小人閑居して不善を為す chapter3

一介のプレイヤーからハイスコアラー、そしてゲームセンターの中の人を経てアーケードゲームと関わること40年以上、その普通とはかなり異なるゲーマー人生を回顧するべく記事を綴っております。

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト ゲーメスト1989年4月号/トピック店舗:ゲームポイントフリーウェイ手稲店/小樽店(北海道)

ハイスコア集計店マップ(ゲーメスト1989年4月号)

ゲーメスト1989年4月号(第4巻第3号)のハイスコア集計店マップとなります。

 

掲載店総数は100と先月比+7となり8か月振りに3桁の大台に戻します。先月には無かった新規掲載店も2店復活しました。

 

その他

・ゲームセンターコパⅢ(神奈川県)

f:id:annaka-haruna:20220402103524j:plain

 

・ゲームプラザ京都オリンピア京都府

f:id:annaka-haruna:20220402103538j:plain

ゲーメスト 1989年4月号より)

ゲームセンターコパⅢの最寄駅は小田急線の東海大学前駅。その名の示す通り東海大学湘南キャンパスの最寄駅で、かつては駅周辺に多数のゲームセンターが立地していたようですが、大幅に数を減らした現在でもコパⅢはまだ現役で営業が続いています。数少ない残存している元集計店舗ですが、かつて多数のスコアラーを輩出していた時期はとうに過ぎ、現在は至って普通の店になっているようです。

 

そしてもう一つのゲームプラザ京都オリンピアも店舗としては残存。しかし残っているのはハコだけで中身はプリクラ専門店になっています。

https://www.shinkyogoku.or.jp/store_info/olympia.html

当時から名物だった入口の飛行機オブジェが現在もそのまま使用されており、ランドマーク的な店舗になっているようです。ゲーメスト掲載の店舗住所には地番が記載されていないのですが、このオブジェのおかげですぐに場所を特定出来ました。

 

元はといえばビデオシステム社の直営店だったのですが、3か月後の1989年7月号を最後にわずか3回の掲載でハイスコア集計店からは姿を消しています。

 

以下スコア欄を掲載します。

 

【めざせハイスコア 1989年4月】

f:id:annaka-haruna:20150731150722j:plain

f:id:annaka-haruna:20150731150747j:plain

f:id:annaka-haruna:20150731150842j:plain

f:id:annaka-haruna:20150731150856j:plain

f:id:annaka-haruna:20150731150905j:plain

f:id:annaka-haruna:20150731150918j:plain

f:id:annaka-haruna:20150731150932j:plain

f:id:annaka-haruna:20150731150944j:plain

f:id:annaka-haruna:20150731150956j:plain

ゲーメスト 1989年4月号より)

 

先月は欄外の掲載だった「お店から」のコーナーが今号から「ハイスコア伝言板」としてコーナー化されています。

 

メタルホークナムコ)の誌上ゲーム大会とか実施してたんですね。(失礼)通常の集計に加えて月間で上位10名をランキングしているのですが、上位にはメタルホーク界隈では名の知れた方々がいらっしゃいます。トップだけの掲載だとなかなかモチベーションも上がらないので定期的にこのようなランキングが開催されても良かったように今なら思えますが、誌面構成上許されなかったといった所でしょうか。

 

メタルホークも当時の大型・専用筐体にありがちな「流通度の少なさ」でヒットに繋がらなかったゲームだったと思います。セガタイトーの店舗では滅多にお目に掛かることが無かったですから…

 

トピック店舗:ゲームポイントフリーウェイ手稲店/小樽店

続いてトピック店舗となります。先月に続いて北海道から、札幌市の手稲にあった「ゲームポイント・フリーウェイ」をピックアップします。

 

f:id:annaka-haruna:20220122220547j:plain

ゲーメスト 1987年1月号より)

f:id:annaka-haruna:20220122225817p:plain

f:id:annaka-haruna:20200921172950j:plain

f:id:annaka-haruna:20200921172743j:plain

f:id:annaka-haruna:20200921172522j:plain

f:id:annaka-haruna:20200921172237j:plain

2020年9月21日撮影

掲載開始時は札幌市西区でしたが1989年に西区から分区され手稲区が新たに誕生したため、現在の住所は手稲区となっています。ゲーメスト誌上も途中から手稲区表記へと変わっています。

 

こちらはアイレムの直営店となります。

最盛期には全国にそれなりに点在していたアイレム直営店ですが、スコアが掲載されたのはこちらが唯一となると思われます。

 

付近に駅は無く店舗正面は国道5号となっているため、郊外型のドライブイン的な店舗だったようです。ゲーメスト掲載の店舗写真でも看板に「オートスナック」の文字が見えます。

 

誌面住所は現在のスーパービバホームの隣の空き地になりますが既に建物は無く、木や雑草で大分荒れた土地になっておりこの場所が正しいのか疑わしい印象です。スーパービバホームの敷地に取り込まれてしまったのかもしれませんが、いずれにしても店舗の形跡は一切存在しませんでした。

ゼンリン住宅地図 札幌市西区1988年より)

 

1988年の住宅地図ですが、アイレムの営業所も兼ねていたようです。ただ1階が事務所、2階が店舗という構成は考えにくいため恐らく逆が正しいのではないかと思われます。現在のビバホームに相当する場所は空き地になっており、周囲も現在と比較してまだ開発が進んでいなかったことがわかります。

 

誌面への掲載は1987年1月号からスタートするのですが、1990年11月号で一度掲載が止まります。しかし1991年1月号からは隣の小樽市にて「フリーウェイ小樽店」として再度掲載が開始されます。

 

以下は小樽店の情報です。

f:id:annaka-haruna:20220122225921j:plain

ゲーメスト 1991年1月号より)
f:id:annaka-haruna:20220122225900p:plain

f:id:annaka-haruna:20210327130435j:plain

f:id:annaka-haruna:20210327130009j:plain

f:id:annaka-haruna:20210327130254j:plain

f:id:annaka-haruna:20210327125905j:plain

2021年3月27日撮影

 

店舗名称及び住所は「フリーウェイ小樽店」のものが記載されているのですが、備考欄に「手稲店」の文字が確認出来るため一時は実質2店の合同集計となっていたようです。

 

しかし2か月後の3月号には再び店舗名、住所ともに手稲店へ戻ってしまいます。そして手稲店表記のまま1992年1月を最後に掲載店から姿を消しました。小樽店は1991年1,2月号に確認されるのみとなっています。

 

短期間の掲載に留まった小樽店ですが、ロードサイドの手稲店とは異なり小樽市の市街地内に位置していました。小樽駅から徒歩5分程度で到着できるため学生客が多かったようです。

 

入居していたグランドパレス1階は現在は介護施設となっていますが、以前は建物外側にフリーウェイ時代のサインが付いたままとなっていたようで、2021年時点のグーグルマップでその姿を確認することが出来ました。

f:id:annaka-haruna:20220122222644p:plain

現在はサインは撤去されていますが、近年までサインが残っていたことからも分かるように小樽店は2010年と比較的近年まで営業が続いていたことを確認しています。ただアイレムはその時点でアミューズメント施設運営からは撤退しているので、店舗名称はそのままで別のオペレーターが営業を続けていたものと思われます。手稲店の閉店時期は不明です。

 

【前記事】

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト ゲーメスト1989年3月号

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト マイコンベーシックマガジン1989年4月号

【次記事】

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト ゲーメスト1989年5月号

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト マイコンベーシックマガジン1989年5月号

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト マイコンベーシックマガジン1989年4月号/トピック店舗:ゲームインフォルム(東京都)

