ハイスコア集計店マップ(ゲーメスト1988年2月号)
ゲーメスト1988年2月号(第3巻第2号)のハイスコア集計店マップとなります。
掲載店総数は105店と先月比-3の微減。新規掲載店は下記の1店に留まっています。
・タイトー系
(ゲーメスト 1988年2月号より)
こちらの店舗、ベーマガでは1987年8月号から1989年5月号までの掲載履歴がありますが、ゲーメストへの掲載は現時点ではこの1回だけとなっています。
また、タイトー系店舗はこれまで確認できている範囲で16店の掲載履歴があるのですが、掲載が不定期だったり短期で掲載を中止する店舗が多いのが特徴で、10店を超える掲載数になることが殆どありません。ベーシックマガジンで実績があるナムコや、一度掲載が開始されると比較的律義に掲載が継続されるセガとは少々店舗事情が異なるようで、「スコア集計の維持管理を行える人員が常駐していない」という運営上の問題がナムコやセガに比して多かったのではないかと想像出来ます。
そういえば、昔のタイトー系店舗は特に昼間に行くと、男女を問わずして高齢の方が一人で「店番」をしているような光景に出くわすことが多く、その状況では店舗でハイスコアを管理していくことは容易ならざることだったのではないかと思います。店舗の人件費を抑えるための方針だったのでしょうが…
以下スコア欄を掲載します。
【めざせハイスコア 1988年2月】
(ゲーメスト 1988年2月号より)
コーナー内で目を引くのは当時絶頂期であった「プレイシティキャロット巣鴨店」の紹介記事。当時は3代目店長の時代だったようです。既に開始されていた店舗間トップ数(★)競争にて、初めてトータルが10個を超えたことで取り上げられました。
既に「ハイスコアラーの聖地」として確固たる地位を築いていた巣鴨は、この後も浮き沈みはあれども長年に渡りマニア向け店舗の位置づけを貫き通しましたが、インタビュー内にもあるようにこの時期は既に一部店舗ではゲームマニアの排斥が始まっていました。長時間プレイや一部客層の店舗の過度な私物化といった、マニアを囲い込み過ぎたことへの弊害が徐々に表面化しつつあった時期でもあります。
この「ゲームマニアの排斥」は特にゲームセンターの一般化を進めたいメーカー系店舗から進行し、その影響で徐々にメーカー系店舗が掲載店舗の数を減らしていくことに繋がっていきます。
トピック店舗:ナムコクリハシ店
そしてトピックですが、千葉県のナムコ系集計店は市川~千葉の間に集中していたのに対して、唯一飛び地的に存在していた銚子市の「ナムコクリハシ店」をピックアップします。
(ゲーメスト 1986年9月号より)
2020年8月14日撮影
千葉県の東端に位置する漁業の町銚子市、港にも近い銚子銀座と呼ばれる中心繁華街に「クリハシ百貨店」がかつて立地しており、そのテナントとしてナムコが存在していたようです。
ゲーメスト掲載の「銚子市新生1-17」という住所は現在の地図では特定出来なかったのですが、調査するとクリハシ百貨店の住所が「銚子市新生町1丁目41-45」であることが確認されました。1986年の住宅地図でも新生町1丁目41-45にて存在が確認されています。
現在は写真のようにマンションが建っており、店舗の痕跡が全く残っていないのは先日紹介した千葉市の「ゲームプラザ」と類似しています。また付近は銚子銀座ココロードとして綺麗に街路や歩道が整備されているのですが、JR銚子駅からも遠く典型的な地方都市のシャッター街と化してしまっていました。ゲーメストに掲載されていた1986年頃はまだ活気があったのでしょうか。
ハイスコア集計店としては、ゲーメスト創刊号である1986年5月号から掲載されたのですが、同年11月号を最後に姿を消しています。
【前記事】
ハイスコア集計店マッピングプロジェクト ゲーメスト1988年1月号
ハイスコア集計店マッピングプロジェクト マイコンベーシックマガジン1988年2月号
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