ハイスコア集計店マップ(ゲーメスト1987年5月号)
ゲーメスト1987年5月号(第2巻第4号)のハイスコア集計店マップとなります。
4月号で隔月刊から月刊へ移行した影響で53店まで減少した掲載店舗数は、今月で74店まで戻し、3月号の店舗数(70店)も上回りました。
新規掲載店は6店を確認しています。
・ナムコ系
プレイシティキャロット長岡店(新潟県)
プレイシティキャロット藤塚店(香川県)
・セガ系
・その他
アメリカンクラブみずほ台店(埼玉県)
キャノン(愛知県)
(ゲーメスト1987年5月号より)
新潟県は今回ゲーメスト初登場なのですが、新潟市のセガと長岡市のナムコでエリアがくっきり分かれたのが面白い所。新潟を含んだ北陸地域のスコア集計店は結構セガが強かった印象があります。
高松のキャロットは市内に3店ありましたが、地域内一括でゲーメストに申請していた山梨県甲府市とは異なり、藤塚店のみがゲーメスト集計店として登録されました。香川県もゲーメスト集計店初登場となります。
山形市の「ハイテクゾーンセガ山形」も、山形県の掲載店としては鶴岡市より後発となりましたが、東北では仙台と並んでゲーメスト初期でスコアラーを輩出していました。
「キャノン」は過去にこのブログでも単独で取り上げた私も良く存じている店舗。実は名古屋市では初のゲーメスト集計店だったんですね。
みずほ台は東武東上線の急行が止まらない平凡な郊外駅ですが、昔は東京の鉄道駅前には大抵ゲームセンターがあり、地場のプレイヤーがそれぞれ根付いて活動していたものです。
以下スコア欄を掲載します。
【めざせハイスコア 1987年5月】
(ゲーメスト 1987年5月号より)
初期のめざせハイスコア欄には店舗写真がよく掲載されていました。当時のゲームセンターの外観や店内の写真は殆ど残っていないため現在では貴重な資料となっています。空いた店舗欄予定枠を上手く活用しており、挿絵や空欄となっていたことが多いベーシックマガジンと比べると不自然感が無い印象となっています。
トピック店舗:釧路キャロットハウス
トピック店舗に移ります。
北海道のゲーメスト単独掲載店舗シリーズ4店目として釧路市の「釧路キャロットハウス」をピックアップします。
(ゲーメスト 1987年1月号より)
今では帯広や苫小牧に人口を抜かれてしまいましたが、かつては札幌、旭川、函館に次ぐ北海道第4の人口を持ちナムコも市内に複数の店舗を運営していました。そしてその内の一軒が市内中心地から少々外れた国道38号鳥取大通沿いにあった釧路キャロットハウスです。あとの2店はいずれもショッピングセンターインストアで、ここだけが単独の店舗だったようです。
キャロットの名称を持つ店舗は圧倒的にベーシックマガジン寄りで、ゲーメストに掲載された場合でもベーマガとダブル掲載していた場合が殆どでしたが、ここは珍しくゲーメストへの単独掲載となっていました。
誌面掲載の住所「鳥取大通5-4-3」は現在の地図ではピンポイントにヒットしないため当時の住宅地図の位置を頼りに現地を確認すると、該当する建物は既になく写真のトレーニングジムと焼肉店の間に挟まれたコンクリ基礎だけが残っている場所となるようです。
「鳥取大通5丁目」の文字と重なっており見辛いですが、「1F キャロットハウス」の文字が確認出来ます。2階は建設会社事務所だったようです。
しかし翌1988年の地図では同一建屋にキャロットの文字がありません。
この地図情報では1988年には既に閉店しているような扱いですが、誌面への掲載は1989年3月まで継続しているため地図をデジタル化した際に情報の抜けが発生しているようです。当時の住宅地図も全面的に信用出来るとは限らない事例となっています。
当時のナムコ系らしいアットホームな店舗だったようですが、中心市街地や駅からも距離がありかつ単独店舗だったこともあって営業的には厳しかったようで、結果的に製品の入荷があまり伴わず90年台前半には姿を消していた模様です。
私は1987年に初めて北海道へ足を踏み入れた際、釧路駅から阿寒湖へ向かうバス乗車中にこの店舗が見えたのですが、バックが黒の看板に「CARROT」の文字が描かれていた覚えが薄っすらとあります。30年以上前のたどたどしい記憶なので間違っているようであればご指摘を頂けると幸いです。
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ハイスコア集計店マッピングプロジェクト ゲーメスト1987年4月号
ハイスコア集計店マッピングプロジェクト マイコンベーシックマガジン1987年5月号
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