ハイスコア集計店マップ(マイコンベーシックマガジン1989年4月号)

マイコンベーシックマガジン1989年4月号(第8巻第4号)のハイスコア集計店マップとなります。

 

掲載店総数は112店と先月比+6と大きく増加し、久々に110の大台を回復しています。新規掲載も5店追加されました。

 

セガ

ハイテクセガ久米川(東京都)

f:id:annaka-haruna:20220405164228j:plain

 

・その他

江南バッティングセンター(愛知県)

f:id:annaka-haruna:20220402123628j:plain

 

ヤングプラザジャンボ(大阪府

f:id:annaka-haruna:20220402123641j:plain

 

ゲームインウエスタン(兵庫県

f:id:annaka-haruna:20220402123652j:plain

 

西条プラザゲームコーナー(広島県

f:id:annaka-haruna:20220402123704j:plain

マイコンベーシックマガジン 1989年4月号より)

 

80年台後半からセガは「ハイテクセガ」のブランドで都市型店舗を全国に展開していましたが、東京都内ではスコア掲載にまで至った店舗は少なく、久米川店は都下で初めてハイテクセガの名称で掲載された店舗となっています。

 

その他の4店はいずれも西日本方面となっており、キャロットの掲載が多かった関東方面に対して掲載店分布のバランスを取っていたような印象です。

 

以下スコア欄を掲載します。

 

【チャレンジハイスコア 1989年4月】

f:id:annaka-haruna:20220402122657j:plain

f:id:annaka-haruna:20220402122705j:plain

f:id:annaka-haruna:20220402122712j:plain

f:id:annaka-haruna:20220402122722j:plain

f:id:annaka-haruna:20220402122733j:plain

f:id:annaka-haruna:20220402122740j:plain

f:id:annaka-haruna:20220402122753j:plain

f:id:annaka-haruna:20220402122802j:plain

マイコンベーシックマガジン 1989年4月号より)

 

トップページの追伸で先月及び今月で新規参入店が増加したことが触れられていますが、「お店と仲がいい一部の常連のだしたハイスコアしか認めないような集計方法はしないでください」と苦言が呈されています。

 

スコア集計を実施することで店に常連が付いた結果、一見客がスコアを申請することの心理的ハードルが高くなった面はありますが、それがエスカレートして常連以外のスコアを認めなかったことも実際にあったようで、そういった行為を受けてスコアの掲載や集計を中止したりスコアラーを排除する店舗が増えてしまったのはやむを得ないとはいえ残念な点ではあります。

 

トピック店舗:ゲームインフォルム

続いてトピック店舗です。

 

先月に続いて東京都多摩地域の店舗から、武蔵野市の「ゲームインフォルム」をピックアップします。

 

f:id:annaka-haruna:20220109020056p:plain

(スーパーソフトマガジン⦅マイコンベーシックマガジン別冊⦆1984年9月号より)

f:id:annaka-haruna:20220109020418p:plain

f:id:annaka-haruna:20211229150248j:plain

f:id:annaka-haruna:20211229150128j:plain

f:id:annaka-haruna:20211229150011j:plain

f:id:annaka-haruna:20211229145911j:plain

f:id:annaka-haruna:20211229145826j:plain

2021年12月29日撮影

 

JR中央線西武多摩川線武蔵境駅南口から徒歩5分程度、駅前ロータリーを抜けると直ぐに閑静な並木道へと変わりますが、その沿道にマンションの「ダイアパレス武蔵境2」があり、その1階フロアを占めています。

 

写真を見ればお分かりいただけるように現在も店舗は現役です。1984年で存在しているため2022年時点で少なくとも38年は営業が継続している長寿店となります。

 

マンション建屋自体は1986年の住宅地図でも確認出来ますが、外観が比較的新しいため大規模修繕工事がされて当時とは外観は大きく変わっているのではないかと推察します。内装も床材表面に年季を感じますが、40年近く手が加えられていないということではなさそうです。

ゼンリン住宅地図 武蔵野市1986年より)

現在都市部の小規模店舗は既に絶滅の危機に瀕し、残っている店舗もプライズゲームや写真自販機(プリクラ)が主流な店舗が多い中、双方共に一切の設置がない非常に硬派なお店となっています。ただ機種構成は非常に現代的で、入口付近は音ゲーメインであとはネットワーク系の筐体が主体となっており、スタンドアロンで稼働する旧来のビデオゲームは設置がありませんでした。

 

入口扉部分に「ご案内」の看板があり営業時間や店内注意事項が記載されていますが、この看板はセガ系店舗でよく見かけたテンプレートのため、元々はセガの直営ないし共同経営店と判断しセガ系店舗へと分類しています。

 

ベーマガへの掲載は1984年8月からスタート。

87年後半~88年前半にかけて店舗欄を欠く時期があったものの、1989年2月号まで掲載は継続されました。近隣に大学が立地している訳でもなく、駅から少し離れれば閑静な住宅街が広がるこの場所で永年に渡り営業を継続できるのは身の丈にあった地域密着の賜物なのかもしれません。

 

しかしこちらも残念ながら閉店の報が入ってしまいました。

「店主の体調不良」と理由が記されていますが、昨今の厳しい環境で経営を続けることはいろいろなご苦労があったこととお察しします。40年以上にわたる営業誠にお疲れさまでした。

 

【前記事】

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト マイコンベーシックマガジン1989年3月号

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト ゲーメスト1989年3月号

【次記事】

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト マイコンベーシックマガジン1989年5月号

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト ゲーメスト1989年4月号

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト ゲーメスト1989年3月号/トピック店舗:まるい店/ファミリーランド(北海道)

ハイスコア集計店マップ(ゲーメスト1989年3月号)

ゲーメスト1989年3月号(第4巻第3号)のハイスコア集計店マップとなります。

 

掲載店総数は93で先月比-2。この号は新規掲載店も無く、小康状態といったところでしょうか。

 

動向が無い時には傾向を見る訳ですが、この時点で岐阜、福井、和歌山、徳島、沖縄の5県は未だに掲載履歴がありません。また過去に集計店が存在したのに掲載中止で空白になっている県まで広げると岩手、静岡、三重、奈良、鹿児島の5県が追加されます。

 

更に「県庁所在地に集計店の履歴が存在しない県」を追加すると、福島、茨城、群馬、埼玉、富山、長野、鳥取、佐賀と8県の追加。合計すると19県となり、全体の1/3以上は「県庁所在地に集計店が存在しない」と考えると、静岡のようにベーシックマガジン掲載店が主体の地域もあるにはありますがハイスコア集計店に恵まれない地域というのは存外多かったということになります。

 

以下スコア欄を掲載します。

 

【めざせハイスコア 1989年3月】

ゲーメスト 1989年3月号より)

 

ベーマガでは「チャレハイ通信」として既にコーナー化していた店舗からの情報欄ですが、ゲーメストでは今号から欄外に小さな文字で「お店から」の欄が設けられました。こちらも追ってコーナーは拡大されていくことになります。

 

そしてヒットゲームベスト10コーナーにおいていきなりトップとなったのがカプコンの「大魔界村」です。発売前からゲーメストは誌面上でも全面的にバックアップし鳴り物入りで登場しましたが、ハイスコアにおいては永久パターン発覚でクリア統一となり全国トップ56店という歴代最大の大盤振る舞い。

マニア層には物足りず、また序盤面が難しく後半面に行くと寧ろ楽になるという初心者殺しの難易度設定も相まって、翌月にはテトリスにあっさりトップを譲った後に5月号では8位までランクダウンしました。

 

結果的にはナムコ東京ロケで配布されていた「キャロットクラブ」で見城氏がこき下ろしていたのは慧眼だったということでしょう。

 

