ハイスコア集計店マップ(マイコンベーシックマガジン1991年3月号)
マイコンベーシックマガジン1991年3月号(第10巻第3号)のハイスコア集計店マップとなります。
掲載店総数は92となり先月比+4、何とか90の大台に戻しました。
先月から参加店募集を再開した効果で、今号は5店の新規掲載があります。
・ナムコ系
・タイトー系
ハーフタイム(兵庫県)
・その他
ゲームランドスバル(千葉県)
ゲームセンターIC砧店&千歳船橋店(東京都)
(マイコンベーシックマガジン 1991年3月号より)
ベーマガのナムコ系新規掲載は1989年1月号の「プレイシティキャロット表町店」以来実に2年3か月振りとなります。この頃になると「キャロット」ブランドの店舗展開はほぼ行われなくなっていました。
兵庫県に新たに2店登場していますが、西宮市の「ハーフタイム」はタイトー系店舗であることを確認しています。また明石市の「ゲームセンターピノキオ」は、ゲーメスト1987年6月~1988年1月に掲載された「ゲームプラザピノキオ」とは別店舗で、住所も僅かに異なっています。
ゲームプラザピノキオが閉店後、間を置いて隣の場所にゲームセンターピノキオがオープンしたのですが、両店の間に関連はないとの情報です。
以下スコア欄を掲載します。
【チャレンジハイスコア 1991年3月】
(マイコンベーシックマガジン 1991年3月号より)
誤植と言えばゲーメストの専売特許ですが、ベーマガにも時折誤植らしき事象が散見されます。
今月は「プレイシティキャロット佐世保店」の欄が何故か2つ存在しています。
タイトルのラインアップを見ると両者の間に大きな差異がなく、プレイヤーも共通しているように思えるため店舗名の誤植ということではなさそうです。
前月の1991年2月号では佐世保店のスコア欄が欠けていたことから、恐らく2か月分のスコア欄を同時に掲載したというラインが有力ですが、特にその旨についての説明はないため主旨は不明です。
たまたま該当店舗からトップが輩出されていないので問題とはなりませんでしたが、月間単位でトップを集計している中説明もなく2か月分をまとめて掲載していることはあまり好ましいことではなく、この頃からプレイヤーがハイスコアを出すウエイトがベーマガからゲーメストへ変わって行く理由を垣間見るような気がします。
トピック店舗:旭サービス都城店6Fプレイランド/ウィルトークタイトー都城店
続いてトピック店舗へ移ります。
宮崎県は都城市から「旭サービス都城6Fプレイランド」及び「ウィルトークタイトー都城店」の2店を取り上げます。
【旭サービス都城店6Fプレイランド】
(マイコンベーシックマガジン 1986年4月号より)
(マイコンベーシックマガジン 1987年8月号より)
2022年8月9日撮影
宮崎県第二の都市である都城市に、かつて2軒のハイスコア掲載店が存在しました。
1軒目の「旭サービス都城店6Fプレイランド」は、市の代表駅であるJR都城駅前に存在した商業施設で、宮崎市に本店を構える橘百貨店が1973年にオープンさせた都城店がルーツとなっています。
しかし僅か2年後に橘百貨店は破綻し、旭化成の関係会社である旭化成サービスが引き継ぎ「旭サービス都城店」として運営が継続されています。
「ハイテクセガ延岡」の紹介でも触れましたが、宮崎県延岡にゆかりのある企業として同じ県内である都城市においても旭化成の影響力は存在したようです。
旭サービス都城店を含めた都城市内における大型商業施設の進出、撤退の経緯は、以下2つのサイトから詳細な内容を確認出来ます。
そして1987年の住宅地図において、旭サービス都城店の存在を確認しています。
翌1988年の地図はデジタル化されており、文字輪郭等はっきりしているため合わせてアップします。地図の右上北東方向が都城駅となります。建物の前に「旭サービス」のバス停があることもわかります。
ベーマガ誌面への掲載は1986年4月号から開始されたものの、1年後の1987年4月号が最後の掲載となっています。上記引用の「Think都城」内にもありますが旭サービスは1995年に閉店し、取り壊された跡地はセガワールドタイガーを経て現在は写真のパチンコ店である「Wing都城駅前店」が建っています。旭サービス時代のプレイランドの状況を伺える資料は発見できませんでした。
そしてもう一軒の「ウィルトークタイトー都城店」ですが、こちらは国道10号に面した都城中心市街地である中町にありました。都城駅と隣の西都城駅の中間付近となります。
1988年の住宅地図で店舗を確認しています。1987年の地図にはなかったため87~88年付近でオープンしているようです。
地図中央を縦断するのが国道10号で、中心市街地の象徴である都城大丸と寿屋都城店の2つの百貨店が国道を挟んで対峙、また歩道にはアーケードも懸けられており当時の賑わいを彷彿させます。しかし現在は大丸、寿屋共に撤退、またウィルトーク及び周囲に隣接した複数の建物は写真のようにすべて更地となっており、店舗の形跡を窺い知ることは出来ませんでした。建物の配置から、4枚目写真の場所が該当するのではないかと思います。
ただ周辺を散策したところ、近隣ビルにかつての航空写真が掲示されており、そこにウィルトークの入っていたであろう建屋が写っていました。
2022年8月9日撮影
2枚目写真の赤枠で囲った建屋で間違いないと思います。違っているようであればご指摘をお願い申し上げます。
跡地の探索は場所が特定できれば直接現地へ向かわなくともGoogleMapで可能なのですが、このような発見があることが直接現地を確認することの醍醐味でもあります。
誌面への掲載はベーマガ1987年8月号から開始されたため、旭サービス都城店と期間は重複していません。
ゲーメストへは1988年2月号に掲載されたのですが、掲載はこの号のみとなっています。
(ゲーメスト 1988年2月号より)
ベーマガへの掲載はその後も継続していましたが1988年に入ると休載が増加し、1989年5月号を最後に誌面から姿を消しています。閉店時期は判明していません。以降都城市に掲載店が出現することはありませんでした。
【前記事】
ハイスコア集計店マッピングプロジェクト マイコンベーシックマガジン1991年2月号
ハイスコア集計店マッピングプロジェクト ゲーメスト1991年2月号
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