ハイスコア集計店マップ(ゲーメスト1993年10月号)
ゲーメスト1993年10月号(第8巻第18号)のハイスコア集計店マップとなります。
総掲載店数は82で先月比-1、4か月ぶりに新規掲載店がなしとなっています。
以下スコア欄を掲載します。
【めざせハイスコア 1993年10月】
(ゲーメスト 1993年10月号より)
今号でゲーメストは通算100号を達成、1986年5月号の創刊から7年半を経過、「同人誌の延長」とまで言われ100ページにも満たなかった誌面は今号では200ページを突破し、アーケードゲーム専門誌としての地位を確立していました。
しかし「同人誌の延長」だからこそ存在しえたような企画や記事は当初と比べて鳴りを潜めており、また記事のウエイトも対戦格闘ゲームの隆盛で対戦系の紹介や攻略記事が占める比率が高まったことから、特にハイスコアラー界隈では「スコア欄以外は見ない」という人が増えていたような気がします。
トピック店舗:マイコンランド/スターダスト
トピック店舗は岡山県の初期ゲーメスト掲載店舗から「マイコンランド」「スターダスト」の2軒をピックアップします。
【マイコンランド】
(ゲーメスト 1986年5月号より)
2023年10月29日撮影
【スターダスト】
(ゲーメスト 1986年9月号より)
2023年8月5日撮影
最初に取り上げる「マイコンランド」ですが、ゲーメスト創刊号である1986年5月号のみにしか掲載されなかった11店のうちのひとつです。
場所は岡山県東端の備前市中心部、JR赤穂線の西片上駅付近になります。
誌面掲載の住所を確認すると、商業施設である「アルファビゼン」の跡地が該当します。
誌面では「西上片」となっていますが、「西片上」の誤植で間違いないと思われます。
「アルファビゼン」は、岡山の百貨店「天満屋」のグループである「天満屋ストア」をキーテナントとした再開発商業施設で1984年10月にオープンしています。住宅地図では右下に「片上駅」の表記がありますがこれは1991年に廃止された同和鉱業片上線(片上~柵原)で、赤穂線西片上駅との間に中心市街地が広がっていました。
また住宅地図にはテナント一覧も付属していましたがそこには「マイコンランド」の表記はありません。住所からしてアルファビゼン外に店舗が存在したとは考えにくいため、店舗名からしてパソコンショップや玩具店に併設されたコーナーだった可能性がありますが根拠となる資料は発見出来ませんでした。
そして2002年にキーテナントの天満屋ストアが撤退しその半年後に施設も閉鎖、その後跡地利用のため賃貸借契約を結んだNPOの破綻や、建物内の電線盗難事件発生(未解決)などいわくつきの物件となり20年以上に渡り建物は放置されていましたが、建物を減築の上新たな複合施設として使用することが決定し2023年から工事が着手されています。
2023年10月29日撮影
訪問時は既に解体工事が契約され着手されていました。
建物に落書きがされているのは廃墟だったからという訳ではなく、2023年8月20日に工事着手前の記念イベントとして実施されたもののようです。
(備前市ホームページより)
そして訪問時にはアルファビゼン計画段階の資料が建屋に張り付けしてあったため記録しています。
2023年10月29日撮影
テナント募集のための想定商圏があり、兵庫県西部までを広域商圏として見込んでいたようですが結果として20年ももたずに施設は閉鎖されており、当時の見通しの甘さを自虐した展示と思えてしまいます。
また建屋内テナントの配置図があり、メインフロアは住宅地図にもあるようにB1~4階ですが5~7階の駐車場フロアにもテナントがあったようなので、ひょっとするとゲームコーナーは5階から上のフロアに存在したのかもしれません。
そしてゲーメスト誌面には前述の通り創刊号のみの掲載だったのですが、どのような経緯でこの店舗が掲載されることになったのかは気になるところです。これは創刊号のみの掲載となった他の店舗でも言えることなのですが。
そしてもう一軒の「スターダスト」は岡山市の岡山駅前に存在したお店です。
岡山駅正面から伸び、路面電車も走る桃太郎大通りと並行する「岡山駅前商店街」から少し入った場所となります。
(ゼンリン住宅地図 岡山市(中心部No.1)1986年より)
1986年の住宅地図では「ゲームセンターダスト」の表記となっています。
この店舗は2020年11月まで現役で営業が続けられていました。
店舗現役時の外観を記録したページがあったため引用しています。大きい看板のためわかりにくいですが店舗は2階まであったとのこと。
2023年時点でも白を基調とした店舗看板はそのまま存置されていましたが、店舗向かいの岡山東映跡地を含めた区画がマンション工事中となっており、その工事事務所として使用されていました。そのため工事終了後は空き店舗になることが予想されます。
そして1986年の地図にて隣接している映画館「岡山グランド劇場」は2023年では東横インとなり、また商店街を挟んだ向かいのダイエー岡山店は耐震補強工事を経て複合商業施設の「ICOTNICOT(イコットニコット)」へと変わっています。
こちらはゲームマシン誌1986年6月15日号の「全国市街地ゲーム場 岡山・駅前」にて店舗が紹介されていました。
(ゲームマシン 1986年6月15日号より)
(ゲームマシン 1986年6月15日号より)
店舗内外観の写真がありますが、営業終了前と比較すると特に店舗外観はネオンやポスター類が入口周辺を埋め尽くしており、印象が大きく異なっていることが確認出来ます。
(ゲーメスト 1987年11月号より)
またゲーメスト1987年11月号の「ランダムピックアップ」でも店舗紹介記事があります。店舗看板は当時から変わっていないこと、また階段が写っており2階も店舗だったことがわかります。
「コナミファンは是非注目」と記事内にあるのはコナミもしくはコナミ販社と強いつながりがあった店舗だったのでしょか。
そしてスコア掲載は1986年9月号から開始されるのですが、2回目の掲載は1987年6月号となりかなり期間が空いてしまいます。その後も掲載と休載を織り交ぜながら1988年6月号が最終掲載となるのですが、休載が多く2年弱の掲載期間に対してスコア欄には計9回しか登場しませんでした。
【前記事】
ハイスコア集計店マッピングプロジェクト ゲーメスト1993年9月号
ハイスコア集計店マッピングプロジェクト マイコンベーシックマガジン1993年10月号
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