トピック店舗:まるい店/ファミリーランド

続いてトピック店舗となります。

 

北海道オホーツク地方の中心都市北見市に存在した掲載店から、「まるい店」及び「ファミリーランド」の2店を取り上げます。

 

【まるい店】

f:id:annaka-haruna:20220213113536p:plain

ゲーメスト 1986年5月号より)

f:id:annaka-haruna:20220213113606p:plain

f:id:annaka-haruna:20211121114427j:plain

f:id:annaka-haruna:20211121114141j:plain

2021年11月21日撮影

 

【ファミリーランド】

f:id:annaka-haruna:20220213113738p:plain

ゲーメスト 1988年7月号より)

f:id:annaka-haruna:20220213113619p:plain

f:id:annaka-haruna:20200920082500j:plain

f:id:annaka-haruna:20200920083145j:plain

f:id:annaka-haruna:20200920082628j:plain

f:id:annaka-haruna:20200920082721j:plain

2020年9月20日撮影

f:id:annaka-haruna:20211121114814j:plain

2021年11月21日撮影

 

「まるい店」は1986年5月号のゲーメスト創刊号のみに掲載された店舗です。

 

住所は「北見市大通東1丁目」のみしか記載されておらず、住宅地図を確認したところ当時の北見駅前に「〇いデパート」の存在を確認。住所は「大通東1丁目」と「北1条東1丁目」にまたがっていますが、大通東1丁目内に他にゲームセンターに該当するような店舗が見当たらないことから、〇いデパート内のゲームコーナーと判断しています。

ゼンリン住宅地図 北見市1984年より)

 

しかしスコア欄を見ると、ボンジャック(テーカン)の備考欄に「2日間」の記載があります。百貨店内のゲームコーナーであれば大規模小売店舗法も生きていた当時で24時間営業はあり得ないため場所が異なるという推測も出来るのですが、地図情報を重視したいと考えます。情報がありましたら是非お寄せ下さい。

 

「まるい」と聞くと東京のマルイや北海道であれば丸井今井が思いつくのですが、そのいずれとも関係なく北見が地場の卸売業者が運営していた独立系の百貨店だったようです。

ja.wikipedia.org

しかし北見駅前に東急百貨店がオープンした影響で1986年7月に店舗を閉鎖。つまりゲーメストのスコア掲載から数か月後には店舗は閉店していることになります。

 

その後建物は東急に売却され「駅前プラザHOW」として再オープンしていますが、その際にゲームコーナーが引き継がれたのかは分かりません。

 

その「駅前プラザHOW」も1998年には閉館し建物は取り壊され、現在は写真の北見信金本店ビルとなっています。

 

2021年に現地調査に向かった際、丁度「北見駅開業110周年写真展」が北見駅待合室で行われており、その中に在りし日の〇いデパートの姿を確認することが出来ました。

f:id:annaka-haruna:20211121130428j:plain

2021年11月21日撮影

 

一方、1988年7月号から記載が開始された「ファミリーランド」。

 

こちらもまるい店同様に、北見駅前に立地する「〇正デパート」の中に立地していました。1984年の住宅地図でも、〇いデパートのはす向かいに〇正デパートの存在が確認出来ます。

 

単発の掲載に留まったまるい店に対し、こちらは1992年6月まで4年間に渡りスコアの掲載が続きました。オホーツク地域唯一のハイスコア掲載店としてプレイヤーの支持を得ていたのではないかと思われます。

 

掲載終了後ですが平成14年(2002年)まででデパートの営業は続いていたようです。その後永らく建屋はそのままだったようですが2012年に跡地に写真の学習塾兼マンションである「一燈ビル」となって現在に至っています。店内ゲームコーナーがデパートの閉店まで残っていたのかは判明していません。

 

現在は建屋も完全に消失していますが、店舗のあった一番街の街路案内にはまだ〇正デパートの存在を確認出来ています。

f:id:annaka-haruna:20211121115406j:plain

f:id:annaka-haruna:20211121125837j:plain

f:id:annaka-haruna:20211121125836j:plain

2021年11月21日撮影

 

下の1丁目街路案内の中央から右側付近を拡大したのが3枚目写真です。

至近距離にあり百貨店内ゲームコーナーという共通点も多かった両店ですが、最後に両者の位置関係が分かる写真をアップしておきます。

f:id:annaka-haruna:20211121114641j:plain

2021年11月21日撮影

 

左に元〇いデパートの北見信金、右にある志学館の建物が〇正デパート跡となります。正面をそのまま進むと北見駅ロータリーとなります。

 

また、ルートインホテルの場所も元々は「金市館」というこちらも百貨店が存在したようで、北見駅前のかつての賑わいが想像できますが、現在は商店街も空き店舗が多く中心市街地の空洞化が進んでいるのはここも同様のようでした。

 

【前記事】

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト ゲーメスト1989年2月号

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト マイコンベーシックマガジン1989年3月号

【次記事】

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト ゲーメスト1989年4月号

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト マイコンベーシックマガジン1989年4月号

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト マイコンベーシックマガジン1989年3月号/トピック店舗:ゲームスポット21国分寺店/ゲームセンターセントラル鷹の台店(東京都)

ハイスコア集計店マップ(マイコンベーシックマガジン1989年3月号)

マイコンベーシックマガジン1989年3月号(第8巻第3号)のハイスコア集計店マップとなります。

 

掲載店総数は106店で先月比+2。新規掲載は2店が確認されています。

 

・その他

ガリバー(千葉県)

f:id:annaka-haruna:20220330220715j:plain

 

ゲームセンターセントラル永福町店(東京都)

f:id:annaka-haruna:20220330220726j:plain

マイコンベーシックマガジン 1989年3月号より)

 

「柏ガリバー」は柏駅前のテナントビル「ファミリ柏」の地下1階にあり、隣接したフロア内にゲーメスト集計店の「ハイテクセガ柏」が存在したためこの時より同一施設内に2店の掲載店が併存していたことになります。

しかも2022年時点で両店とも現役で残っているのも特筆すべき点です。

 

またもう一店の「ゲームセンターセントラル永福町店」ですが、最寄り駅は京王井の頭線の永福町ではなく隣の西永福。現在も営業が続いている「ゲームプラザセントラル」の系列店で、1986年10月で掲載終了した鷹の台店以来の登場となりました。

 

以下スコア欄を掲載します。

 

【チャレンジハイスコア 1989年3月】

f:id:annaka-haruna:20220330215848j:plain

f:id:annaka-haruna:20220330215855j:plain

f:id:annaka-haruna:20220330215916j:plain

f:id:annaka-haruna:20220330215930j:plain

f:id:annaka-haruna:20220330215952j:plain

f:id:annaka-haruna:20220330220007j:plain

f:id:annaka-haruna:20220330220036j:plain

f:id:annaka-haruna:20220330220131j:plain

マイコンベーシックマガジン 1989年3月号より)

 

ゲーメストでは56店のトップを輩出した大魔界村ですが、ベーマガでは最新タイトルなのにトップスコア一覧に掲載されず欄外に追いやられていました。見城氏のコメントからはこのゲームには触れたくないという意識すら感じられます。

 

ちなみに70店以上の全2周クリアとあるので数えてみたところ☆が付いている店舗が77店、且つ2周クリアと備考欄に記載があるにも関わらず☆が付いていない店舗が2店あったため総数は79店となり、おそらくハイスコア史上「最も安い全国トップ」だったことと思います。

 

トピック店舗:ゲームスポット21国分寺店/ゲームセンターセントラル鷹の台店

引き続いてトピック店舗へ。

 

