ゲーメスト1988年10月号(第3巻第10号)のハイスコア集計店マップとなります。
掲載店数は98で先月比+2となりましたが、今月も新規掲載店は0のままです。
以下スコア欄となります。
(ゲーメスト 1988年10月号より)
弊ブログでも取り上げた埼玉県は大宮の「ハイテクセガ大宮」が個人申請で唯一誌面に姿を現したのが今号で、グラディウスⅡ4番のゲーメスト初回1,000万点達成でした。
そのグラディウスⅡ初回1,000万も含めて今号で結構気になったのは個人申請の多さです。
個人申請の店舗は当時ベーマガのみに掲載していた名称もちらほらと見受けられます。まだこの頃はスコア掲載の格付けとして歴史のあるベーマガ>ゲーメストという構図が多少は残っていた時期かもしれません。
続いてトピック店舗となります。
北海道オホーツク地方の中心都市北見市に存在した掲載店から、「まるい店」及び「ファミリーランド」の2店を取り上げます。
・まるい店
(ゲーメスト 1986年5月号より)
2021年11月21日撮影
・ファミリーランド
(ゲーメスト 1988年7月号より)
2020年9月20日撮影
2021年11月21日撮影
「まるい店」は1986年5月号のゲーメスト創刊号のみに掲載された店舗です。
住所は「北見市大通東1丁目」のみしか記載されておらず、住宅地図を確認したところ当時の北見駅前に「〇いデパート」の存在を確認。住所は「大通東1丁目」と「北1条東1丁目」にまたがっていますが、大通東1丁目内に他にゲームセンターに該当するような店舗が見当たらないことから、〇いデパート内のゲームコーナーと判断しています。
しかしスコア欄を見ると、ボンジャック(テーカン)の備考欄に「2日間」の記載があります。百貨店内のゲームコーナーであれば大規模小売店舗法も生きていた当時で24時間営業はあり得ないため場所が異なるという推測も出来るのですが、地図情報を重視したいと考えます。情報がありましたら是非お寄せ下さい。
「まるい」と聞くと東京のマルイや北海道であれば丸井今井が思いつくのですが、そのいずれとも関係なく北見が地場の卸売業者が運営していた独立系の百貨店だったようです。
しかし北見駅前に東急百貨店がオープンした影響で1986年7月に店舗を閉鎖。つまりゲーメストのスコア掲載から数か月後には店舗は閉店していることになります。
その後建物は東急に売却され「駅前プラザHOW」として再オープンしていますが、その際にゲームコーナーが引き継がれたのかは分かりません。
その「駅前プラザHOW」も1998年には閉館し建物は取り壊され、現在は写真の北見信金本店ビルとなっています。
2021年に現地調査に向かった際、丁度「北見駅開業110周年写真展」が北見駅待合室で行われており、その中に在りし日の〇いデパートの姿を確認することが出来ました。
2021年11月21日撮影
一方、1988年7月号から記載が開始された「ファミリーランド」。
こちらもまるい店同様に、北見駅前に立地する「〇正デパート」の中に立地していました。1984年の住宅地図でも、〇いデパートのはす向かいに〇正デパートの存在が確認出来ます。
単発の掲載に留まったまるい店に対し、こちらは1992年6月まで4年間に渡りスコアの掲載が続きました。オホーツク地域唯一のハイスコア掲載店としてプレイヤーの支持を得ていたのではないかと思われます。
掲載終了後ですが平成14年(2002年)まででデパートの営業は続いていたようです。その後永らく建屋はそのままだったようですが2012年に跡地に写真の学習塾兼マンションである「一燈ビル」となって現在に至っています。店内ゲームコーナーがデパートの閉店まで残っていたのかは判明していません。
現在は建屋も完全に消失していますが、店舗のあった一番街の街路案内にはまだ〇正デパートの存在を確認出来ています。
2021年11月21日撮影
下の1丁目街路案内の中央から右側付近を拡大したのが3枚目写真です。
至近距離にあり百貨店内ゲームコーナーという共通点も多かった両店ですが、最後に両者の位置関係が分かる写真をアップしておきます。
2021年11月21日撮影
左に元〇いデパートの北見信金、右にある志学館の建物が〇正デパート跡となります。正面をそのまま進むと北見駅ロータリーとなります。
また、ルートインホテルの場所も元々は「金市館」というこちらも百貨店が存在したようで、北見駅前のかつての賑わいが想像できますが、現在は商店街も空き店舗が多く中心市街地の空洞化が進んでいるのはここも同様のようでした。