小人閑居して不善を為す chapter3

一介のプレイヤーからハイスコアラー、そしてゲームセンターの中の人を経てアーケードゲームと関わること40年以上、その普通とはかなり異なるゲーマー人生を回顧するべく記事を綴っております。

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト マイコンベーシックマガジン1992年10月号/トピック店舗:宇都宮キャロットハウス→プレイシティキャロット宇都宮店(栃木県)

ハイスコア集計店マップ(マイコンベーシックマガジント1992年10月号)

マイコンベーシックマガジン1992年10月号(第11巻第10号)のハイスコア集計店マップとなります。

 

掲載店総数は86となり先月比+3となっています。

新規掲載店が2店あります。

 

タイトー

タイトーイン608 トロン(沖縄県

 

・その他

プレイタウンYOU&YOU町田店(東京都)

マイコンベーシックマガジン 1992年10月号より)

 

1990年12月号で「ヤングパレスゲームセンター」が姿を消して以降空白県となっていた沖縄県に掲載店が再登場、かつ沖縄県初のメーカー系列掲載店となっています。

 

また「プレジャーキャッスル」と合同集計となっていた「プレイタウンYOU&YOU町田店」が先月号の石神井店に引き続き単独枠として登場。ゲーメストは合同集計が維持されましたがベーマガは別々に店舗欄を確保することになります。

 

以下スコア欄を掲載します。

 

【チャレンジハイスコア 1992年10月】

マイコンベーシックマガジン 1992年10月号より)

今号からSNK/ADK対戦格闘ゲームワールドヒーローズ」が集計開始されているのですが、サンプルバージョンが発売バージョンと比較して点数が高くなるとの理由で集計対象から外されています。

 

サンプルバージョンと言えばコナミの「サンダークロスⅡ」はサンプルバージョンと発売バージョンでランク設定が異なることから、ゲーメストでは別々に集計がされましたがベーマガでは特に分けることはされませんでした。一方今回のワールドヒーローズについてはゲーメストではサンプルバージョンの件について一切言及は確認されていないため、単純に流通度の問題とされたのではないかと思われます。

 

トピック店舗:宇都宮キャロットハウス→プレイシティキャロット宇都宮店

 

トピック店舗です。

場所を栃木県へと移し。「宇都宮キャロットハウス→プレイシティキャロット宇都宮」をピックアップします。

(スーパーソフトマガジン⦅マイコンベーシックマガジン別冊⦆1984年3月号より)

2024年11月3日撮影

政令指定都市クラスを除くと、同一市内にナムコ系キャロットが複数あった場所としては、3店を擁した山梨県甲府市及び香川県高松市が最多ですが、それに続いて2店存在したのが栃木県宇都宮市です。

 

その2店のうち最初に誌面に登場したのが今回紹介する「宇都宮キャロットハウス→プレイシティキャロット宇都宮店」です。栃木県の県庁所在地である宇都宮市の代表駅であるJR宇都宮駅前に位置していました。

ゼンリン住宅地図 宇都宮市北部1986年より)

1986年の住宅地図となります。

宇都宮駅前から中心街に向かう大通りに掛かる「宮の橋」と駅の間に広がる僅かな場所に存在を確認しています。

 

2024年時点においては「クスリ 宝くじ」の看板がある秋元薬局が健在で、住宅地図ではその2軒隣がキャロットとなっていることから、チケット店と宇都宮餃子店「香蘭」の間にある店舗が跡地になると思われますが、建物は既に建て替えられているようです。

現在も間口が狭く奥行きが長い建物で、住宅地図から察するにキャロット営業時も構造は大きくは変わっていないと思われます。

 

宇都宮市の中心街はJR宇都宮駅から1.5㎞程度離れた東武宇都宮駅付近となっており、JR駅付近は最近こそヨドバシカメラが出来たりと商業区域が広がりつつはあるものの東武駅と比較すると賑わいには欠けるのですが、宇都宮駅に乗降りする学生が主なターゲットとして設定されていたのかもしれません。

 

誌面への掲載はベーマガ1984年3月号からとなり、オリジナル26店にはノミネートされませんでしたが初めて掲載店が追加された際の16店には入っています。ゲーメストへの掲載はされませんでした。

 

そして1989年2月号から店名が「プレイシティキャロット宇都宮店」に変更になっています。その前月に改装に伴う店名変更の旨がチャレハイ通信欄に記載されていました。

マイコンベーシックマガジン 1989年1月号より)

マイコンベーシックマガジン 1989年2月号より)

 

その後もコンスタントに掲載は継続し、最終掲載はベーマガ1995年11月号となっています。11年以上に渡る長期掲載店となりました。

 

掲載終了や閉店に関する記載は特にありませんでしたが、最終となったハイスコア欄に意味深なコメントが掲載されていました。

マイコンベーシックマガジン 1995年11月号より)

スコアラー募集に関するコメントですが、サンプルスコアが1億カンストなのはともかくとして、「ハイスカンガルー(注 コアラ―)」という謎の表現や、募集した翌月には掲載が停止するという状況について思いを馳せなければならない状況があったのではないかと推察されます。

 

閉店時期は判明していませんが、後のナムコ広報誌「NOURS」に掲載された「全国ナムコ店舗ガイド 北関東編」には2000年3月現在として掲載が無いため、それ以前に閉店していたようです。

 

【前記事】

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト マイコンベーシックマガジン1992年9月号

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト ゲーメスト1992年9月号

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ハイスコア集計店マッピングプロジェクト マイコンベーシックマガジン1992年11月号

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト ゲーメスト1992年10月号