小人閑居して不善を為す chapter3

一介のプレイヤーからハイスコアラー、そしてゲームセンターの中の人を経てアーケードゲームと関わること40年以上、その普通とはかなり異なるゲーマー人生を回顧するべく記事を綴っております。

ゲームセンター回顧録 金山&神宮前&伝馬町 その3

神宮前駅周辺で唯一紹介していない「UFO M1」ですが、尺を取るためここだけ別枠にさせて頂きます。

 

④UFO M1

2020年時点では全滅した名鉄神宮前駅前のゲームセンター群で、最後まで残っていた店舗です。告知されての閉店ではなく、ある日を境に営業されなくなり、そのまま再開することなく幕を閉じました。

写真は建屋撤去後の跡地で、現在は駐車場になっています。

https://matome.naver.jp/odai/2135876355879831601/2135877879881562403

以前にその外観は写真に収めていたのですが、データを紛失してしまったため、上記サイトから在りし日の外観を確認下さい。

 

私が神宮前に初めて降り立ったのは恐らく1986年、当時の友人にプレイ代金が安い店として最初に連れてこられた店がここでした。

当時は1階が新製品、大型筐体、そしてメダルゲームを設置。プレイ代金はオール50円で、大型筐体も50円で営業していたと記憶しています。2階は型落ちタイトル中心の構成で、10~30円での営業。

店内はともかく暗い、汚い、タバコ臭いと昭和のゲームセンターの雰囲気満点。またプレイ代金が安い反面メンテナンスは最悪で、特に2階はまともに遊べる環境にさえない場合も多々ありました。ラッシュ&クラッシュ(カプコン、1986)をプレイしていたらレバーが引っこ抜けたことが有ったくらいのレベルといえばご理解頂けるでしょうか。

しかしお金のない中学生にとってプレイ代金の安さは代え難いものがあり、また周辺店舗群では最も面積が大きく製品の入荷が良かったことも手伝って、神宮前に来た際には必ずと言って良い程足を運んでいました。

 

その後店舗は1階のメダルゲームが撤去されたり、テーブル筐体がアップライト筐体に変わるなどの機械の変遷はありましたが、30年以上経過しても、基本的に外観や内装、営業形態に全く変化はありませんでした。

そのあまりにも時代と乖離した店舗は、それが故に「名古屋の貴重なレトロゲーセン」として知れ渡っていくことになります。そして以下の内容にて新聞記事としても取り上げられるに至ります。

(該当記事は既に閲覧が出来ないため、2CHまとめサイトにて残っていたテキストをスクショしたものをアップします。)

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この記事が中日新聞に掲載されたのが2013年8月。

記事からは閉店の気配は全く感じられませんが、その年の9月には「店が営業していない」という情報が流れだします。

店舗内の機械はそのままで営業していない状態だったため、いずれ再開されるという期待もあったのですが、結局再開されぬまま敷地は更地となり現在に至ります。

 

店舗が更地になる前に、不動産情報で底地・建屋・設置機械全て込みで1億円という売却情報が出ていたようです。オーナーに続ける意思が無くなってしまったんでしょうかね…

 

次回は伝馬町駅付近の店舗を紹介します。

その4へ続きます。