東京都多摩地区の初期ベーマガ掲載店から「ゲームスポット21国分寺店」及び「ゲームセンターセントラル鷹の台店」の2店を取り上げます。

 

【ゲームスポット21国分寺店】

f:id:annaka-haruna:20220101113117p:plain

(スーパーソフトマガジン⦅マイコンベーシックマガジン別冊⦆1984年7月号より)

f:id:annaka-haruna:20220101115323p:plain

f:id:annaka-haruna:20211229155833j:plain

f:id:annaka-haruna:20211229155256j:plain

f:id:annaka-haruna:20211229155359j:plain

f:id:annaka-haruna:20211229155148j:plain

2021年12月29日撮影


【ゲームセンターセントラル鷹の台店】

f:id:annaka-haruna:20220101113137p:plain

(スーパーソフトマガジン⦅マイコンベーシックマガジン別冊⦆1984年7月号より)

f:id:annaka-haruna:20220101115122p:plain

f:id:annaka-haruna:20211229163759j:plain

f:id:annaka-haruna:20211229163505j:plain

f:id:annaka-haruna:20211229163541j:plain

f:id:annaka-haruna:20211229163956j:plain

2021年12月29日撮影


「ゲームスポット21国分寺店」は、既に紹介している新宿ゲームスポット21の姉妹店。

掲載開始は新宿と同時の1984年7月号でした。

 

大きなロータリーが整備された国分寺駅北口を出て東側に伸びる路地にあり、当時の住宅地図で確認するとパチンコ店の入ったビルの2階に位置していたようです。

ゼンリン住宅地図 国分寺市1984年より)

現在は建て替えされており写真の「ヴィル・フランシェ」という高層階がマンションとなったビルになっています。

 

1986年8月で新宿のスポット21は掲載を中止していますが、こちらはその後の1987年4月まで掲載が継続しました。新宿店とは異なりバーチャファイターで有名になったということもなく、同居していたパチンコ店を含めて閉店時期は判明していません。

 

また、1986年6月~10月までの間、誌面店舗住所が「国分寺市本多4-3-10」となっています。

f:id:annaka-haruna:20210702123841j:plain

マイコンベーシックマガジン 1986年6月号より)

 

こちらの住所を住宅地図で確認すると、駅から若干離れた住宅地の個人宅となっているため、一時的な店舗の移動等ではなく誤記誤植と判断します。

 

そして「ゲームセンターセントラル鷹の台店」はスポット21国分寺店と同じく1984年7月号から掲載開始。場所は西武国分寺線鷹の台駅から徒歩15~20分程度を要し、多摩美術大へ通じる道路の沿道に存在しました。

ゼンリン住宅地図 小平市1984年より)

写真の「きぼん亭」が健在だったため、その隣の理髪店の場所が跡地と特定が出来ています。店舗そのものは跡地を見ても分かるように非常に小さかったようです。

 

写真や住宅地図を見ると住居が密集していますが、付近は多摩美大を始めとして複数の学校用地となっており、美大へ続くこの通りの沿道だけ商店や住居が固まっている場所となっています。駅から向かうのも距離があるため、美大生を始めとした周囲の学生をターゲットとしていたのではないかと想像します。

 

「セントラル」という店名は、現在でも八王子や浦安に店舗を構える「ゲームプラザセントラル」との関係が連想されます。セントラル自体はこの後に永福町や日吉がスコア集計店として掲載された履歴もあり、多摩地区に複数の店舗を持っていたことから恐らくその関係で間違いはないと思いますが、確定情報をお持ちの方はお寄せ頂きたくお願い申し上げます。

 

誌面への掲載は1986年10月号までとなりました。

当初は比較的近隣である東久留米、花小金井CHのプレイヤーが訪れていたこともあったようですが、やはり不便な場所と店舗の狭さは如何ともしがたかったのでしょうか。

 

【前記事】

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト マイコンベーシックマガジン1989年2月号

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト ゲーメスト1989年2月号

【次記事】

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト マイコンベーシックマガジン1989年4月号

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト ゲーメスト1989年3月号

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト ゲーメスト1989年2月号/トピック店舗:ゲームタウンファンタジー(長野)

ハイスコア集計店マップ(ゲーメスト1989年2月号)

ゲーメスト1989年2月号(第4巻第2号)のハイスコア集計店マップとなります。

 

先月に続き、今月も新規掲載店が2軒追加されましたが、総掲載店舗数は増減なく95のままとなっています。

 

タイトー

ウィルトークタイトー金沢店(石川県)

f:id:annaka-haruna:20220325220624j:plain

 

・その他

ゲームタウンファンタジー(長野県)

f:id:annaka-haruna:20220325220638j:plain

ゲーメスト 1989年2月号より)

 

金沢市は中心街に、岡山市のそれに次ぐ感じで集計店が林立しますが、その構成は非メーカー系店舗からメーカー系店舗へ徐々に推移して行きます。岡山と金沢、双方とも城下町で、中心街は駅から少々離れており、そして都市規模的にも似ているイメージがあります。

 

もう一店のゲームタウンファンタジー、住所は長野県茅野市ですが、中央自動車道諏訪インターを出て程近い場所にあるため、諏訪市の店舗という印象があります。2005年前後の長野勤務だった時に一度行ったことがあるのですが、その後も麻雀格闘俱楽部専門店を経てつい最近まで店舗は残っていた模様。

 

以下スコア欄を掲載します。

 

【めざせハイスコア 1989年2月】

f:id:annaka-haruna:20150729104336j:plain

f:id:annaka-haruna:20150729104426j:plain

f:id:annaka-haruna:20150729104438j:plain

f:id:annaka-haruna:20150729104446j:plain

f:id:annaka-haruna:20150729104506j:plain

f:id:annaka-haruna:20150729104516j:plain

f:id:annaka-haruna:20150729104527j:plain

f:id:annaka-haruna:20150729104538j:plain

ゲーメスト 1989年2月号より)

 

アイレムの「イメージファイト」が初めて集計されたのですが、初回で全2周クリアは達成されませんでした。難易度の高さもありますが連射力が非常に問われるゲームでもあり、一部で使用され始めていた連射装置がスコア集計店に広く普及する切っ掛けとなったゲームだったのではないかと思います。まだこの時点では連射装置の有無は記載されていません。

 

トピック店舗:ゲームタウンファンタジー

続いてトピック店舗となります。

 

引き続き長野県の店舗から「ゲームタウンファンタジー」をピックアップします。

f:id:annaka-haruna:20200911212038j:plain

ゲーメスト 1989年2月号より)

f:id:annaka-haruna:20200911212109p:plain

f:id:annaka-haruna:20200725122310j:plain

f:id:annaka-haruna:20200725122637j:plain

f:id:annaka-haruna:20200725122330j:plain

2020年7月25日撮影

トピックはなるべく古い掲載店舗から取り上げることを心掛けておりますが、これまでの店舗と比べると掲載開始は少々遅れて今号(1989年2月号)からとなっています。

 

場所は丁度茅野市諏訪市の境目付近で、国道20号のバイパスが付近を通過しているものの川べりという場所も手伝い他の店舗はあまり周囲にありません。道路を挟んだ向かいにある山下清の記念館が異彩を放っています。

ゼンリン住宅地図 茅野市1989年より)

1989年の住宅地図では、コンビニやレストランとの複合施設であったようなテナントの配置になっています。現在はレストラン、コンビニ共に存在していません。左隅を縦に横切る築堤は中央自動車道で、高速と並行する道路は国道20号諏訪パイパスですが、新井交差点から南は点線となっておりまだ完成していないことがわかります。

