小人閑居して不善を為す chapter3

一介のプレイヤーからハイスコアラー、そしてゲームセンターの中の人を経てアーケードゲームと関わること40年以上、その普通とはかなり異なるゲーマー人生を回顧するべく記事を綴っております。

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト マイコンベーシックマガジン1992年9月号/トピック店舗:ゲームシティジル/ファンフル(群馬県)

ハイスコア集計店マップ(マイコンベーシックマガジント1992年9月号)

マイコンベーシックマガジン1992年9月号(第11巻第9号)のハイスコア集計店マップとなります。

 

今月の総掲載店舗数は83となり先月比-5の大幅減。

この数字は掲載数が60→101店となった1984年8月号以降で最も少ない数字となっています。

 

新規掲載店は1店あります。

 

・その他

プレイタウンYOU&YOU石神井店(東京都)

マイコンベーシックマガジン 1992年7月号より)

 

ジャレコ系の「プレイタウンYOU&YOU」が久しぶりに掲載店に登場しました。

合同集計においては、「プレジャーキャッスル」と合同集計となっていた町田市の「YOU&YOU町田店」がありますが、単独掲載となると1984年5月号の「プレイタウンYOU&YOU三軒茶屋店」「プレイタウンYOU&YOU駒沢店」以来、実に8年振りとなっています。

 

以下スコア欄を掲載します。

 

【チャレンジハイスコア 1992年9月】

マイコンベーシックマガジン 1992年9月号より)

 

さて今月号のハイスコア的トピックと言えば何といっても「ストリートファイターダッシュ」の永久パターン発覚です。(ダルシムを除く)

 

既に対人対戦需要の方が大きくなっていたとはいえ、ほとんどの掲載店からスコアの申請が入るタイトルだっただけに集計対象から外れることは、ただでさえ対戦ムーブに押されて斜陽となりつつあったハイスコア集計に水を差す出来事となってしまいました。

 

トピック店舗:ゲームシティジル/ファンフル

 

トピックは先月に引き続き群馬県の店舗から、高崎市の「ゲームシティジル」及び前橋市の「ファンフル」の2店をピックアップします。

 

【ゲームシティジル】

(スーパーソフトマガジン⦅マイコンベーシックマガジン別冊⦆1984年9月号より)

2024年10月13日撮影

 

【ファンフル】

マイコンベーシックマガジン 1985年4月号より)

2024年10月13日撮影

 

「ゲームシティジル」は、ナムコ系店舗以外の店舗が大きく増加したベーマガ1984年8月号から掲載が開始されました。

 

場所は前回紹介した高崎キャロットハウスと同じく高崎中央銀座商店街で、キャロットとの距離は100mあるかないかという程度です。

ゼンリン住宅地図 高崎市1985年より)

 

1985年の住宅地図にて位置を確認しています。

中央銀座商店街のアーケード内ではなく、横道を少し入った場所となっています。

 

2024年時点では写真のように居酒屋となっており、建て替えがされているような印象はないのですが、以前にここにゲームセンターが入居していたという建物にはあまり見えません。またgooglemapにおいてこの場所の住所は「高崎市中紺屋町31」となり、誌面の住所とは異なっています。

 

そのため隣接している建物も含めて周囲も確認しましたが、85年の地図で東側に隣接している「神山ビル」の1階にあるテナント「林ェ門」がまだ健在であったことからこの場所で間違いないと判断しています。

 

そして掲載終了は1986年12月号となり、約2年半の期間となっています。1990年の住宅地図では該当箇所は空き店舗となっていました。

 

気になるのは、既に紹介している「ウィルトークタイトー(高崎1号店)」が1987年1月号から掲載開始のため、こちらと入れ替えとなっていること。

誌面では特にウィルトークへの移行等は触れられていませんが、掲載開始時のゲームタイトルがタイトーに偏っていることや、1984年8月号でタイトー系店舗が多数掲載開始されたという状況から、こちらもタイトー系店舗でウィルトークへ移転して閉店となった可能性が高いとみています。店舗の位置も含めて情報をお持ちの方は是非ともコメントを頂きたくお願い申し上げます。(現時点では確証がないためタイトー系店舗へは分類していません。)

 

そしてもう一方の「ファンフル」ですがこちらは群馬県の県庁所在地である前橋市の掲載店です。

 

場所は中心街の千代田町にある「オリオン通り商店街」に位置しています。前橋市の中心街はJR前橋駅からは若干離れており、上毛電気鉄道中央前橋駅が近くなります。

ゼンリン住宅地図 前橋市1985年より)

 

こちらも1985年の地図ですが店舗の向かいに映画館、また裏手にはニチイも存在しており当時の繁栄が伺えます。しかし2024年現在は映画館やニチイの場所は全て更地となっており、調査した日が偶々前橋祭りの日に該当していたため多数の人通りがあったものの、年季の入ったアーケード商店街から往時を偲ぶことしか出来なくなっています。

 

そして現地には写真のように「タイトー ファンフル」の店舗サインが残っていました。そのため店舗名称からは判断出来ないもののタイトー系店舗であったことの確認が取れています。

 

誌面への掲載は1985年4月号から、時折休載を挟みつつ1988年1月号までとこちらも約2年半の期間となりました。掲載終了時点で店名はファンフルのままで、店舗サインも残っていることからウィルトークタイトーインへの名称変更は実施されなかったと思われますが要追跡調査です。閉店時期は不明です。

 

こちらの掲載終了後、前橋市は追ってゲーメスト2部の掲載店が1店出現するのみとなっており、複数の店舗にて掲載店の命脈が繋がれた隣の高崎市とは対照的となっています。

 

【前記事】

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト マイコンベーシックマガジン1992年8月号

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト ゲーメスト1992年8月号

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ハイスコア集計店マッピングプロジェクト マイコンベーシックマガジン1992年10月号

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト ゲーメスト1992年9月号