ハイスコア集計店マップ(マイコンベーシックマガジン1988年5月号)
マイコンベーシックマガジン1988年5月号(第7巻第5号)のハイスコア集計店マップとなります。
総店舗数は101で先月と同数ですが、新規掲載店が2店あります。
・その他
がらんがらんG(長野県)
(マイコンベーシックマガジン 1988年5月号より)
ゲーメストでは創刊号から掲載されていた長野県駒ケ根市の「がらんがらん」がベーマガでも掲載を開始します。ゲーメストからは2年弱遅れてのスタートとなりました。
山口市の「ちまきや別館ワンダーランド」は住所が現在の山口井筒屋を示すことから、百貨店内のインストア店舗だったと思われます。至近距離にある「ウィルトークタイトー山口店」が今月から一旦掲載店から姿を消しており(後に再掲載)、チャレハイ通信欄にも「ウィルトークからバトンタッチしました」と記載があることから色々な店舗事情があったことが想像されます。
以下スコア欄を掲載します。
【チャレンジハイスコア 1988年5月】
(マイコンベーシックマガジン 1988年5月号より)
チャレハイ通信に「ナムコ・東京西事務所」の欄があります。
当時管轄の店舗で「キャロットクラブ」というミニコミ誌を頒布しており、私も当時のプレイシティキャロット巣鴨店で手にしたことがありますが、「ビデオゲーム評論」ともあるようにメーカー直営店舗で頒布されていた割に内容はナムコ製品に対する批評も含めて辛辣だったと記憶しています。
欄内にもあるように当時チャレンジ・ハイスコア欄を担当されていた見城こうじ氏が執筆に協力されており、私が手に取った号では丁度カプコンの「大魔界村」がリリースされた直後だったのですが、見城氏はゲーメストが誌面内で賛辞を浴びせていたのとは対照的にこれでもかというレベルでゲームをこき下ろしていました。
メーカー、店舗、そしてプレイヤーも尖っていた80年台前半のナムコのスタイルを受け継いでいたミニコミ誌だったと思いますが、ロケーションの脱マニア化の流れを受け徐々にその存在が許容されなくなってきたのではないかと思います。
トピック店舗:スターロイヤル/センターロイヤル
続いてトピック店舗です。
大阪府内のキャロット系店舗の紹介が一通り終了したため、ナムコロケーション以外へ対象を移します。
「スターロイヤル」及び「センターロイヤル」の2店をピックアップします。
【スターロイヤル】
(スーパーソフトマガジン⦅マイコンベーシックマガジン別冊⦆1984年9月号より)
2022年3月19日撮影
【センターロイヤル】
(スーパーソフトマガジン⦅マイコンベーシックマガジン別冊⦆1984年9月号より)
2022年3月19日撮影
弊ブログの「ハイスコア集計店マッピングプロジェクト マイコンベーシックマガジン1984年6月号」にて「プレイシティキャロット第4ビル店」を取り上げていますが、キャロットのあった第4ビルも含まれる「大阪駅前第1~第4ビル」のうち、第1ビル1階にあったのが「スターロイヤル」、第3ビル地下1階にあったのが「センターロイヤル」となります。
どちらもオープン時はセガの系列店でした。
1984年12月号の「ゲームマシン」誌によれば、第1~第4ビルだけで19店ものゲームセンターが存在しており、その中でセガ系である「ロイヤル」「パソピアード」で5店を数えています。
(ゲームマシン 1984年12月15日号より)
「ロイヤル」の名称を持つ店舗が各ビルに1箇所、「パソピアード」は第3ビルにあるため、第3ビルのみセガ系が2店を構えていたことになります。
(ゼンリンブルーマップ 大阪市北区1990年より)
ちなみに入手している1990年の住宅地図では、第1ビル1階に「ロイヤル」の表記はありませんでした。第3ビルのロイヤルは確認出来たため、該当するテナント一覧を抜粋しています。
ゲームマシンの記事を見ると、系列店で運営を必ずしも統一はしておらず、各店ごとに企画やサービスは異なっていたようです。2店のハイスコアの掲載も店舗の裁量で行われた可能性が高いと思われます。
「スターロイヤル」は第1ビルの1階と住所にありますが、現在の1階のテナント配置図を見てもフロアのどこにあったのか特定が出来ません。ゲームマシン誌地図の5⃣の位置から想像すると写真の居酒屋か、その隣のシャッターが降りている場所が該当しそうですが、当時のテナント配置図を確認する必要があります。
一方の「センターロイヤル」ですが、ゲームマシン誌上では「ロイヤル」の表記となっています。第3ビルに該当するロイヤルはここしかないため、センターロイヤル=ロイヤルと判断します。
こちらは写真のように店舗は現役。通路に面した場所にはプライズ機が並べられているもののその裏側にはビデオゲーム筐体が連なる貴重な光景が広がっています。
ゲームマシン誌には1984年当時のロイヤル店内写真が掲載されています。
スターロイヤルの写真は掲載がありませんでした。
(ゲームマシン 1984年12月15日号より)
設置されている筐体はさすがにテーブルからアップライトへと変わっており、カウンターの位置も現在とは異なることから恐らく店舗名称だけが残っているといった所でしょうか。またセガはアミューズメント施設運営撤退以前にロイヤルの運営からは離れており、現在は無関係となっています。
ホームページも存在しており、現在の設置機種構成も確認出来ます。サラリーマンに支持される機種を厚く揃えている印象で、場所柄その姿勢を貫いてきた結果店舗の個性と認識され、「レトロゲーム専門店」を標榜出来るレベルになったのではないかと思います。
ハイスコアの誌面掲載は両店共にベーマガ1984年8月号が最初となっています。
掲載の終了は「ロイヤル」の方が早く1985年5月号と1年継続しませんでした。「スターロイヤル」は1985年8月号にスコアが掲載された後、休載表記で1985年11月号に店舗欄が現れたのが最後となっています。
【前記事】
ハイスコア集計店マッピングプロジェクト マイコンベーシックマガジン1988年4月号
ハイスコア集計店マッピングプロジェクト ゲーメスト1988年4月号
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