 

集計店としては相当な期間継続しており、確認している時点では1998年のゲーメスト末期においても集計が続けられています。

 

私が長野県に赴任していた2000年台初頭にも店舗は存在し、一度目の前を通った際に立ち寄ったのですが、パカパカパッションの曲が大音響で鳴り響いていた以外は閑散とした店内だった記憶が蘇ります。また3枚目写真のドラえもんのオブジェはその頃から置いてあったような記憶があり、もしそうなら20年近く雨風に晒され続けていることになります。

 

麻雀クラブ「タッチ」の看板や外装が残っていることからもわかるように以前は雀荘が併設されていたようなのですが、私が店舗を覗いた際には麻雀卓は見当たらず、1階フロアは全てゲーム機だった覚えがあるため、2階が雀荘となっていた可能性が高いと思います。

 

そんな閑散としている状況が災いしたのか、麻雀格闘俱楽部がブームとなった頃に1階のゲームセンターを麻雀格闘俱楽部専門に模様替えし、店舗外装も併せて変更しているのですが、それも長続きはしなかったようで、現在は外装は当時のままサバイバルゲームグッズの専門店へとなっていました。

 

そのためドラえもんのオブジェ以外はゲームセンターだった形跡は残っていないのかと思いきや、3枚目写真の店舗看板にゲームセンター時代の唯一の形跡を発見しました。

f:id:annaka-haruna:20200725122343j:plain

3枚目写真の看板部分の拡大ですが、上部ピエロのネオンサインに「GAME TOWN」の文字が残されています。建物自体が取り壊されるまで残り続けそうな雰囲気が漂ってますね…

 

【前記事】

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト ゲーメスト1989年1月号

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト マイコンベーシックマガジン1989年2月号

【次記事】

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト ゲーメスト1989年3月号

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト マイコンベーシックマガジン1989年3月号

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト マイコンベーシックマガジン1989年2月号/トピック店舗:ゲームセンタープラザ114(北海道)

ハイスコア集計店マップ(マイコンベーシックマガジン1989年2月号)

マイコンベーシックマガジン1989年2月号(第8巻第2号)のハイスコア集計店マップとなります。

 

掲載店数は104となり先月比は-5となっています。新規掲載は1店あります。

 

セガ

ハイテクセガ三宮(兵庫県

f:id:annaka-haruna:20220325234115j:plain

マイコンベーシックマガジン 1989年2月号より)

 

ゲーメストでは1988年1月号から掲載されていたハイテクセガ三宮ですが、ベーマガでは1年遅れての掲載開始となりました。近隣のハイテクセガ神戸から半年遅れての開催開始となっています。

 

以下スコア欄を掲載します。

 

【チャレンジハイスコア 1989年2月】

f:id:annaka-haruna:20220325233206j:plain

f:id:annaka-haruna:20220325233213j:plain

f:id:annaka-haruna:20220325233220j:plain

f:id:annaka-haruna:20220325233228j:plain

f:id:annaka-haruna:20220325233235j:plain

f:id:annaka-haruna:20220325233242j:plain

f:id:annaka-haruna:20220325233613j:plain

f:id:annaka-haruna:20220325233258j:plain

マイコンベーシックマガジン 1989年2月号より)

 

チャレンジハイスコアも開始から5年が経過し、1984年から掲載されている店舗は大幅に少なくなっていましたが、今号で「ゲームインフォルム」「セントラルパークPART-1」の84年スタート店舗の2店が姿を消しました。これでメーカー系列以外で84年から掲載が継続している店舗は僅か6件となってしましました。

 

6店中4店は中部圏の店舗となっており、メーカー系列店が弱かったことの裏返しとも考えられます。

 

また「アミューズメントファンシティローレンⅠ」の掲載も終了。これで和歌山県から掲載店が消滅することとなります。

 

トピック店舗:ゲームセンタープラザ114

トピック店舗へ移ります。

 

先月に続き北海道内のタイトー系店舗から、「ゲームセンタープラザ114」をピックアップします。

f:id:annaka-haruna:20210605160507j:plain

マイコンベーシックマガジン 1986年2月号より)

f:id:annaka-haruna:20211230000034p:plain

f:id:annaka-haruna:20211123130107j:plain

f:id:annaka-haruna:20211123130129j:plain

f:id:annaka-haruna:20211123130332j:plain

f:id:annaka-haruna:20211123130356j:plain

2021年11月23日撮影

 

JR札幌駅の北側には北海道大学の敷地が広がっています。

そしてその北大の最寄り駅として地下鉄南北線の北十二条駅がありますが、駅と北大を結ぶ道路の途中に店舗はありました。

114という店舗名は「北11条西4丁目」の住所から取られていると思われます。

1985年の住宅地図では「第3東文堂ビル」の場所が該当します。

ゼンリン住宅地図 札幌市北区1985年より)

 

1985年時点ではまだゲームセンターとしてオープンしていなかったようです。

元々書店だった場所がゲームセンターへ業態変更したという情報を伺っています。

現在はビルオーナーが変わっているようで、建物名称が写真の「LE N-11ビル」に変更となっています。

 

ハイスコアの掲載はベーマガ1986年2月号から開始されました。

 

コンスタントに掲載は続いていましたが、1987年4月号を最後にスコアの掲載はストップしました。

ただ、ゲーメストの札幌シールハイクにてピックアップされており、当時の記事でも場所柄から「北大生御用達」と記されています。

f:id:annaka-haruna:20150629151312j:plain

ゲーメスト 1988年5月号より)

 

ゲーメスト記事内に中2階の記述がありますが、住宅地図のテナント配置を見ると2階は現在の写真にも写る歯科医院となっているため、1階部分に中2階が含まれる構造だったようです。そのため中2階部分は天井が異常に低かったとのこと。

 

店舗名や記事からはタイトー系店舗であることは把握出来ないのですが、追って店舗名がウィルトークへ変更になっているとの情報を頂いたため、タイトー系店舗として分類しました。

 

1990年台まで営業は続いていたようですが、90年台後半にはテナントが変わっていたようです。現在は店舗があったであろう場所は何故か全て撤去されてビルの駐車場になってしまっています。

 

【前記事】

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト マイコンベーシックマガジン1989年1月号

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト ゲーメスト1989年1月号

【次記事】

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト マイコンベーシックマガジン1989年3月号

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト ゲーメスト1989年2月号

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト ゲーメスト1989年1月号/トピック店舗:がらん3(長野)

ハイスコア集計店マップ(ゲーメスト1989年1月号)

ゲーメスト1989年1月号(第4巻第1号)のハイスコア集計店マップとなります。

 

まずは以下の画像から。

f:id:annaka-haruna:20200603225801j:plain

ゲーメスト 1988年12月号より)

これはこの前の号のハイスコア欄に掲載されたいわば警告であり、これを契機として掲載を希望しているモチベーションの高い店舗へ入れ替えを図りたかったという意図が見て取れます。

  

その意図を反映してか年が変わって1989年に入ると少しずつ掲載店に動きが出てくるようになり、今号は新規掲載店が1店復活しました。掲載店総数は95。

 

・その他

チャレンジャー関大前店(大阪府

f:id:annaka-haruna:20220315213208j:plain

ゲーメスト 1989年1月号より)

2014年まで店舗が残っていた関西の有力店、チャレンジャー関大前店はこの号で最初に掲載がされました。関大前と、隣接している江坂、そして天六こと天神橋筋六丁目はゲームセンターが多数存在していたイメージがありましたが、関大前はこのチャレンジャーを最後に専業のゲームセンターは姿を消したようで、また江坂や天六も以前仕事で伺った際にゲームセンターが全滅していることを確認。全盛期を一度も拝むことが叶わなかったことをとても残念に思った記憶が蘇ります。

