ではありませんが、いつまで店舗が存続していたのかは不明です。

 

そして現在は隣接していた岡本旅館を含めて取り壊され、跡地はセブンイレブンとなっています。写真に写っている椰子の並木は1987年の住宅地図でも丸印で描かれており昔から変わっていないようですが、それ以外には恐らく面影は残っていないであろうと推察されます。

 

そしてゲームスポットキングと同じく1987年10月号より掲載された「ジョイフルATAGO」ですが、こちらは高知駅前からJR土讃本線に沿って西へ進んだ場所にある「愛宕商店街」に位置していました。

セイコー社住宅地図 高知市1990年より)

1990年の住宅地図にて「TVゲームコーナージョイフル」の表記を確認、現在は写真のように空き地となっています。

隣接している「染殿 おがわ」の建物が健在だったことと、向かいのスーパーの場所が同様に空き地となっており、位置関係から写真の場所で間違いないと思われます。

 

店舗のある「愛宕商店街」は、同じ市内の帯屋町と比べると地元客中心の趣ですが、写真の「あたごまち」のアーチが随所にあり商店街のシンボルになっています。

2023年5月4日撮影

 

このアーチ、写真では右下部にローマ字で「ATAGO」のネオンがあるのですが、この青いフォントなんか見覚えがあるような…

 

こちらもゲーメスト1987年10月号から掲載開始され、高知市内におけるゲーメスト掲載店が3軒に拡大、ベーマガへは「高知プレイハウスイン」も掲載されていたため徒歩圏内で4軒ものスコア掲載店が林立することになります。

 

しかし「ゲームスポットキング」が同年12月号で早くも離脱した後、「メディアインオビヤ」も1988年5月号にて離脱、入れ替えで「ウィルトークタイトー高知店」が加わるものの1988年6,7月号の僅か2回の掲載に留まります。最後まで残った「ジョイフルATAGO」ですがこちらも1988年9月号をもって掲載終了し、4軒にて繰り広げられた高知市内のゲーメスト掲載店は1年程度で全て誌面から姿を消してしまいました。その後高知県ゲーメスト掲載店復活は1993年8月号まで待つことになります。

 

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ハイスコア集計店マッピングプロジェクト ゲーメスト1991年7月号

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト マイコンベーシックマガジン1991年8月号

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ハイスコア集計店マッピングプロジェクト ゲーメスト1991年9月号

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト マイコンベーシックマガジン1991年9月号

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト マイコンベーシックマガジン1991年8月号/トピック店舗:プレイハウスイン(ウィン)高知店(高知県)

イスコア集計店マップ(マイコンベーシックマガジン1991年8号)

マイコンベーシックマガジン1991年8月号(第10巻第8号)のハイスコア集計店マップとなります。

 

掲載店総数は91となり、先月比-10と大きく減少している一方で新規掲載は3軒存在、いずれも西日本方面から登場しています。

 

タイトー

ウィルトークタイトー和歌山店(和歌山県

 

・その他

ゲームスペース姫路店(兵庫県

 

ゲームプラザミッキー(広島県

マイコンベーシックマガジン 1991年8月号より)

 

先月を最後に掲載が止まっている店舗は5店のため、新規3店を擁する割に掲載店舗数が少ないのは偶々今号が掲載漏れになっていた店舗が多かったことに起因しているようです。

 

以下スコア欄を掲載します。

 

【チャレンジハイスコア 1991年8月】

マイコンベーシックマガジン 1991年8月号より)

 

今号から登場したウィルトークタイトー和歌山店ですが、ハイスコア通信欄に以下のコメントがあります。

マイコンベーシックマガジン 1991年8月号より)

初代ストリートファイターⅡの点数稼ぎは、オールパーフェクトを達成するとダブルKO、ドロー、1本は相手に与える等でラウンド消化数を増やす必要があるのですが、そういった行為を含む場合はハイスコアとは認めないとのローカルルールが存在したようです。今回の掲載スコアにおいても備考欄に「かせぎ無し」の文言があります。

 

そうなると全国トップを取ることはほぼ不可能となるため、スコアを掲載する意味があるのか?という話にも成りかねないわけですが、その店舗がローカルルールを重視しているのであればプレイヤーはそれに従うしかありません。

ただどこまでが「わざと」と判断されるのか基準が不明であり、トラブルを招きかねないルールであるとは思います。

 

