マイコンベーシックマガジン1990年1月号(第9巻第1号)のハイスコア集計店マップとなります。
掲載店総数は114と先月比+6の大幅増加。8ページの店舗欄枠上限である114に久し振りに到達しました。1987年3月以来となります。
新規掲載店は3店あります。
・セガ系
ハイテクセガ金沢(石川県)
・その他
スポーツセンターヤングパレス(千葉県)
アトラスシティ(東京都)
(マイコンベーシックマガジン 1990年1月号より)
ハイテクセガ金沢は既にゲーメストへの掲載が1989年8月から開始されている一方、スポーツセンターヤングパレスはゲーメストへの掲載は3年以上遅れて1993年8月号からとなっています。
一方、アトラスシティはアトラスが初めてオープンさせた業務用ロケーションです。以後アトラスは「ムー大陸」「ゲームパニック」のブランドで直営ゲームセンターを展開していくことになります。
また、今号から「プレイシティキャロット静岡店」と「プレイシティキャロット両替町店」が合同集計となっています。両店は距離も近かったこともあって合同化へ舵を切り易かったと思われますが、ナムコロケ間の合同集計は静岡とゲーメストの甲府周辺以外に実施する場所はありませんでした。
以下スコア欄となります。
(マイコンベーシックマガジン 1990年1月号より)
掲載店数が枠上限の114に到達したこともあり、今後参加の申し込みを行っても必ずしも希望には添えられない旨が通信欄に記載されています。
しかしこの後、114店の上限数で掲載されるのは翌号までとなり、以後掲載店は減少傾向を辿っていくことなります。
続いてトピック店舗です。
大阪府の初期掲載店より「ビッグワン」及び「ゲームプラザUFO」の2店をピックアップします。
・ビッグワン
(スーパーソフトマガジン⦅マイコンベーシックマガジン別冊⦆1984年7月号より)
2020年3月20日撮影
(スーパーソフトマガジン⦅マイコンベーシックマガジン別冊⦆1984年9月号より)
2022年3月19日撮影
「ビッグワン」は以前にピックアップしている「プレイシティキャロット関大前店」と同じく関西大学前の学生街に位置しています。
場所は関大前駅よりも大学の正門に近く、駅と正門を結ぶメインの通りから少し外れた場所にありました。
現在のGooglemapで地番を入力すると「西山荘」の場所がポイントされますが、その隣に「コピー ビッグワン」の表記が確認出来るためこちらを所在地とみなしています。現地でも西山荘の場所は普通の宅地で、写真の建物が住宅地図上のビッグワンの位置と一致します。
かつてコピー機が普及していなかった頃、学生向けにコピーを専門に行う商売が存在し、この周辺にも同様な店舗がいくつか見受けられます。コピー機と合わせてゲーム機も設置していたといった所でしょうか。
しかしハイスコアの掲載はベーマガ1984年7月号の1回のみとなりました。コピー業の片手間だったのかもしれませんが、周辺にキャロットやチャレンジャーと言ったハイスコアでも著名な店舗が林立しているため、プレイヤーが敢えてここを選択する理由は乏しかったかもしれません。
一方の「ゲームプラザUFO」は茨木市のJR茨木駅前商店街に立地していました。
住宅地図を確認すると、「マツヤビル」の場所が該当します。
(吉田地図 茨木市1988年より)
入手出来た地図が1988年のものなのですが、そちらには「ゲームプラザWELL TALK タイトー」の記載があります。場所は同一のため元からタイトー系店舗で、80年台後半にウィルトークタイトーに店名が変わったと判断しています。
追って取り上げることになりますが、同じ商店街を駅の方に20m程進んだ場所に「ソアラビル」という建屋があり、こちらはアミューズメントライフ誌及びゲーメスト創刊直後に掲載店となっていた「Pasadena 茨木店」が所在しています。Pasadena がアミューズメントライフ誌に掲載されたのは1984年6月号から、ゲームプラザUFOはベーマガ1984年8月号からとなっており、近隣で2店の掲載店がしのぎを削っていたことが想像されます。
しかしUFOは1985年に入ると休載が目立ち始め、最後にスコアが掲載されたのは1985年10月号まで、翌11月号は休載表記となり店舗欄から姿を消しました。ウィルトークタイトーになる前に掲載は終了してしまったようです。