 

以下スコア欄を掲載します。

 

【めざせハイスコア 1989年1月】

f:id:annaka-haruna:20150727154717j:plain

f:id:annaka-haruna:20150727154941j:plain

f:id:annaka-haruna:20150727155002j:plain

f:id:annaka-haruna:20150727155131j:plain

f:id:annaka-haruna:20150727155848j:plain

f:id:annaka-haruna:20150727160220j:plain

f:id:annaka-haruna:20150727160241j:plain

f:id:annaka-haruna:20150727160301j:plain

ゲーメスト 1989年1月号より)

 

めざせハイスコア!最終頁に「麻雀カメラ小僧」の差し込み記事があります。

ハイスコアとは全く無関係の脱衣麻雀ですが、記事頭にあるようにこの頃のゲーメストにとって主要広告主であった神田神保町の「ゲームコーナーミッキー」とも関連のあった三木商事がリリースしたため取り上げられたと想像されます。

f:id:annaka-haruna:20150724165454j:plain

ゲーメスト 1989年1月号より)

 

それ以前のゲームセンターのスポンサーとしては山梨県の「ニュースターグループ」がありましたが、この頃はスコア欄は残っていたものの広告枠までは持たなくなっていたようです。反面ミッキーは毎号2頁の広告を入れており読者層に大きく店舗のアピールを行っていましたが、ハイスコア欄に店舗枠は掲載されませんでした。そしていざ店舗へ行ってみると…この話題はまた別の機会に取り上げることにします。

 

トピック店舗:がらん3

続いてトピック店舗です。

ゲーメスト長野県掲載店も第4回目、伊那市の「がらん3」を取り上げます。

 

ゲーメスト 1987年10月号より)

2022年9月10日撮影

 

長野県伊那市中心市街地は、飯田線伊那市駅から隣の伊那北駅の間に広がっていますが、「がらん3」は伊那北の駅前にありました。名前を見ればお分かりいただけるようにゲーメスト1988年10月号のトピック店舗にて紹介した「がらんがらん」の姉妹店となります。

 

(J.P.A.住宅詳細図 伊那市1990年より)

 

1990年の住宅地図ですが、駅前ロータリーを出て正面左手直ぐの「伊那北ビル」1階に「ガラン3」の記載が確認出来ます。

 

ただ住宅地図では建物正面に信号はなく、隣接して「シナノヤ・ビル」という建屋も存在しており写真の現況と一致しないのですが、現在の「伊那市道二条線」が整備された際に信号を移設かつ隣接した建屋は取り壊され、現在のように伊那北ビルの側面が露出するようになったと思われます。

 

1階は現在スナックとなっていますが、入口扉が沿道から少々奥まった位置にあります。スナックとして改装する際に壁と扉が設けられたのではないかと想像します。スナックになる前に使用されていたと思われる電飾看板の跡がそのままになっていますが、かつてはこの電飾に「がらん3」の文字が入っていたのかどうかが気になります。

入口の間口は狭いですが写真のように奥行は比較的深いため、そこまで狭い店舗ではなかったのではないでしょうか。

 

掲載はゲーメストからスタートしていますが、がらんがらん同様にベーマガへも遅れて掲載が開始されています。

マイコンベーシックマガジン 1989年9月号より)

 

そして掲載はゲーメストが1991年1月、ベーマガは1991年5月号までとなっており、ゲーメストの方が先に終了しています。1993年までゲーメストへの掲載を継続したがらんがらんとは対象的です。閉店時期は不明です。

 

【前記事】

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト ゲーメスト1988年12月号

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト マイコンベーシックマガジン1989年1月号

【次記事】

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト ゲーメスト1989年2月号

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト マイコンベーシックマガジン1989年2月号

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト マイコンベーシックマガジン1989年1月号/トピック店舗:パサディナ/アドベンチャー(北海道)

ハイスコア集計店マップ(マイコンベーシックマガジン1989年1月号)

マイコンベーシックマガジン1989年1月号(第8巻第1号)のハイスコア集計店マップとなります。

 

掲載店総数は109となり先月比+7と大きく増加。新規掲載店も3ヵ月ぶりに復活します。

 

ナムコ

プレイシティキャロット表町店(岡山県

f:id:annaka-haruna:20220316225054j:plain

 

・その他

ゲームコーナーラッキー21(山口県

f:id:annaka-haruna:20220316225109j:plain

マイコンベーシックマガジン 1989年1月号より)

 

プレイシティキャロット表町店ですが、四日市店以来7が月振りにキャロットの名称が付いた店舗の掲載となりました。ゲーメストでは1988年1,2月に既に店舗欄が存在したため、ゲーメストの掲載終了後ベーマガにて復活したという形となっています。

 

以下スコア欄を掲載します。

 

【チャレンジハイスコア 1989年1月】

f:id:annaka-haruna:20220316224401j:plain

f:id:annaka-haruna:20220316224411j:plain

f:id:annaka-haruna:20220316224419j:plain

f:id:annaka-haruna:20220321174815j:plain

f:id:annaka-haruna:20220316224508j:plain

f:id:annaka-haruna:20220316224527j:plain

f:id:annaka-haruna:20220316224534j:plain

マイコンベーシックマガジン 1989年1月号より)

 

恐らくゼビウスから始まったと思われる「ループゲームの1,000万点達成による集計打ち切り」は、この頃になると減少傾向にあったとは言え若干のタイトルリリースがあり、今号はサンダークロスと達人で多数の1,000万点達成者が輩出されています。

 

比較的全国トップを取り易いためいわばボーナスタイトルとも言えたのですが、サンダークロスの42店という掲載店の半数近くがトップを獲得できたタイトルというのはあまり記憶にありません。

(クリア統一なら70店以上がトップとなった「大魔界村」というタイトルがありますが...)

 

トピック店舗:パサディナ/アドベンチャー

トピック店舗へと移ります。

ベーシックマガジン初期スコア掲載店舗から、北海道の「パサディナ」及び「アドベンチャー」の2店をピックアップします。

 

【パサディナ】

f:id:annaka-haruna:20211225141515p:plain

 (スーパーソフトマガジン⦅マイコンベーシックマガジン別冊⦆1984年9月号より)

f:id:annaka-haruna:20211225143230p:plain

f:id:annaka-haruna:20200921181823j:plain

2020年9月21日撮影

f:id:annaka-haruna:20210328092332j:plain

f:id:annaka-haruna:20210328092727j:plain

f:id:annaka-haruna:20210328092811j:plain

f:id:annaka-haruna:20210328092846j:plain

2021年3月28日撮影

【アドベンチャー

f:id:annaka-haruna:20211225141530p:plain

 (スーパーソフトマガジン⦅マイコンベーシックマガジン別冊⦆1984年9月号より)

f:id:annaka-haruna:20211225143244p:plain

f:id:annaka-haruna:20211121080706j:plain

f:id:annaka-haruna:20211121074730j:plain

f:id:annaka-haruna:20211121080141j:plain

f:id:annaka-haruna:20211121080231j:plain

2021年11月21日撮影

 

どちらも掲載開始は1984年8月号が最初となっています。どちらもタイトー系の店舗という情報がありますが、このブログ執筆時点では「アドベンチャー」については確認が取れていないためマップ上ではメーカー系列以外の店舗表記にしています。

 

「パサディナ」は、すすきの交差点の有名なニッカ看板すぐ隣「No.2グリーンビル」1階に店舗を構えていました。夜間撮影の写真を見るとニッカ看板との位置関係がお分かりいただけると思います。すすきののど真ん中のため人通りも非常に多く立地は抜群と言えます。

