小人閑居して不善を為す chapter3

一介のプレイヤーからハイスコアラー、そしてゲームセンターの中の人を経てアーケードゲームと関わること40年以上、その普通とはかなり異なるゲーマー人生を回顧するべく記事を綴っております。

私のアーケードゲーム履歴書 琉球 その6

その5より)

 

アーケードゲームとしては非常にマイナーな「琉球」ですが、元々このゲームはアスキー社の「ログインソフトウェアコンテスト」入賞作であり、パソコン版がアスキーから発売されたのがルーツとなっています。

そのため1990年当時としては珍しいパソコン→アーケードへの逆移植タイトルとなります。

タイトル画面に「Original video-game produced by ASCII CORPORATION」の文字が含まれているのはその逆移植の経緯によるものです。

 

https://www.gamepres.org/pc88/library/frame1.htm

https://www.gamepres.org/pc88/library/1989/1989_8.htm#ryukyu

 

上記「PC8801ゲームライブラリ」によれば、PC8801版の発売が1989年8月。その他PC用としてはPC9801,X68000,MSX2版も発売されている模様。

またPCエンジンゲームギアにて家庭用ハードでも販売された実績があります。

gamemanual.midnightmeattrain.com

 

上記「レトロゲームの説明書保管庫」にPCエンジン版の説明書画像がありますが、比較するとアーケード版ではかなりゲームシステムに手が加えられていることが確認出来ます。

オリジナルのPC版についてはシステム詳細が判明せず、またハードウェア毎にゲームルールが異なっている可能性がありますが、業務用が異なっている部分はおおよそ以下の内容となるのではないかと思われます。

 

①面数

②タイマー及びキャンセルの追加

➂EXTEND BONUSの扱いの相違(家庭用はクリア時にノルマ超過した点数は次の面から超過分のノルマが減算されるのに対し、業務用は点数が入るのみ)

琉球おみくじの追加(EXTEND BONUSが無いことへの救済?)

⑤ボーナスラインの扱いの相違(家庭用は斜めラインのみ固定なのに対し業務用はランダム要素を追加)

 

②のタイマーの追加は当然としても、➂についてはアーケード版でもシステムを継承して良かったような気がしますが…思考型パズルゲームはどうしてもプレイ時間が長くなりがちなので、一般のプレイヤーには6面辺りで終了するように難易度を調整した結果なのかもしれません。

結果的に高次面は高難易度となり、1コインクリアに30年以上を要するというタイトルになった訳ですが、当時の開発スタッフが1コインクリアを想定していたのかどうかは機会があれば是非尋ねてみたいところです。

 

さて、最後に私の20面クリアの動画をアップさせて頂き琉球編は終了とさせていただきます。お付き合い頂きましてありがとうございました!

 

youtu.be