小人閑居して不善を為す chapter3

一介のプレイヤーからハイスコアラー、そしてゲームセンターの中の人を経てアーケードゲームと関わること40年以上、その普通とはかなり異なるゲーマー人生を回顧するべく記事を綴っております。

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト マイコンベーシックマガジン1986年11月号/トピック店舗:プレイシティキャロット早稲田店(東京都)

ハイスコア集計店マップ(マイコンベーシックマガジン1986年11月号)

マイコンベーシックマガジン1986年11月号(第5巻第11号)のハイスコア集計店マップとなります。

 

掲載店数は3か月振りに上限の114店へ戻しました。

新規掲載店は3件あります。

 

ナムコ

秋田キャロットハウス(秋田県

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・その他

ゲームセンターヤマト(長野県)

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ヤングパレスゲームセンター(沖縄県

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マイコンベーシックマガジン1986年11月号より)

 

ナムコ系店舗は4月号の西野、水戸、上福岡以来久し振りの店舗追加となりました。同時に秋田県最初のハイスコア集計店登録となっています。

そして初めてと言えば遂に沖縄県に集計店が登場。これでこれまでのベーマガ誌上で1軒も掲載店の履歴が無い県は6県となりました。(福島、奈良、鳥取、島根、山口、徳島)

 

以下スコア欄を掲載します。

 

【チャレンジハイスコア 1986年11月】

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マイコンベーシックマガジン1986年11月号より)

 

今月で集計店から姿を消す店舗に、大阪駅前の「プレイシティキャロット第4ビル店」があります。

店舗は2008年まで営業していたようですが、スコア掲載は思いのほか早く終了していました。大阪駅前ビル群には当時セガ系の「ロイヤル」2店もスコアを掲載していましたがいずれも1年程度で姿を消しており、以後ゲームセンターがひしめき合っていた第1~第4ビル内では、ゲーメスト2部でキャロットの掲載が復活するまでハイスコア集計店は誕生していません。サラリーマンが主体のオフィス街店舗では集客策としてスコア集計を行う意義が乏しかったのかもしれません。

 

トピック店舗:プレイシティキャロット早稲田店

続いてトピック店舗となります。

「プレイシティキャロット早稲田店」をピックアップします。

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 (スーパーソフトマガジン⦅マイコンベーシックマガジン別冊⦆1984年9月号より)

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2021年9月4日撮影

 

早大最寄りの学生街と言えば高田馬場が連想されますが、早大の校舎は高田馬場駅から15分程度歩いた西早稲田にあり、東西線早稲田駅都電荒川線の早稲田停留所が最寄になります。早稲田停留所の方が大学には近く、停留所付近にも商店が軒を連ねており、その中に存在していました。山手線の内側にある駅が最寄のキャロットは実はここだけという事実があります。

 

過去のゲームマシン誌に、営業当時の写真と地図がありましたので転載します。

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(いずれもゲームマシンアーカイブ、1986年11月1日号より)

 

また、当時の住宅地図でも場所に相違がないことが確認されています。

ゼンリン住宅地図 新宿区1985年より)

 

交通の便が都内にしては悪いこともあり、近隣であるゲームブティック高田馬場と比較するとスコアラー御用達店舗としての知名度は劣りますが、ある著名なスコアラーが最初にここを拠点としていた影響か、80年台後半~90年台頭に掛けて多数のハイスコアが生まれた歴史があります。

 

最後のスコア掲載は1993年7月。都内のキャロットでは掲載が長続きした店舗になります。主要駅や道路に面していない店舗立地条件や、場所柄学生がメイン客層となる状況もあり、スコア掲載終了後は対戦格闘系のゲームが主体となっていたようで、ゲーム大会の形式においてこちらが発祥による「早稲田式」という言葉を残しているようです。

www.4gamer.net

早稲田式という言葉の参考資料。対戦格闘ゲームは疎いため全くもって詳細は分かりません。

こちらも2000年時点では存続しており、当時の写真がナムコ広報誌に掲載されています。

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(NOURSバックナンバー No.29 2000年8月号「全国ナムコ店舗ガイド 東京編」より) 

こちら早稲田店の紹介で、80年台に東京都区内でスコア掲載されていたキャロットは1店をを除いて網羅しました。残った1店とは「プレイシティキャロット巣鴨店」。

 

巣鴨店はトピックで取り上げるレベルではとても収まらない店舗ですので、別の機会に改めて単独でまとめたいと思います。

 

【前記事】

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト マイコンベーシックマガジン1986年10月号

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ハイスコア集計店マッピングプロジェクト マイコンベーシックマガジン1986年12月号

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