ハイスコア集計店マップ(ゲーメスト1992年10月号)
ゲーメスト1992年10月号(第7巻第12号)のハイスコア集計店マップとなります。
掲載店総数は先月と同数の87なのですが、新規掲載店は2店あります。
・その他
JOYCOM'S(福島県)
(ゲーメスト 1992年10月号より)
「JOYCOM'S」は茨城県日立市の住所にて既に掲載されていましたが、今号から福島県いわき市に住所が変更になっています。
系列店で恐らくこれまでも合同集計となっていた可能性が高いですが、いわき市の住所は今回初めて登場するため新規店の扱いとしています。
また明石市の「ゲームセンターピノキオ」ですが、こちらも1991年5月号から既に「明石ラポス2Fゲームコーナー」と合同集計にて誌面に登場していましたが、今号からラポスは外れてピノキオ単独掲載となっています。
また以前にもコメントしていますが、同じ明石市にて1987年6月~1988年1月号にて掲載されていた「ゲームプラザピノキオ」とは別店舗で、両店の間に関係もないことを確認しています。
以下スコア欄を掲載します。
【めざせハイスコア 1992年10月】
(ゲーメスト 1992年10月号より)
縦スクロールシューティングの王道である東亜プラン製シューティングゲームの文脈で、必ずといって良い程登場する「達人王」がヒットゲームベスト10ランキング最高の3位となっています。
ストⅡ全盛期において上位2枚の壁は厚く、3位まで付けたことは当時としては流通、人気共に確保できたことの証ですが、11月号以降プレイヤー人気では7→10位と順位を落とし、1993年に入るとランキングから姿を消します。
人気タイトルの後継で期待度が高かったものの発売直後から難易度について懸念され、それ故に店舗からは比較的早く姿を消してしまったことから、グラディウスⅢと並んでブームの火消し役として捉えられることも多い本作でしたが、その難易度故にカルト的人気を維持しているのも事実であり、アーケードゲームの評価はかくも難しいものであると痛感します。
トピック店舗:ジャックアンドベティ
トピック店舗は前回に引き続き群馬県両毛地域の店舗から「ジャックアンドベティ」をピックアップします。
(ゲーメスト 1989年11月号より)
2024年10月13日撮影
前回取り上げた「ハイテクセガ太田」と同じく、群馬県太田市の東武太田駅前に立地していた店舗です。
場所は太田駅北口を出て駅前を西方向に向かい、国道407号線と交差する場所の角地にありました。
1990年の住宅地図ですが、「プレイシティ―ビルディング」という3階建てのビル1階に「J&B」の文字が確認出来ます。名称から鑑みるに娯楽施設で固められた物件だと思われますが、2,3階に何が存在したのかは記載がありません。
また地図引用部右端にハイテクセガの文字も見えます。駅からの距離は双方大差ない感じがします。
2024年現在で店舗跡地は写真のように建物が消失し公園として整備されています。
現在太田駅は高架になっていますが、1990年時点ではまだ平面で、現在跡地が面している国道407号は跨線橋にて東武の線路を超えていました。そのため当時店舗は直接国道には面しておらず跨線橋の側道と接していたことが地図から把握できます。
また太田駅前から延びる道は店舗の前を通り、跨線橋をくぐって十字屋太田店方面へ延びていたことも確認出来ます。
跨線橋は高架化後に取り壊されているため、店舗の周囲は営業当時の光景から大きく変わっていると思われますが、隣接した建物が残存しており当時の面影を僅かに残しています。
誌面掲載はゲーメスト1989年11月号からスタート。
近隣のハイテクセガ太田は1990年2月号から掲載のため若干早くなっていますが、掲載期間が重複するため店舗間では意識しあっていたのではないでしょうか。
駐車場を設け客を広域に集めている現在のアミューズメント施設と比べると、当時の特に地方の駅前ゲームセンターは駅に乗降りする学生が最大の顧客だったため、スコア集計、掲載を行うことで限られた学生客の奪い合いをしていたのかもしれません。
そしてハイテクセガが掲載を終了した1992年4月号以降もこちらの掲載は継続しました。しかし1992年まで一度も発生させなかった休載が1993年に入ると度々発生するようになり、1993年11月号をもって掲載が終了しています。こちらの掲載終了後、両毛地域にハイスコア掲載店が再度現れることはありませんでした。
【前記事】
ハイスコア集計店マッピングプロジェクト ゲーメスト1992年9月号
ハイスコア集計店マッピングプロジェクト マイコンベーシックマガジン1992年10月号
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