ハイスコア集計店マップ(ゲーメスト1988年3月号)
ゲーメスト1988年3月号(第3巻第3号)のハイスコア集計店マップとなります。
掲載店舗数は前月同数の105店。そして新規掲載店は1店のみなのですが、その1店が…
・その他
モンキーハウス本館(福岡県)
(ゲーメスト 1988年3月号より)
ベーマガでは1988年1月から掲載がスタートしていましたが、ゲーメストでは2ヵ月遅れての掲載開始となりました。
ゲーメストハイスコアにおける九州の強豪店というと、熊本の「ゲームプラザ」、この時点では掲載されていない二日市(筑紫野市)の「サブカルチュア」、そして福岡の「モンキーハウス本館」や「ホワイトハウス箱崎」がイメージされます。
1987年6月号から、全国トップを獲得したスコアが掲載された店舗に対して店舗間競争として☆が付与され、総獲得数が多い店舗が「ハイスコア強豪店」として認識されて行きますが、モンキーハウス本館は掲載初回の今号から早速2個の☆を獲得、以後着々と獲得数を重ねることで強豪店として揺るぎない地位を築いていくこととなります。
以下スコア欄を掲載します。
【めざせハイスコア 1988年3月】
(ゲーメスト 1988年3月号より)
「ヒットゲームBEST10」のラインアップを見ると、当時強かったセガ体感ゲーム以外では、沙羅曼蛇/ライフフォースを含めたグラディウス系列、ダライアス、そして直近まで名前のあったR-TYPEの横シュー御三家が全て姿を消しています。
この後に各シリーズの続編が登場するまでの端境期にあたりますが、「究極タイガー」が初登場で2位にランクイン。1987年6月号では「飛翔鮫」が1位を獲得しており、対地、対空を区別せず、緊急回避用のボムを有する縦スクロールシューティング、いわゆる「東亜系シューティング」が確立された時期です。そして現在の弾幕系縦シューティングまで続く系譜が生まれたとも言えます。
トピック店舗:綱島キャロットハウス
トピック店舗へ移ります。
舞台を神奈川県に移し、横浜市の「綱島キャロットハウス」をピックアップします。
(ゲーメスト 1987年1月号より)
2022年3月15日撮影
東急東横線綱島駅から徒歩5分程度、神奈川県のナムコ系掲載店ではベーマガの伊勢佐木町、大船に次いで3軒目の登場となっています。
キャロット系店舗はベーマガへの掲載が多く、特に関東圏においてはプレイシティキャロット巣鴨店以外は殆どゲーメストへの掲載がありませんでしたが、ここは唯一ゲーメストのみの掲載店でした。1986年末時点でベーマガへのナムコ系掲載店は60店を数えており、これ以上枠を確保できないことからゲーメストへ掲載する方針を取ったのかもしれません。
スコアの掲載は1987年1月号からスタート。丁度その号にはゲーメスト誌面上で横浜のシールハイクが行われており、当時の店舗外観が掲載されています。
(ゲーメスト 1987年1月号より)
2階建てのこじんまりとした店舗外観に当時各地に存在したキャロットの姿を思い浮かべることが出来ます。
写真を比較すると建屋は恐らく当時のままですが、現在は1階と2階が別々の店舗になっています。キャロット時代は1,2階双方を使用し店内に階段があったようなので、外付けの階段を新たに設けて1階と2階を別店舗とする改築が実施されているようです。
1987年の住宅地図でも「ゲームセンターキャロットハウス」の文字が確認出来ます。ゲーメスト誌面の概略図と比較しても、駅から進んで店舗の前の路地に入る所に八百屋があり、隣が駐車場であることが分かります。店舗の隣や向かいにある駐車場は現在いずれもマンションが建築されており、元キャロットの建屋のみが時代にとり残されたように佇んでいます。
誌面への掲載は長続きしませんでした。
翌1987年3月号には掲載されたものの4,5月号は店舗欄が無く、6,7月号と掲載された後に姿を消しています。1988年4月1日時点の「キャロットマップ首都圏版」に店舗の存在が確認されていますが、閉店時期は判明していません。
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ハイスコア集計店マッピングプロジェクト ゲーメスト1988年2月号
ハイスコア集計店マッピングプロジェクト マイコンベーシックマガジン1988年3月号
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