過去の「常連のスコアを優先掲載する」ような事例と一緒で、ローカルルールを理解している常連のみがスコア掲載可能という排他的側面があるようにも思えるのですが、店舗からトップスコアを輩出することよりも常連へのアピールがスコア集計、掲載の目的になっていた店舗では、このような状況は結構存在していたようです。

 

トピック店舗:プレイハウスイン(ウィン)高知店

 

続いてトピック店舗ですが、高知県初のベーマガ掲載店である「プレイハウスイン(ウィン)高知店」をピックアップします。

 

マイコンベーシックマガジン 1986年4月号より)

2023年5月4日撮影

よく「日本3大がっかり名所」として札幌時計台、長崎オランダ坂と並んで高知市の「はりまや橋」の名前があがりますが、そのはりまや橋から至近距離で、店舗住所も「播磨屋町1-1-7」となります。

 

セイコー社住宅地図 高知市1987年より)

1987年の住宅地図ですが、はりまや橋から通じる親水公園と国道32号に挟まれた場所に「プレイハウスウィン」の存在を確認しています。市内を東西と南北にそれぞれ結ぶ路線が交差する土佐電気鉄道はりまや橋電停からも近く、立地は抜群と言えます。

現在は住宅地図上の「国際ホテル高知」の場所がそのまま「西鉄イン高知はりまや橋」となっており、プレイハウスウィンの場所も含めてホテルに隣接した数件分の区画が駐車場となっています。コカ・コーラの看板のある建物側面にうっすらと「和田写真館」の文字を上塗りした跡が確認出来るため、そこから1軒挟んだ駐車場の敷地が跡地になると思われます。

 

初掲載は1986年4月号で、高知県初のハイスコア掲載店となりました。

誌面に最初は「プレイハウスイン高知店」の店名で登場しますが、翌5月号からは「高知プレイハウスウィン」に表記が改められます。

マイコンベーシックマガジン1986年5月号より)

 

地図でもウィンの表記なのでこちらが正しい店名なのかと思いきや、1988年2月号からまたしても「プレイハウスイン」の表記に戻ってしまいます。

 

マイコンベーシックマガジン1988年2月号より)

 

その後は掲載終了まで「高知プレイハウスイン」の店名が継続しており、正直どちらが正式な店舗名なのか判断が付かないため現時点では店名を併記しています。正式な店舗名を御存知の方は情報をお寄せいただきたくお願いいたします。

 

高知市は1987年から88年にかけゲーメストへの掲載店が複数登場しますがいずれも短期間で掲載が終了する中で、こちらはベーマガのみとは言え淡々と掲載を継続し、1993年5月までの7年に渡る長期掲載店となっています。閉店時期は判明していません。

 

【前記事】

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト マイコンベーシックマガジン1991年7月号

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト ゲーメスト1991年7月号

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ハイスコア集計店マッピングプロジェクト マイコンベーシックマガジン1991年9月号

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト ゲーメスト1991年8月号

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト ゲーメスト1991年7月号/トピック店舗:メディアインオビヤ/ウィルトークタイトー高知店(高知県)

ハイスコア集計店マップ(ゲーメスト1991年7月号)

ゲーメスト1991年7月号(第6巻第7号)のハイスコア集計店マップとなります。

 

掲載店舗数は90で先月比+3となりました。

新規掲載店が2店あります。

 

・その他

プレイランドアタック(宮城県

 

ファンタジアキャロットたまプラーザ店(神奈川県)

ゲーメスト 1991年7月号より)

 

ベーマガでは1991年5月号から登場した「ファンタジアキャロットたまプラーザ店」がゲーメストでもスコア集計が開始されダブル掲載店となります。

 

ファンタジア「キャロット」という店舗名はナムコ系を連想させますが、長崎県の「ゲームキャロット住吉」同様ナムコとは無関係であることを確認しています。

 

また、新規掲載ではありませんがゲーメスト初期では主要広告主でもあった山梨県の「ニュースターグループ4店」が、今月から「ハイテク遊園ニュースター」として合同集計を解除し単独店舗掲載となっています。

ゲーメスト 1991年7月号より)

 

そしてゲーメスト1987年1月号にで単発で掲載された「ゲームセンターダイエー」が「ゲームインDAIEI」と名称を変え実に4年半振りに再登場となっています。

ゲーメスト 1991年7月号より)

 

こちらは店舗名もそうですが住所も微妙に異なります。

 ゲームセンターダイエー:千葉県市川市南八幡4-1-3

 ゲームインDAIEI:千葉県市川市南八幡4-1-7

末尾地番の差異のみであり、住宅地図でも2軒店舗が存在した形跡は確認されていないため同一店舗として扱っています。

 

