小人閑居して不善を為す chapter3

一介のプレイヤーからハイスコアラー、そしてゲームセンターの中の人を経てアーケードゲームと関わること40年以上、その普通とはかなり異なるゲーマー人生を回顧するべく記事を綴っております。

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト ゲーメスト1988年12月号/トピック店舗:ゲームセンターヤマト/ウエストサイド(長野県)

ハイスコア集計店マップ(ゲーメスト1988年12月号)

ゲーメスト1988年12月号(第3巻第12号)のハイスコア集計店マップとなります。

 

掲載店数は90で先月比-5、88年で最も少なくなりまた1987年7月号の81店以来久々の低い水準となっています。新規掲載店はありません。

 

以下スコア欄を掲載します。

 

【めざせハイスコア 1988年12月】

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ゲーメスト 1988年12月号より)


集計タイトルの増加でトップスコア掲載欄が不足してきたのはゲーメストベーマガ共通で、双方とも追って欄を拡げてタイトル数やキャラ別集計の増加に対応しますが、申請数の少ないタイトルについてベーマガは欄外にまとめていたのに対してゲーメストは「ハイスコア番外地」という欄を別途設けました。その番外地が最初に登場したのが今号です。

 

この欄に掲載されたトップスコアは店舗間競争である☆の給付対象になりません。「番外地の一番下希望」というネームに反応する古のスコアラーの方は結構いらっしゃるのではないかと想像します。

 

トピック店舗:ゲームセンターヤマト/ウエストサイド

トピック店舗は引き続き長野県から、初期に比較的短期の掲載に終わったマイナー店舗を2店を紹介します。

 

飯山市の「ゲームセンターヤマト」及び長野市の「ウエストサイド」をピックアップします。

 

【ゲームセンターヤマト】

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ゲーメスト 1986年11月号より)

2020年9月10日撮影

 

【ウエストサイド】

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ゲーメスト 1987年3月号より)

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2020年7月23日撮影

 

「ゲームセンターヤマト」の存在する飯山市長野市から北へ30㎞程北上した人口2万人程の小さな街。冬場は日本有数の豪雪地帯として知られます。その街の代表駅、JR飯山線飯山駅駅前通りに店舗は存在していました。


現在の地図では飯山駅は店舗からみて左下の南西方面に500m程度離れていますが、これは北陸新幹線が出来た時に駅を移転しているため。以前はこの店舗の前の道がそのまま駅正面へつながっていたと思います。

 

トップにはゲーメストのスコア欄を掲載していますが、こちらはベーマガ1986年11月号にも掲載されているためほぼ同時の掲載開始となっています。

マイコンベーシックマガジン 1986年11月号)

 

困ったことに、ゲーメストは住所が「飯山市南町17-1」となっているのに対してベーマガは「飯山市南町12-7」と異なっています。

ゼンリン住宅地図 飯山市1986年より)

当時の住宅地図を確認すると、「南町12-7」の建屋2階に「ヤマト」の記載を発見しているため、ベーマガの住所を正として現地確認を行っています。

 

建屋の外観から想像すると2階のアーチ型の窓がある場所が跡地ではないかと思われますが、2階に上がる階段があったであろう場所はドアが設けられ立ち入り禁止の張り紙がされていました。1階で喫茶店の営業が続いていますが他の部分は使用されている雰囲気はありません。建屋向かって右半分は元々住居部分となっていたようです。

 

ちなみに「南町17-1」も住所としては存在しており、店舗近くの信号角地となります。

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2020年7月23日撮影

 

もっともらしい建物のため当初こちらを所在地としてブログに記載しましたが、住宅地図と照合した結果住所が異なっていることが判明したため今記事にて訂正いたします。

 

誌面への記載はゲーメストベーマガ共に1986年11月号~1987年12月号の1年間程度となりました。閉店時期は判明しませんが、1996年の住宅地図には記載がないことが確認されています。

 

そしてもう一方の「ウエストサイド」はゲーメスト誌上で長野県長野市のハイスコア集計店舗として初めて登場しました。

誌面記載の「長野市安茂里竹の裏1770-5」という住所では、竹の裏という字名が既に存在しないようで場所がヒットしませんでした。

「安茂里1770-5」では写真のアパートがヒットするため、こちらを跡地と判断しています。恐らく店舗閉店後にアパートに建て替えられたと思われます。

ゼンリン住宅地図 長野市北部1988年より)

 

当時の住宅地図を確認すると、コイン洗車場等と敷地を同一としたドライブイン的な店舗だったようです。現在の写真では周囲には宅地が拡がっていますが88年当時は店舗の背後は殆どが田んぼ。地図右下にある信越本線の線路まで見通せたのではないかと思います。ここから徒歩15分程度の場所に安茂里駅がありますが、駅が開業したのは1985年のため駅が出来てから徐々に宅地化が進行していったようです。

 

 ゲーメストへの掲載は1987年3月~1988年3月とこちらも1年程度の期間に留まっています。県下第二の都市松本市が、プレイシティキャロット松本店の存在によってゲーメストへのハイスコア申請環境が整っていたのに対し、長野市はこちらの撤退以降、ゲーメスト集計店舗には恵まれない場所となってしまいます。

 

【前記事】

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト ゲーメスト1988年11月号

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト マイコンベーシックマガジン1988年12月号

【次記事】

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト ゲーメスト1989年1月号

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト マイコンベーシックマガジン1989年1月号