ハイスコア集計店マップ(ゲーメスト1990年1月号)
ゲーメスト1990年1月号(第5巻第1号)のハイスコア集計店マップとなります。
総掲載店舗数は94で先月と同数。新規掲載も無くあまり動きがありません。
以下スコア欄を掲載します。
【めざせハイスコア 1990年1月】
(ゲーメスト 1990年1月号より)
前回は取り上げられなかったのですが、1989年12月号を最後に大阪市の「ゲームハウス999」が掲載を停止しています。最初のハイスコア集計店舗である1986年9月号掲載の35店のうち、初回で集計店から離脱した茨木市の「Pasadena」を除くと唯一関西圏で掲載が継続されていましたが、大学の付近とはいえ最寄駅が遠く、プレイヤーが集まるには少々厳しい立地だったのではないかと思われます。
また今月のヒットゲームベスト10にて2位にランクインしているアイレムの「X-マルチプライ」ですが、「メーカーの要請によって特集を組めない」という不穏なコメントが記載されています。
ゲーメスト誌とアイレムの関係は、R-TYPE・イメージファイトと言ったタイトルが誌面で大々的に取り上げられることでヒットした1987~1988年頃は良好を通り越し蜜月関係とも言えるレベルだったと思われますが、攻略記事が製品寿命を縮めていると判断されたのかこの「X-マルチプライ」から急速に態度を硬化させてしまいました。
結果的にX-マルチプライとR-TYPEⅡの両タイトルはゲーメスト誌上で攻略特集記事が組まれることはなく、紹介記事のみの掲載となりました。1991年になると関係が改善したのか再び攻略記事が組まれるようになるのですが、以後アイレムのタイトルが大きく誌面を飾ることは少なくなったと思われます。
90年台に入るとアイレムは80年台の勢いを失い徐々に凋落してしまうのですが、ゲーメストとの関係悪化はその切っ掛けとなる出来事だったのではないかという気がします。
トピック店舗へ移ります。
前回に引き続き千葉県のセガ系店舗から「ビデオインセガ船橋店」をピックアップします。
(ゲーメスト 1986年9月号より)
2020年7月5日撮影
現在、JR船橋駅と京成船橋駅の間には写真の再開発ビル「FACE」が立地していますが、再開発前に存在したパチンコ店「オリンパス」の2階に存在していた店舗です。
1987年の住宅地図にて、パチンコオリンパスの建屋に「2F セガゲーム」の文字が確認出来ます。
パチンコ店は引き続き再開発ビルの中で営業しているため、元々は地権者であったのだろうと思われます。再開発ビルの定礎は平成15年となっているため、それ以前に取り壊されているはずですが、いつまでセガ店舗が存在していたのかは不明です。
ゲーメストが本格的にハイスコア集計を開始した1986年9月号から掲載がされ、1989年6月号まで一度も掲載を欠かさなかったのですが、1989年7月号以降復活することはありませんでした。最後の集計となった1989年6月号のハイスコア店舗通信欄に、以下の記述を発見しています。
(ゲーメスト 1989年6月号より)
どうもハイスコアを担当されていた店長が店舗を離れてしまったようで、それに伴い掲載もストップしてしまったようです。他に理解のあるスタッフが存在すれば掲載が続いていたのかもしれませんが...特定の熱意のあるスタッフにのみ支えられているサービスはどうしても継続性に難が出てしまいます。
【前記事】
ハイスコア集計店マッピングプロジェクト ゲーメスト1989年12月号
ハイスコア集計店マッピングプロジェクト マイコンベーシックマガジン1990年1月号
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