【2022年1月スコア欄追加及び一部追記修正、トピック店舗変更】
ゲーメスト1988年2月号(第3巻第2号)のハイスコア集計店マップとなります。
掲載店総数は105店と先月比-3の微減。新規掲載店は下記の1店に留まっています。
・タイトー系
(ゲーメスト 1988年2月号より)
こちらの店舗、ベーマガでは1987年8月号から1989年5月号までの掲載履歴がありますが、ゲーメストへの掲載は現時点ではこの1回だけとなっています。
住所については番地までは不明瞭で、都城市の中央通り(国道沿い?)に面していたことは間違いないようですが、正確な位置のプロットには至っていません。
また、タイトー系店舗はこれまで確認できている範囲で16店の掲載履歴があるのですが、掲載が不定期だったり短期で掲載を中止する店舗が多いのが特徴で、10店を超える掲載数になることが殆どありません。ベーシックマガジンで実績があるナムコや、一度掲載が開始されると比較的律義に掲載が継続されるセガとは少々店舗事情が異なるようで、「スコア集計の維持管理を行える人員が常駐していない」という運営上の問題がナムコやセガに比して多かったのではないかと想像出来ます。
そういえば、昔のタイトー系店舗は特に昼間に行くと、男女を問わずして高齢の方が一人で「店番」をしているような光景に出くわすことが多く、その状況では店舗でハイスコアを管理していくことは容易ならざることだったのではないかと思います。店舗の人件費を抑えるための方針だったのでしょうが…
以下スコア欄となります。
(ゲーメスト 1988年2月号より)
コーナー内で目を引くのは当時絶頂期であった「プレイシティキャロット巣鴨店」の紹介記事。当時は3代目店長の時代だったようです。既に開始されていた店舗間トップ数(★)競争にて、初めてトータルが10個を超えたことで取り上げられました。
既に「ハイスコアラーの聖地」として確固たる地位を築いていた巣鴨は、この後も浮き沈みはあれども長年に渡りマニア向け店舗の位置づけを貫き通しましたが、インタビュー内にもあるようにこの時期は既に一部店舗ではゲームマニアの排斥が始まっていました。長時間プレイや一部客層の店舗の過度な私物化といった、マニアを囲い込み過ぎたことへの弊害が徐々に表面化しつつあった時期でもあります。
この「ゲームマニアの排斥」は特にゲームセンターの一般化を進めたいメーカー系店舗から進行し、その影響で徐々にメーカー系店舗が掲載店舗の数を減らしていくことに繋がっていきます。
トピック店舗へ移ります。
ナムコ系掲載ロケーションはゲーメストと比較してベーマガが圧倒的に多いですが、いくつかゲーメストのみに掲載された店舗も存在します。
その中で北海道にて最初にゲーメストのみに掲載されたナムコ系店舗「イトーヨーカドー月寒店ファミリーランド」をピックアップします。
(ゲーメスト 1986年5月号より)
2021年11月23日撮影
ゲーメスト創刊号の「目指せゲーメスト(めさせ!ハイスコア!コーナー前身)」コーナーに掲載されましたが、この1回限りとなり本格的にスコア集計が開始された1986年9月号以降は誌面に登場しませんでした。そのためハイスコア掲載店としては非常にマイナーな存在となっています。私も調査するまで店舗の存在を知りませんでした。
イトーヨーカドー月寒店内2階に存在しており、昔からナムコが強みを見せていた百貨店や大型スーパー内インストア店舗となっています。
しかし現在はイトーヨーカドー自体が存在しておらず、写真のように大きな店舗の跡地が介護施設やドラックストア等複数の施設に分割されて存在しています。
(ゼンリン住宅地図 札幌市豊平区1985年より)
イトーヨーカドーとしての営業は2001年までで、その後別のスーパーが居抜きで入居しましたがそちらも2008年に撤退、その後建物が解体され現在の形となっているようです。1994年に地下鉄東豊線が開通し、付近の福住駅に規模を拡大したイトーヨーカドー福住店が出来ているため店舗としては発展的解消となるのですが、現在福住店内にはゲームセンターの存在は確認出来ませんでした。
一方、付近を通る国道36号(月寒通)を更に南下した清田区にあった西友清田店内にもナムコのインストア店舗があり、誌面掲載までは至らなかったもののハイスコアの店内掲示を行っていた時代があったようです。北海道、特に札幌市内のナムコ系ロケーションはファミリー向け店舗であっても一時はゲームファン層の集客にかなり積極的だったことが窺えます。