ハイスコア集計店マップ(マイコンベーシックマガジン1990年12月号)
マイコンベーシックマガジン1990年12月号(第9巻第12号)のハイスコア集計店マップとなります。
掲載店総数は92で先月比-5と減少幅が大きくなっています。これで3か月連続で100店を割り込みかつ減少に歯止めが掛かっておらず、最終頁の空欄が非常に目立つ結果となっています。
新規掲載は先月同様に1店確認されています。
・その他
サミーハウス(長崎県)
(マイコンベーシックマガジン 1990年12月号より)
ゲーメスト1990年10月号における新規掲載店の一つで、今号よりベーマガにも掲載されダブル掲載店となっています。
島原市は人口4万程度の街ですが、このお店が掲載されて以降ハイスコア文化が根付いたのか長期に渡り掲載店が存在する地域になります。
以下スコア欄を掲載します。
【チャレンジハイスコア 1990年12月】
(マイコンベーシックマガジン 1990年12月号より)
チャレハイ通信の「タイトーイン002スタジアム」の欄に気になる記述を発見!
「ダライアス3画面筐体にムーンウォーカー」というのはなかなか常人では発想することが出来ない魔改造です。ボディソニック実装が目的だったのかもしれませんが3画面筐体の意味を全く成していません…
そういえばタイトーイン002スタジアムの店長さん、このような魔改造の他にも連射装置や特殊改造のリクエストに対応出来るハードウェアのエキスパートだったとのこと。この頃からハイスコア狙いにおける装置の重要性は高まり、ハードウェアに対応できるスタッフや常連が店舗にいないとハイスコア争いの土俵に上がることが徐々に難しくなってきます。
トピック店舗:分大キャロットハウス
続いてトピック店舗です。
前回に引き続き九州の初期ナムコ系店舗から「分大キャロットハウス」をピックアップします。
(スーパーソフトマガジン⦅マイコンベーシックマガジン別冊⦆1984年1月号より)
2022年8月10日撮影
1984年1月号及び2月号のチャレンジハイスコア欄では、店名が「大分キャロットハウス」と表記されています。
「分大」は大分大学の略称で、大分の誤植と解釈されてしまったのかもしれませんが、「分大キャロットハウス」が正式名称となります。
ハイスコアコーナー開始告知における店舗リストでは分大と記載がされており、また1984年3月号以降では店舗名が訂正されています。
(スーパーソフトマガジン⦅マイコンベーシックマガジン別冊⦆1983年12月号より)
そしてその店舗名の通り、近隣には大分大学が立地しています。
ただ大分の市街地からは相当距離が離れており、大学以外には店舗付近が学生向け物件も含め新興住宅街となっているものの周囲は郊外の山の中という印象で、基本的には学生目当てのお店と言えそうです。
(ゼンリン住宅地図 大分市1985年より)
店舗向かいの「大分県職員研修所」は「大分県自治人材育成センター」として健在。大分大学の敷地は見えませんが地図範囲の北西方向に拡がっています。
また、JR豊肥本線の線路が地図の接続部から西側で消えてしまっていますが、もちろん連続しています。
現在は豊肥線に「大分大学前」駅がありますが、1985年当時はまだ駅がありませんでした。駅が開業したのは2002年のため、店舗へのアプローチは路線バスしかなかったことになります。
2022年8月10日撮影
写真は大分大学入口付近から大分大学前駅方面、及び大分大学前駅舎を撮影したもの。周囲は殆どが山林となっていることが分かります。
2022年8月10日撮影
そして駅を過ぎて写真の登り坂を上がった場所にキャロット跡地があります。ここを登って店舗に向かうのはなかなかの苦行です。分大生でなければ車やバイクを所持していないとここに行くというモチベーションは湧きにくいと思います。
こちらもベーマガオリジナル26店に名を連ねています。
ゲーメストへも1987年に1回だけですが掲載された履歴が残っています。
(ゲーメスト 1987年10月号より)
ベーマガの方は特に大きな休載も無くコンスタントに掲載を続けていましたが、1990年2月号の掲載を最後に姿を消しています。90~91年頃に閉店したとの情報があるため、閉店による掲載終了の可能性が大きいと思われます。大学近隣店舗とは言え付近に駅も無かったこの立地では流石に集客が厳しかったのかもしれません。
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ハイスコア集計店マッピングプロジェクト マイコンベーシックマガジン1990年11月号
ハイスコア集計店マッピングプロジェクト ゲーメスト1990年11月号
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