ハイスコア集計店マップ(ゲーメスト1990年12月号)
ゲーメスト1990年12月号(第5巻第12号)のハイスコア集計店マップとなります。
さすがに10,11月号で23店もの新規追加があったこともあり今号は新規掲載はありません。掲載店総数は91と-3の微減。今回、プレイシティキャロット巣鴨店が掲載開始以来初めて休載されたのですが、店舗改装の影響であることが確認されています。丁度地下2階が拡大された時期でしょうか。
以下スコア欄を掲載します。
【めざせハイスコア 1990年12月】
(ゲーメスト 1990年12月号より)
店舗改装といえば、ハイスコア通信欄のハイテクセガ藤井寺店の欄にも改装のため一時休業の旨が記されています。
客の立場だけで言えば、店舗改装を行えば概ね店内は綺麗になり、伴って新製品の入荷が増えることを期待する訳ですが、店舗側の立場で言えば、
①改装費用を掛けるので改装後は売上のアップを求められる
②休業期間を伴う大規模の改装だと人事異動も兼ねることもあり、また休業期間中の収入が途絶えることからバイトが入れ替えになることもある
これらの理由で運営の変更を求められたり、社員やバイトが入れ替わってしまう影響から改装を機にハイスコアの集計やコミュニケーションノートの設置を取り止めることに繋がる事例は多かったのではないかと想像されます。
実際ハイテクセガ藤井寺店はこの号の掲載が最後となり、改装後に再び店舗欄は現れませんでした。そして改装の影響は前述した「プレイシティキャロット巣鴨店」にも…
続いてトピック店舗です。
ベーシックマガジンにて「分大キャロットハウス」を取り上げたのでゲーメストも大分県のナムコ系店舗から、「ジャスコ大分店ナムコランド」をピックアップします。
(ゲーメスト 1987年1月号より)
2022年8月10日撮影
百貨店や大型スーパー内の遊戯施設が強かったナムコですが、まだビデオゲームが華やかな80年台のナムコ系店舗はショッピングセンター内店舗においてもゲーム好きの客層を積極的に取り込もうという施策がされていた時期で、キャロットのない地域の代替を果たしていました。
こちらはその中でもハイスコア集計まで至った店舗です。ゲーメスト1987年1月号が最初の掲載となりましたが、同じようなショッピングセンター系ナムコ店舗が同時に8店も誌面に登場しています。
場所はJR大分駅に程近く、駅前から延びる中央通りと中央町商店街アーケードに囲まれた絶好の立地です。
1985年の住宅地図ですが、現在も存在する地場百貨店のトキハに加え、既に撤退しているパルコや長崎屋の文字も見えます。テナント一覧や当時のフロアガイドが発見出来なかったため、ナムコが何階に存在したのかは判明しませんでした。
ジャスコは1973年(昭和48年)にオープンしていますが、1993年の時点で業態変更を行い、ファッション関係テナントが中心の「大分フォーラス」へと変貌しています。この時点ではジャスコ時代の建物がそのまま使用されていたようです。
wikipedia内にフォーラスの主なテナント一覧が記載されていますが、ナムコやゲームコーナーの表記はありません。
誌面へのスコア掲載期間を確認すると1993年4月号が最終となっており、フォーラスへの転換時期と一致することから転換と合わせてナムコは撤退したということで間違いないと思われます。中心市街地のインストア店舗としては6年以上の長期に渡って掲載が続けられ、同じ大分市内の分大キャロットハウスが掲載を終了した後も店舗欄を維持しました。ベーマガへの掲載履歴はありませんでした。
そして2017年にフォーラスとしての営業も終了、跡地にはイオングループの食を中心とした商業施設「大分opa」が新たに建てられており、建屋を含めてジャスコ時代の面影は完全に消失に至っています。
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ハイスコア集計店マッピングプロジェクト ゲーメスト1990年11月号
ハイスコア集計店マッピングプロジェクト マイコンベーシックマガジン1990年12月号
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