小人閑居して不善を為す chapter3

一介のプレイヤーからハイスコアラー、そしてゲームセンターの中の人を経てアーケードゲームと関わること40年以上、その普通とはかなり異なるゲーマー人生を回顧するべく記事を綴っております。

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト マイコンベーシックマガジン1985年12月号/トピック店舗:プレイシティキャロット西荻店(東京都)

ハイスコア集計店マップ(マイコンベーシックマガジン1985年12月号)

マイコンベーシックマガジン1985年12月号(第4巻第12号)のハイスコア集計店マップとなります。

 

総掲載店数は98と100を割り込んでしまいました。前月休載表記だった店舗の欄が設けられていないことが最大の要因ですが、掲載98店中ナムコ系が59店とほぼ2/3近くを占めているのに対し、一般オペレーター系の店舗は35しかなく、特に最も初期に掲載が開始された店舗はかなりの割合で1年程度で姿を消しています。

 

ベーマガスコア掲載開始時点から深く関係し、運営ノウハウ等も店舗間で水平展開されていたナムコロケはスコア掲載に関する管理もしっかりしていたと思いますが、インベーダーブームからそのまま続いていたようなゲームセンターが多かった時代、店舗ローカルでハイスコアを掲示するだけでなく雑誌に店舗名が載っているとなると、ノウハウを持っていない一般店舗では管理を継続することがまだ難しかったのかもしれません。

 

新規掲載店は1店あります。

 

・その他

ゲームコーナーアップル流通店(静岡県

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マイコンベーシックマガジン 1985年12月号より)

 

現在でも静岡県下にて「アップル」のブランドでゲームセンターの営業が続いていますが、系列店がスコア集計店としてノミネートされていた時期がありました。

 

以下スコア欄を掲載します。

 

【チャレンジハイスコア 1985年12月】

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マイコンベーシックマガジン 1985年12月号より)

 

休載表記は2店まで減少。そこまで休載が連続していた訳ではない豊橋市の「レジャーの広場U.F.O」ですが、先月今月と休載が続き今月でフェードアウトしてしまいました。

 

トピック店舗:プレイシティキャロット西荻

トピック店舗へ移ります。

 

東京都下のナムコ直営店は、山手線沿線よりもむしろ郊外路線沿線への出店が目立ちました。その中でベーシックマガジン初回集計より名を連ねた「プレイシティキャロット西荻店」を取り上げます。

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 (スーパーソフトマガジン⦅マイコンベーシックマガジン別冊⦆1984年1月号より)

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2021年6月5日撮影

 

記念すべきベーシックマガジン初回掲載26店中の1店で、東京都の郊外店としてはこちらと世田谷区の経堂店が含まれていました。その後同様の郊外店が複数掲載され、ベーマガ初期の集計欄においては非常に目立つ存在となります。

ゼンリン住宅地図 杉並区1984年より)

 

山手線から外れた郊外とはいえ、一日乗車人数約45,000人(2019年)とかなりの数を誇る西荻窪駅前に存在した西荻店は、当時のナムコ都市部ロケーションでもかなり重要視されていた店舗だったようです。

 

その西荻店ですが、誌面掲載の住所をgoogle mapでサーチすると写真のセブンイレブン隣の「山屋ビル」がヒットします。

 

このビルの一階部分が居酒屋になっており、いかにも以前そこにキャロットがあったという風情なのですが、当時の住宅地図を確認した所セブンイレブンの場所で間違いないようです。(セブンイレブンも住所は同一となっています。)恐らくセブンになった際に建屋ごと取り壊されているのではないでしょうか。

 

店舗営業時の外観を発見したため以下引用させて頂きます。

郊外店は、雑居ビルのワンフロアでテナントとして営業されていた店舗が多かった中で、店舗単独の建屋であったことが写真から判断できます。

 

スコア集計については1984年1月の初回掲載から、1993年11月号を最後に姿を消しています。実質ほぼ10年に渡り掲載が継続し、80年台に掲載が開始された店舗だけで最盛期は10店以上を数えた東京都内のナムコ系店舗において、プレイシティキャロット巣鴨店を除いて最後まで誌面に残っていた店舗でもあります。

 

しかしスコア的に盛り上がっていたのは90年台初頭辺りまでで、対戦格闘ブームの到来と引き換えにスコア欄は徐々に寂しくなっていったことが誌面から伺えます。その後店舗はナムコからタイトーの運営に変わり「タイトーイン西荻」となりましたが、閉店時期は確認出来ませんでした。

 

【前記事】

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト マイコンベーシックマガジン1985年11月号

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