ハイスコア集計店マップ(ゲーメスト1990年2月号)
ゲーメスト1990年2月号(第5巻第2号)のハイスコア集計店マップとなります。
総掲載店舗数は93と一つ減りますが、新規は1店追加されています。
・セガ系
(ゲーメスト 1990年2月号より)
群馬県太田市に2軒目の集計店として掲載が開始されますが、2ヵ月前の1989年11月号から掲載が開始された「ジャックアンドベティー」とその距離約50m。
店舗でハイスコア集計を行うことがまだ集客策として効果があると思われていた時代には、他店との競争のためか至近距離の店舗がこぞって集計を開始する例は時折見られました。店舗の郊外化が進行する以前は地方の駅前商店街にも複数のゲームセンターが存在しており、まだ活気があった時代を象徴しているようです。
それにしても1989年後半からこの1990年頭にかけて、新たな集計店の追加はほぼストップしているのに対してセガ系店舗だけは5店もの新規掲載がされています。(高崎、金沢、長浜、藤井寺、太田)セガ系店舗がスコア集計に理解があった最後の時期だったようです。一方で、大阪市の「ハイテクランドセガ杉本町」は今号で掲載店から姿を消します。
以下スコア欄を掲載します。
【めざせハイスコア 1990年2月】
(ゲーメスト 1990年2月号より)
今号において「ハイスコア集計方法改正のお知らせ」としてスコア集計における幾つかのルールが明文化されました。
ベーマガでは1989年12月号において連射装置の使用が正式に認められる一方装置の有無で集計を分けることはされませんでしたが、ゲーメストはベーマガとは異なりタイトルによって差が出る場合は装置の有無に分けて集計を行うこととなりました。連射装置否定派の店舗にも配慮した形となっています。
また、申請数が少ないため店舗別トップ数にカウントされなかった「ハイスコア番外地」が廃止され、マイナータイトルについてもトップの扱いは同等となります。敢えてこの番外地を狙っていたプレイヤーもいたようですが…
トピック店舗:東海アミューズメント(グランドハウスマキ)
トピック店舗へ移ります。場所を愛知県へ移します。
初期ゲーメスト掲載店舗から、高浜市の「東海アミューズメント(グランドハウスマキ)」をピックアップします。
(ゲーメスト 1987年1月号より)
2021年5月3日撮影
所在地である愛知県高浜市は旧三河国に属するに人口5万弱の小さな街で、三州瓦の産地として有名です。近隣の衣浦湾は臨海部に大規模なプラントが林立し、またトヨタ自動車やその関連工場が立地する地域に含まれることから工業地帯、及びその衛星都市としての役割が大きくなっています。
店舗の前の道は衣浦方面へと続いている交通量の多い県道で、道路に面した駐車場を構えておりドライブイン的店舗であったと思われます。近くに名鉄三河線の線路がありますが最寄駅の吉浜へは徒歩だと20分以上は掛かります。
(ゼンリン住宅地図 高浜市1987年より)
1987年の住宅地図に「ゲームコーナーマキ」の表記があります。隣接した喫茶店や敷地内の画廊にも「マキ(真樹)」の表記があるためオーナーが同一だったのかもしれません。
現在は写真のようにカラオケ喫茶となっています。隣接している建物2階の「麻雀 大吉」の文字が残っていたため場所の特定に至っています。
誌面への掲載ですが、1987年1月号のゲーメスト初回掲載時は店名が「東海アミューズメント」となっていました。これは運営会社の名称だったようで、翌3月号から「グランドハウス マキ」に店名欄が変更されています。
(ゲーメスト 1987年3月号より)
店名が変更になった反面住所も本社住所へ変更されており、高浜市の住所にて記載されたのは初回のみでした。
そしてこの「名古屋市瑞穂区豊岡通3丁目34-3」という(株)東海アミューズメント本社住所ですが、以前その場所にもゲームセンターがあったことが確認されています。その店名も「グランドハウス」であり高浜と共通していました。
以下営業時の光景がアップされているサイトがありました。
「グランドハウス」は名古屋市内に複数の店舗を運営していたことが確認されており、高浜の店舗もそのうちの一つであったと想定されます。ただハイスコア掲載を実施したのは高浜の店舗のみでした。その掲載も1987年11月号にて終了しています。また(株)東海アミューズメントにて検索すると豊岡通の住所がヒットしますが2022年時点では既に「ランニングショップステップ」というスポーツ用品店となっており、企業として活動が継続されているのかは不明となっています。
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ハイスコア集計店マッピングプロジェクト ゲーメスト1990年1月号
ハイスコア集計店マッピングプロジェクト マイコンベーシックマガジン1990年2月号
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