小人閑居して不善を為す chapter3

一介のプレイヤーからハイスコアラー、そしてゲームセンターの中の人を経てアーケードゲームと関わること40年以上、その普通とはかなり異なるゲーマー人生を回顧するべく記事を綴っております。

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト ゲーメスト1989年4月号/トピック店舗:ゲームポイントフリーウェイ手稲店/小樽店(北海道)

ハイスコア集計店マップ(ゲーメスト1989年4月号)

ゲーメスト1989年4月号(第4巻第3号)のハイスコア集計店マップとなります。

 

掲載店総数は100と先月比+7となり8か月振りに3桁の大台に戻します。先月には無かった新規掲載店も2店復活しました。

 

その他

・ゲームセンターコパⅢ(神奈川県)

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・ゲームプラザ京都オリンピア京都府

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ゲーメスト 1989年4月号より)

ゲームセンターコパⅢの最寄駅は小田急線の東海大学前駅。その名の示す通り東海大学湘南キャンパスの最寄駅で、かつては駅周辺に多数のゲームセンターが立地していたようですが、大幅に数を減らした現在でもコパⅢはまだ現役で営業が続いています。数少ない残存している元集計店舗ですが、かつて多数のスコアラーを輩出していた時期はとうに過ぎ、現在は至って普通の店になっているようです。

 

そしてもう一つのゲームプラザ京都オリンピアも店舗としては残存。しかし残っているのはハコだけで中身はプリクラ専門店になっています。

https://www.shinkyogoku.or.jp/store_info/olympia.html

当時から名物だった入口の飛行機オブジェが現在もそのまま使用されており、ランドマーク的な店舗になっているようです。ゲーメスト掲載の店舗住所には地番が記載されていないのですが、このオブジェのおかげですぐに場所を特定出来ました。

 

元はといえばビデオシステム社の直営店だったのですが、3か月後の1989年7月号を最後にわずか3回の掲載でハイスコア集計店からは姿を消しています。

 

以下スコア欄を掲載します。

 

【めざせハイスコア 1989年4月】

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ゲーメスト 1989年4月号より)

 

先月は欄外の掲載だった「お店から」のコーナーが今号から「ハイスコア伝言板」としてコーナー化されています。

 

メタルホークナムコ)の誌上ゲーム大会とか実施してたんですね。(失礼)通常の集計に加えて月間で上位10名をランキングしているのですが、上位にはメタルホーク界隈では名の知れた方々がいらっしゃいます。トップだけの掲載だとなかなかモチベーションも上がらないので定期的にこのようなランキングが開催されても良かったように今なら思えますが、誌面構成上許されなかったといった所でしょうか。

 

メタルホークも当時の大型・専用筐体にありがちな「流通度の少なさ」でヒットに繋がらなかったゲームだったと思います。セガタイトーの店舗では滅多にお目に掛かることが無かったですから…

 

トピック店舗:ゲームポイントフリーウェイ手稲店/小樽店

続いてトピック店舗となります。先月に続いて北海道から、札幌市の手稲にあった「ゲームポイント・フリーウェイ」をピックアップします。

 

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ゲーメスト 1987年1月号より)

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2020年9月21日撮影

掲載開始時は札幌市西区でしたが1989年に西区から分区され手稲区が新たに誕生したため、現在の住所は手稲区となっています。ゲーメスト誌上も途中から手稲区表記へと変わっています。

 

こちらはアイレムの直営店となります。

最盛期には全国にそれなりに点在していたアイレム直営店ですが、スコアが掲載されたのはこちらが唯一となると思われます。

 

付近に駅は無く店舗正面は国道5号となっているため、郊外型のドライブイン的な店舗だったようです。ゲーメスト掲載の店舗写真でも看板に「オートスナック」の文字が見えます。

 

誌面住所は現在のスーパービバホームの隣の空き地になりますが既に建物は無く、木や雑草で大分荒れた土地になっておりこの場所が正しいのか疑わしい印象です。スーパービバホームの敷地に取り込まれてしまったのかもしれませんが、いずれにしても店舗の形跡は一切存在しませんでした。

ゼンリン住宅地図 札幌市西区1988年より)

 

1988年の住宅地図ですが、アイレムの営業所も兼ねていたようです。ただ1階が事務所、2階が店舗という構成は考えにくいため恐らく逆が正しいのではないかと思われます。現在のビバホームに相当する場所は空き地になっており、周囲も現在と比較してまだ開発が進んでいなかったことがわかります。

 

誌面への掲載は1987年1月号からスタートするのですが、1990年11月号で一度掲載が止まります。しかし1991年1月号からは隣の小樽市にて「フリーウェイ小樽店」として再度掲載が開始されます。

 

以下は小樽店の情報です。

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ゲーメスト 1991年1月号より)
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2021年3月27日撮影

 

店舗名称及び住所は「フリーウェイ小樽店」のものが記載されているのですが、備考欄に「手稲店」の文字が確認出来るため一時は実質2店の合同集計となっていたようです。

 

しかし2か月後の3月号には再び店舗名、住所ともに手稲店へ戻ってしまいます。そして手稲店表記のまま1992年1月を最後に掲載店から姿を消しました。小樽店は1991年1,2月号に確認されるのみとなっています。

 

短期間の掲載に留まった小樽店ですが、ロードサイドの手稲店とは異なり小樽市の市街地内に位置していました。小樽駅から徒歩5分程度で到着できるため学生客が多かったようです。

ゼンリン住宅地図 小樽市1991年より)

 

1991年の住宅地図で存在を確認した「小樽グランドパレス」ですが、まだ建物が出来て間もなかったのか4階より上のマンション部分は入居がなく、1階のテナント部分だけが先行して開業した印象です。フリーウェイの文字も確認できています。


そして現在1階はは介護施設となっていますが、以前は建物外側にフリーウェイ時代のサインが付いたままとなっていたようで、2021年時点のグーグルマップでその姿を確認することが出来ました。

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現在はサインは撤去されていますが、近年までサインが残っていたことからも分かるように小樽店は2010年と比較的近年まで営業が続いていたことを確認しています。ただアイレムはその時点でアミューズメント施設運営からは撤退しているので、店舗名称はそのままで別のオペレーターが営業を続けていたものと思われます。手稲店の閉店時期は不明です。

 

【前記事】

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト ゲーメスト1989年3月号

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト マイコンベーシックマガジン1989年4月号

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ハイスコア集計店マッピングプロジェクト ゲーメスト1989年5月号

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト マイコンベーシックマガジン1989年5月号