ハイスコア集計店マップ(マイコンベーシックマガジン1987年6月号)
マイコンベーシックマガジン1987年6月号(第6巻第6号)のハイスコア集計店マップとなります。
掲載店総数は99店と低調が続いています。新規掲載店はありません。
以下スコア欄を掲載します。
【チャレンジハイスコア 1987年6月】
(マイコンベーシックマガジン1987年6月号より)
スコア集計店の紹介が主で個別のスコアにはあまり言及しない当ブログですが、今号のトップページコメントに興味深い記述がありました。
(マイコンベーシックマガジン1987年6月号より)
1987年頭に鳴り物入りで登場したタイトーの「ダライアス」ですが、ゲーメストでは5月号からスコア集計が開始されたのに対し、ベーマガではなかなか集計が始まりませんでした。
「永久パターンが発覚したタイトルは集計打ち切り」というルールが徐々に定着しつつある中で、「旧バージョンでは永久パターンまであるので」と断定していることから何らかの根拠があったものと推察され、それによってスコアの扱いに苦慮していたようです。
結局は翌7月号から誌面での集計が開始されるのですが、最後まで参考記録扱いとして集計されていました。ゲーメストでは普通に集計されていましたが、双方共に以後ダライアスの永久パターンについて触れられたことは無かったと記憶しています。
また先月に続いて欄末尾に参加店募集の案内が掲載されています。応募の締め切りが先月の「4月13日必着」から「5月13日必着」へ変更されており、地域が限定されているため思うように掲載店が集まらなかったことが推察されます。
ちなみに今月号には募集地域となっている岩手県から「ウィルトークタイトー」が掲載されていますが、1984年8月~1986年3月まで掲載された「ネットワークインタイトー」と同一住所のため新規掲載店の扱いとはしていません。
(マイコンベーシックマガジン1987年6月号より)
しかし1年3か月振りに掲載されたにも関わらず次号以降は再度姿を消してしまいました。三度復活を果たすのは1988年7月号となっています。
トピック店舗:ゲームコーナーニューオリンピア/ゲームセンターフェニックス
トピック店舗へ移ります。
今回は、チャレンジハイスコア欄で初めてメーカー系以外の掲載店となった、東京都の「ゲームコーナーニューオリンピア」「ゲームセンターフェニックス」の2店を取り上げます。
【ゲームコーナーニューオリンピア】
(スーパーソフトマガジン⦅マイコンベーシックマガジン別冊⦆1984年6月号より)
2021年11月13日撮影
【ゲームセンターフェニックス】
(スーパーソフトマガジン⦅マイコンベーシックマガジン別冊⦆1984年6月号より)
2021年10月23日撮影
共に1984年6月号にて、メーカー系列店以外で初めての掲載となった店舗です。
1984年5月号にて以下掲載の告知がされています。
(スーパーソフトマガジン⦅マイコンベーシックマガジン別冊⦆1984年5月号より)
両店とも東京23区内で、かつ武蔵小山と堀切菖蒲園という山手線から少々外れた郊外の私鉄沿線の駅付近に立地している点が共通しています。
当時はまだインベーダーブームの残滓で小さなゲームセンターがあちこちにあふれていた時期ですが、いずれも業界健全化や店舗大型化の流れで現在はほとんどが淘汰されました。この2店も記載された住所の場所にはそれらしき形跡は全く残っておらず、また調査の結果どちらもこの記事を執筆している時点では明確な場所を特定できないでいます。
(google mapより住所検索)
まずは品川区の「ゲームコーナーニューオリンピア」から。
東急目黒線(当時は目蒲線)武蔵小山駅前から伸びる「パルム」というアーケード商店街内に位置していました。現在でも殆ど空き店舗がない非常に振るわっている商店街として有名です。
当時から商店街内には数店のゲームセンターがあったようですが、ニューオリンピアは少々駅からは離れており徒歩10分弱を要します。
誌面記載の住所をgooglemapにて検索すると上記の位置となります。
この場所は現地写真と地図上の建屋の配置を見ると、丁度工事中で覆いがされている場所もしくはホビーオフの場所が該当するようです。
現在の商店街配置から該当する住所のテナントを検索すると、「荏原3丁目4-13」という住所はホビーオフが該当します。
しかし当時の住宅地図を確認すると、ニューオリンピアの向かいに「イセモ」という生地屋さんがあり、この店舗は現役となっています。
住宅地図ではイセモよりも武蔵小山駅に近い位置にニューオリンピアが存在するようにも見えますが、単純にその配置だけを見ると、ホビーオフ隣の「おかしのまちおか」が該当します。しかしこの場所の住所は「荏原3丁目4-14」となっています。
住宅地図の表記だけの問題で、恐らく地番が一致するホビーオフもしくは工事中の場所で間違いないと思いますが、正確な場所を御存知であれば是非とも情報を頂きたくお願い申し上げます。
こちらは1986年2月から「プレイハウスニューオリンピア」と名称が変わり、1986年8月号までの掲載を確認しています。
続いては葛飾区の「ゲームセンターフェニックス」となります。
こちらは記載住所で当時の住宅地図を探しても店名の存在を確認出来ませんでした。
1985年の地図をアップしていますが、1980、1983年も同様でした。
スコア欄は一貫して「堀切3-9-5」の住所となっていますが、掲載予告の時だけ「堀切3-5-9」となっています。
念のため3-5-9の場所も見てみたのですが、駅からは少々離れた川の手通り沿いの場所となり、ここでも住宅地図にはそれらしき場所は見当たりません。3-9-5は線路沿いでゲームセンターが立地するには自然な場所ため、3-5-9は誤記と判断しています。
「堀切3-9-5」に該当する場所は、駅のホームから撮影した2枚目写真に写る「池野靴店」から「居酒屋みっちゃん」までの3軒。
「池野靴店」は1985年当時も存在しており、隣の「そば桝屋」は中央建物の引き戸の入口と軒がいかにも昔の蕎麦屋を彷彿させるため、消去法で行くと「居酒屋みっちゃん」の場所が該当します。住宅地図では美容院となっている場所です。
この建物の1,2階のどちらかではないかと思われるのですが、店舗の掲載期間が短く1984年12月で終了していることも手伝ってか情報が少なくこれ以上特定につながる材料を見つけることが出来ませんでいた。こちらも情報をお持ちであればコメント等頂けると幸いです。
【前記事】
ハイスコア集計店マッピングプロジェクト マイコンベーシックマガジン1987年5月号
ハイスコア集計店マッピングプロジェクト ゲーメスト1987年5月号
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