以下スコア欄を掲載します。

 

【めざせハイスコア 1991年7月】

ゲーメスト 1991年7月号より)

 

ゲーメストにおける「ヒットゲームBEST10」のランキングは、スコア掲載店からの申告を元に集計されていたため当時の人気状況をかなり正確に捉えており、そこで人気、インカム共に1000点満点で過去最高の900点以上の点数を叩き出したストリートファイターⅡというタイトルの当時の人気度を映し出しています。

 

そしてゲームの人気度はプレイヤーの多さにも直結、ハイスコアを狙うプレイヤーも多くも各キャラともに熾烈な争いが繰り広げられました。

 

現在対戦格闘ゲームのハイスコア狙いといってもなかなか理解され難いですが、ストⅡ発売当時はまだ2人「協力」プレイは認知されていたものの2人「対戦」プレイはドライブゲーム程度しか普及しておらず、ストⅡにおいても1人プレイでクリアを目指すという価値観が一般的でした。そのためゲーメストの攻略記事においても各キャラでクリアを目指す内容が主体となっています。

 

トピック店舗:メディアインオビヤ/ウィルトークタイトー高知店(高知県

 

四国シリーズで香川→愛媛と続いたトピック店舗は高知県へ場所を移します。

「メディアインオビヤ」「ウィルトークタイトー高知店」の2軒をピックアップします。

 

【メディアインオビヤ】

ゲーメスト 1987年7月号より)

2023年5月4日撮影

 

【ウィルトークタイトー高知店】

ゲーメスト 1988年6月号より)

2023年5月3日撮影

 

ゲーメスト初期において、スコア掲載が行われたものの1年以内の短期で中止された店舗が高知県は4店と比較的多数確認されています。

 

「メディアインオビヤ」は4店のうち最初の1987年8月号より誌面に登場しました。

「オビヤ」とは高知市中心街の帯屋町のことを指しており、店舗の面する帯屋町商店街は1枚目写真のように全蓋式アーケード街となっています。

セイコー社住宅地図 高知市1987年より)

1987年の住宅地図で所在を確認しています。文字が擦れていて見ずらいですが、赤枠内の左側に「メディアインオビヤ」の文字が見えます。

 

交差点に面するビル(住宅地図上の「オビヤ角ビル」)の隣の建屋のため、2枚目写真の3軒並びの中央、シャッターの閉まったビルの位置が該当箇所となります。2024年現在は高知県の就業支援センターとして使用されているようです。

 

こちらはタイトー系の店舗という情報があり、掲載ゲームタイトルもタイトー作品に寄っている面がありますが、現時点でまだ確証には至っていないためマップ上はタイトー系列店に分類していません。情報をお持ちの方は是非ともお寄せ下さい。

 

誌面へは前述の通りゲーメスト1987年8月号からスタートしますが翌9月号では早くも店舗欄を欠き、その後も時折休載を挟みつつ1988年5月号をもって姿を消しました。掲載期間は1年未満に留まっています。

 

そしてもう1軒の「ウィルトークタイトー高知店」は店舗名の如くまがいのないタイトー系列店です。

 

こちらは高知市郊外の朝倉地区に店舗を構えていました。

近隣に高知大学が立地しており、学生向けの需要があったものと思われます。

セイコー社住宅地図 高知市1990年より)

1990年の地図で存在を確認。地図左下が高知大学の敷地となります。現在建屋は女性向けフィットネスジムとなっています。

 

写真にも写っていますが、店舗の目の前に路面電車土佐電気鉄道、現在のとさでん交通)の軌道があり店舗の目の前を電車が通り抜けていきます。

 

1990年頃に高知駅から夜行列車に乗車する前に朝倉駅付近でゲームセンターを探してこちらに辿り着いています。大学が休み期間でかつ深夜帯であったことも手伝ってか店内の客はまばらだったと記憶しています。

 

誌面へは丁度「メディアインオビヤ」と入れ替わるようにゲーメスト1988年6月号から登場しますが、掲載は翌7月号までの僅か2か月間に留まりました。80年台のタイトー系店舗は掲載が不規則だったり短期で終了してしまう店舗が多かったのですが、こちらも同じような経緯となっています。

 

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ハイスコア集計店マッピングプロジェクト ゲーメスト1991年6月号

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト マイコンベーシックマガジン1991年7月号

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ハイスコア集計店マッピングプロジェクト ゲーメスト1991年8月号

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト マイコンベーシックマガジン1991年8月号