ゼンリン住宅地図 札幌市中央区1985年より)

 

写真から現在の1階ビルテナントが確認出来ますが、恐らくセブンイレブンかサツドラの場所だったのではと思われます。

 

以前にも掲載した「ゲームマシン」誌の札幌すすきの店舗マップでは、1986年に存在が確認されています。1982年のマップには存在せず、その間にオープンしていたことが分かります。

f:id:annaka-haruna:20210407071946j:plain

f:id:annaka-haruna:20210407071947j:plain

(ゲームマシン 1986年7月15日号より)

 

ベーマガでは1986年1月号までコンスタントにスコアが掲載されていました。

その後、ゲーメストの1986年9月号にも1度だけ掲載履歴があるので、ベーマガ掲載終了後もハイスコアの集計は継続されていたようです。閉店時期は不明です。

f:id:annaka-haruna:20150422152612j:plain

ゲーメスト 1986年9月号より)

 

一方の「アドベンチャー」は北海道第二の都市旭川市初の掲載店として登場しました。

旭川駅前から伸びる目抜き通りの「平和通買物公園」から近い、地図上の「ニューゴールド」内に存在が確認されています。

ゼンリン住宅地図 旭川市1985年より)

 

地図で見ると立体駐車場に挟まれていた建物だったようですが、現在は付近も含めて建て直され1階がパチンコ店の複合ビル「Ash」となっており、該当する建屋は残っていません。写真はバス停の場所から恐らくこの付近にあったであろうという位置で撮影しています。

 

こちらは1985年に入ると未掲載が目立ち始め、1985年3月号に最後のスコアが掲載された後、同8,9,11月号は休載表記のみとなりそのままフェードアウトしました。閉店時期は判明していません。

 

【前記事】

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト マイコンベーシックマガジン1988年12月号

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト ゲーメスト1988年12月号

【次記事】

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト マイコンベーシックマガジン1989年2月号

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト ゲーメスト1989年1月号

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト ゲーメスト1988年12月号/トピック店舗:ゲームセンターヤマト/ウエストサイド(長野)

ハイスコア集計店マップ(ゲーメスト1988年12月号)

ゲーメスト1988年12月号(第3巻第12号)のハイスコア集計店マップとなります。

 

掲載店数は90で先月比-5、88年で最も少なくなりまた1987年7月号の81店以来久々の低い水準となっています。新規掲載店はありません。

 

以下スコア欄を掲載します。

 

【めざせハイスコア 1988年12月】

f:id:annaka-haruna:20150722130727j:plain

f:id:annaka-haruna:20150722130817j:plain

f:id:annaka-haruna:20150722130827j:plain

f:id:annaka-haruna:20150722130839j:plain

f:id:annaka-haruna:20150722130850j:plain

f:id:annaka-haruna:20150722130859j:plain

f:id:annaka-haruna:20150722130908j:plain

f:id:annaka-haruna:20150722130917j:plain

ゲーメスト 1988年12月号より)


集計タイトルの増加でトップスコア掲載欄が不足してきたのはゲーメストベーマガ共通で、双方とも追って欄を拡げてタイトル数やキャラ別集計の増加に対応しますが、申請数の少ないタイトルについてベーマガは欄外にまとめていたのに対してゲーメストは「ハイスコア番外地」という欄を別途設けました。その番外地が最初に登場したのが今号です。

 

この欄に掲載されたトップスコアは店舗間競争である☆の給付対象になりません。「番外地の一番下希望」というネームに反応する古のスコアラーの方は結構いらっしゃるのではないかと想像します。

 

トピック店舗:ゲームセンターヤマト/ウエストサイド

トピック店舗は引き続き長野県から、初期に比較的短期の掲載に終わったマイナー店舗を2店を紹介します。

 

飯山市の「ゲームセンターヤマト」及び長野市の「ウエストサイド」をピックアップします。

 

【ゲームセンターヤマト】

f:id:annaka-haruna:20200906104050j:plain

ゲーメスト 1986年11月号より)

2020年9月10日撮影

 

【ウエストサイド】

f:id:annaka-haruna:20200906112059j:plain

ゲーメスト 1987年3月号より)

f:id:annaka-haruna:20200906112122p:plain

f:id:annaka-haruna:20200723134748j:plain

f:id:annaka-haruna:20200723134850j:plain

f:id:annaka-haruna:20200723134553j:plain

2020年7月23日撮影

 

「ゲームセンターヤマト」の存在する飯山市長野市から北へ30㎞程北上した人口2万人程の小さな街。冬場は日本有数の豪雪地帯として知られます。その街の代表駅、JR飯山線飯山駅駅前通りに店舗は存在していました。


現在の地図では飯山駅は店舗からみて左下の南西方面に500m程度離れていますが、これは北陸新幹線が出来た時に駅を移転しているため。以前はこの店舗の前の道がそのまま駅正面へつながっていたと思います。

 

トップにはゲーメストのスコア欄を掲載していますが、こちらはベーマガ1986年11月号にも掲載されているためほぼ同時の掲載開始となっています。

マイコンベーシックマガジン 1986年11月号)

 

困ったことに、ゲーメストは住所が「飯山市南町17-1」となっているのに対してベーマガは「飯山市南町12-7」と異なっています。

ゼンリン住宅地図 飯山市1986年より)

当時の住宅地図を確認すると、「南町12-7」の建屋2階に「ヤマト」の記載を発見しているため、ベーマガの住所を正として現地確認を行っています。

 

建屋の外観から想像すると2階のアーチ型の窓がある場所が跡地ではないかと思われますが、2階に上がる階段があったであろう場所はドアが設けられ立ち入り禁止の張り紙がされていました。1階で喫茶店の営業が続いていますが他の部分は使用されている雰囲気はありません。建屋向かって右半分は元々住居部分となっていたようです。

 

ちなみに「南町17-1」も住所としては存在しており、店舗近くの信号角地となります。

f:id:annaka-haruna:20200723093533j:plain

2020年7月23日撮影

 

もっともらしい建物のため当初こちらを所在地としてブログに記載しましたが、住宅地図と照合した結果住所が異なっていることが判明したため今記事にて訂正いたします。

 

誌面への記載はゲーメストベーマガ共に1986年11月号~1987年12月号の1年間程度となりました。閉店時期は判明しませんが、1996年の住宅地図には記載がないことが確認されています。

 

そしてもう一方の「ウエストサイド」はゲーメスト誌上で長野県長野市のハイスコア集計店舗として初めて登場しました。

誌面記載の「長野市安茂里竹の裏1770-5」という住所では、竹の裏という字名が既に存在しないようで場所がヒットしませんでした。

「安茂里1770-5」では写真のアパートがヒットするため、こちらを跡地と判断しています。恐らく店舗閉店後にアパートに建て替えられたと思われます。

ゼンリン住宅地図 長野市北部1988年より)

 

当時の住宅地図を確認すると、コイン洗車場等と敷地を同一としたドライブイン的な店舗だったようです。現在の写真では周囲には宅地が拡がっていますが88年当時は店舗の背後は殆どが田んぼ。地図右下にある信越本線の線路まで見通せたのではないかと思います。ここから徒歩15分程度の場所に安茂里駅がありますが、駅が開業したのは1985年のため駅が出来てから徐々に宅地化が進行していったようです。

 

 ゲーメストへの掲載は1987年3月~1988年3月とこちらも1年程度の期間に留まっています。県下第二の都市松本市が、プレイシティキャロット松本店の存在によってゲーメストへのハイスコア申請環境が整っていたのに対し、長野市はこちらの撤退以降、ゲーメスト集計店舗には恵まれない場所となってしまいます。

 

【前記事】

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト ゲーメスト1988年11月号

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト マイコンベーシックマガジン1988年12月号

【次記事】

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト ゲーメスト1989年1月号

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト マイコンベーシックマガジン1989年1月号

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト マイコンベーシックマガジン1988年12月号/トピック店舗:プレイランド赤い風船→ハイテクランド赤い風船/ジョイプラザ上大岡→ウィルトークタイトー上大岡店(神奈川)

ハイスコア集計店マップ(マイコンベーシックマガジン1988年12月号)

マイコンベーシックマガジン1988年12月号(第7巻第12号)のハイスコア集計店マップとなります。

 

掲載店総数は102と先月比-2で2ヵ月連続の減少となりました。今月も新規掲載店はありませんが、1986年10月号に単発で掲載された新潟県の「ビデイオンセガ万代店」が2年以上の間を空けて復活掲載されています。

 

以下スコア欄を掲載します。

 

【チャレンジハイスコア 1988年12月】

f:id:annaka-haruna:20220228214311j:plain

f:id:annaka-haruna:20220228214321j:plain

f:id:annaka-haruna:20220228214333j:plain

f:id:annaka-haruna:20220228214342j:plain

f:id:annaka-haruna:20220228214355j:plain

f:id:annaka-haruna:20220228214422j:plain

f:id:annaka-haruna:20220228214659j:plain

f:id:annaka-haruna:20220228214448j:plain

マイコンベーシックマガジン 1988年12月号より)

 

この頃に発売されたタイトーの「サイバリオン」、斬新なゲームシステム、トラックボールを使用した独特の操作、高解像度モニター使用、そしてプレイヤーの操作や技量等によっても変化するシナリオやマルチエンディング採用と当時はかなりプレイヤーの期待値が高かった一作です。

 

しかし今月のプレイシティキャロット巣鴨店のコメントにもありますがナムコは全国で導入された店舗がたったの2店、セガ系店舗でも私の知る範囲では見掛けたことがありませんでした。結果としてタイトー系の店舗稼働が中心となるのですが、その流通度の低さ故に期待度の高さの割にはヒットしたとは決して言い難いタイトルとなってしまったと思われます。

 

そして流通度が悪かったことがもたらした別の影響として、特にナムコ系店舗において「プレイヤーの間で期待度の高い新作が直営店に殆ど入荷しない」という印象が特にこのゲームをきっかけとして付いてしまった感があります。それは既に一部店舗で始まっていたゲームマニア排除の店舗方針と合わせ、徐々にナムコ系店舗からプレイヤーが離れていくことに繋がっていく一因となったのではないかと考えます。

 

トピック店舗:プレイランド赤い風船→ハイテクランド赤い風船/ジョイプラザ上大岡→ウィルトークタイトー上大岡店

そしてトピック店舗は前回に引き続き神奈川県は横浜市内から。

 

港南区のターミナルである上大岡駅付近に位置した「プレイランド赤い風船」「ジョイプラザ上大岡」の2店を取り上げます。

 

【プレイランド赤い風船→ハイテクランド赤い風船】

f:id:annaka-haruna:20220321180752p:plain

(スーパーソフトマガジン⦅マイコンベーシックマガジン別冊⦆1984年7月号より)

f:id:annaka-haruna:20220321181546p:plain

f:id:annaka-haruna:20220212151334j:plain

f:id:annaka-haruna:20220212152455j:plain

f:id:annaka-haruna:20220212153015j:plain

f:id:annaka-haruna:20220212151709j:plain

2022年2月12日撮影

 

【ジョイプラザ上大岡】

f:id:annaka-haruna:20220321180802p:plain

(スーパーソフトマガジン⦅マイコンベーシックマガジン別冊⦆1984年9月号より)

f:id:annaka-haruna:20220321181605p:plain

f:id:annaka-haruna:20220212155523j:plain

f:id:annaka-haruna:20220212154230j:plain

f:id:annaka-haruna:20220212154522j:plain

f:id:annaka-haruna:20220212154422j:plain

2022年2月12日撮影

 

今回紹介する両店は京浜急行、及び横浜市営地下鉄ブルーラインが交わる上大岡駅前を挟んで北側と南側の位置関係となっています。

 

駅の南側に立地していたのが「プレイランド赤い風船」。

 

駅を出て鎌倉街道を南下すると程なくボウリングのピンのオブジェが乗った「赤い風船」の建物サインが目に付きます。

 

現在はゲームセンター、ボウリング、飲食等の複合レジャービルですが、かつてはパチンコ店がキーテナントだったようです。当時の住宅地図にテナント一覧が記載されています。

ゼンリン住宅地図 横浜市港南区1986年より)

 

メインテナントだったパチンコ店は現在は建屋内には無く、隣接している元ダイエー上大岡店の場所がパチンコ店「ジアス上大岡」となっています。現在は旧ダイエーの敷地も含めて総合レジャーゾーンを形成しており、1階にあるクレーンゲーム王国、及び2階のアカフ―アミューズメントもジアスにて運営されています。

 

かつて1階にあったプレイランド赤い風船はセガ系の店舗だったようです。

ハイスコアはベーシックマガジンのみの掲載でしたが、ゲーメストの横浜シールハイクでこちらも取り上げられています。

f:id:annaka-haruna:20220321185723j:plain

ゲーメスト 1987年1月号より)

 

記事では店名が「ハイテクランド赤い風船」として紹介されていますが、ベーマガスコア欄も1985年6月号からハイテクランドの表記となっていました。また写真は伏せていますが当時の店長と共に映っている看板にSEGAの文字が確認出来るため、セガ系であったことが把握出来ています。

 

住宅地図では中3階にも「ゲームタイムトンネル」の記載があり、同一建屋内で複数のゲームセンターが運営されていたようですが、こちらはセガが関係していたのかは定かではありません。

 

スコアの掲載は1984年7月号からスタートしましたが、前回紹介した「ビデオインイセザキ」「パソピック」と合わせて横浜市内のセガ系3店が同時であることから管轄営業所の意向で掲載が開始された可能性があります。掲載終了時期も類似しており、1985年11月号を最後として誌面から姿を消しています。

 

一方の「ジョイプラザ上大岡」は赤い風船とは逆方向の駅北側にありました。

「ジョイプラザ」の店名から想像できるようにタイトー系の店舗です。

ゼンリン住宅地図 横浜市港南区1986年より)


写真の「桂ビル」1階が該当し、住宅地図でも「ゲームジョイプラザ」の文字が確認出来ます。同一建物内の吉野家は1986年時点で存在しているため、3枚目写真のシャッターが降りている飲食店の場所が跡地ではないかと思われます。

 

そしてビルのテナント案内には4枚目写真のように「GAME TAITO」の文字が残っており、途中で「ウィルトークタイトー上大岡店」の名称を経て最後は「タイトーインアミューズメントクラブD3」として2012年まで営業が続いていたことを確認しています。

 

こちらのスコア掲載開始は1984年8月で、同じ上大岡の赤い風船が比較的短期間で姿を消したのに対し1988年5月号まで掲載は継続しました。ゲーメストへの掲載履歴は無く、横浜のシールハイクでも同じ横浜市内の日吉のタイトーは取り上げられたもののこちらは紹介されませんでした。

 

【前記事】

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト マイコンベーシックマガジン1988年11月号

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト ゲーメスト1988年11月号

【次記事】

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト マイコンベーシックマガジン1989年1月号

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト ゲーメスト1988年12月号