ハイスコア集計店マップ(ゲーメスト1990年10月号)
ゲーメスト1990年10月号(第5巻第10号)のハイスコア集計店マップとなります。
4月号から告知がされていた通り、この50号で新規掲載店舗の大きな追加がありました。その数合計18店舗。この大幅追加で掲載店総数は92まで戻します。
以下、今回追加された店舗一覧です。
・セガ系
ハイテクランドセガ大船(神奈川県)
・タイトー系
・その他
アミューズメントハウスタックル★V(北海道)
ファミリーランドカーニバル(福島県)
今市ゲームセンター(栃木県)
JOYCOM'S多賀店(茨城県)
プレイランドスカイシアター(埼玉県)
八千代プレイランドカーニバル(千葉県)
プレイランド池袋ラスベガス(東京都)
オレンジハットとなみ店(富山県)
ゲームセンター大野プレイランド(福井県)
タウンスポットプレイランド(大阪府)
サブカルチュア(福岡県)
サミーハウス(長崎県)
ゲームピアチャンス国分店(鹿児島県)
(ゲーメスト1990年10月号より)
今回、埼玉のプレイランドスカイシアター、千葉の八千代プレイランドカーニバル、大阪のプレイシティNASA杉本町店、タウンスポットプレイランド、そして福岡のサブカルチュアと、90年台のハイスコアシーンを盛り上げた店舗が顔を揃えています。
以下スコア欄を掲載します。
【めざせハイスコア 1990年10月】
(ゲーメスト 1990年10月号より)
流石に今回をもって掲載を終了した店舗はないかと思いきや、ハイテクセガ太田(群馬県)が単独掲載店舗としては終了。次号は隣町のハイテクセガ桐生と合同集計となるため、掲載終了という表現は相応しくないかもしれません。
また、ハイスコア欄最後にこのような囲み記事がありました。
掲載を中止した店舗は、掲載終了ではなく休載という扱いになっていたようです。
閉店したり店長が変わって店舗運営方針が変更されるという可能性はあるものの、20店を超える店舗がほぼ同時にその状況になることは考えにくく、中には直接手を挙げた店舗もあったかもしれませんがある程度は編集部から店舗へ掲載終了への打診があったのではないでしょうか。どのような基準で該当店舗が選ばれたのかは今となってはあまり追及する必要はないのかもしれませんが、気になるところではあります。
上記囲み記事は、掲載終了店舗へのフォロー的意味合いが多分に含まれていたのではないかと思われます。
トピック店舗:WE'LL TALK TAITO砺波店/オレンジハットとなみ店
続いてトピック店舗です。
富山県は砺波市からエントリーされた「WE'LL TALK TAITO砺波店」及び「オレンジハットとなみ店」の2店をピックアップします。
【WE'LL TALK TAITO砺波店】
(ゲーメスト 1987年10月号より)
2021年7月22日撮影
【オレンジハットとなみ店】
(ゲーメスト 1990年10月号より)
2021年7月22日撮影
現在の人口は5万人弱ですが、この地にゲーメストへのハイスコア掲載履歴がある店舗が2軒存在します。
最初に紹介するのが「ウィルトークタイトー砺波店」、その名称の通りタイトー系列店となります。
店舗の住所が指し示す場所は国道156号沿いの高岡市との市境に近い場所で、砺波市の中心部であるJR砺波駅からはかなり離れています。当初からロードサイド型の店舗を志向していたようです。
しかし1988年の住宅地図には誌面掲載の住所「砺波市千代135-1」該当する場所に店舗の存在を確認出来ませんでした。この時点ではバイクショップとなっています。
1992年の地図も念のため確認しましたが、今度はコンビニのホットスパーへと変わっています。そして隣接する敷地にワシントン靴店が出来ていることがわかります。
現在の写真では「千代135」に該当する場所が海鮮丼店となっており、隣接するスポーツ用品店等と合わせて小規模な商業施設となっています。1990年前後と現在を比較すると敷地に面する国道156号は4車線へ拡幅されており、それに合わせて敷地の建物構成も大きく変化していることが予想されます。
1988年以前の住宅地図は確認できておらず、住所は一致するもののこの場所が跡地であるという確証はまだありません。情報をお持ちの方は是非ともお寄せ下さい。
誌面への掲載は富山県の店舗としては既に紹介した「ゲームインセガ高岡」に次いで2番目となりますが、掲載期間は短く僅か7か月後の1988年4月号を最後に誌面から姿を消しています。
そしてウィルトーク掲載終了の2年半後、ちょうど今号であるゲーメスト1990年10月号から再度砺波市の掲載店として登場したのが「オレンジハットとなみ店」となります。
こちらはウィルトークタイトー砺波店と同様に立地は国道156号沿いですが砺波市の中心地に近く、現在の砺波市役所の付近となっています。
(ゼンリン住宅地図 砺波市1992年より)
こちらは1992年の住宅地図にて存在を確認。
自販機コーナーが併設されていることが地図上でも表記されているため、ドライブイン形式の店舗であったことがわかります。
「オレンジハット」と言えば、北関東や甲信地方に現在も営業が続くドライブインが有名ですが、店舗のマーク等が違っており運営母体は異なっているようです。
ここ以外にも同じ砺波市内の「オレンジハットとなみインター店」や、富山県内に複数の店舗を展開していたことを確認しています。
ハイスコア掲載はゲーメストが休載となる1999年9月30日号まで丸9年に渡って継続し、長期掲載店となっていました。ただアルカディア誌がハイスコア掲載を再開した際には復活せず、またベーシックマガジンへの掲載履歴はありません。
そしてこの店舗名を聞くと咄嗟に「恐ろしいレベルで私物化されたハイスコア店舗欄」を思いつく方もいらっしゃるかもしれません。
その月の店舗ハイスコア申請が乏しい時や、ネタとしてスコアネームや備考欄で遊んでいる店舗は良く見受けられましたが、1991年後半あたりから始まった店舗欄への書き込みはだんだんとエスカレートし、93年付近は以下のようなおおよそスコアとは無関係な文章を毎月のように曝していました。
(ゲーメスト 1993年4月号より)
流石に目に余ったのか1994年に入ると恐らく文章が書き込まれていた箇所が白抜きになり、その後普通の店舗欄へと戻ることとなります。何らかの怒られ事案が発生したのかもしれません。
スコアの掲載はゲーメスト休載と同時に終了したものの店舗は比較的最近の2011年まで営業されていたようです。
営業時の店舗外観が掲載されているサイトがありました。
現在は写真のように敷地全体がすき家となっていますが、建屋は敷地内の道路に面した場所に新たに建てられており元々のオレンジハット建屋があったであろう場所は駐車場と化しています。
【前記事】
ハイスコア集計店マッピングプロジェクト ゲーメスト1990年9月号
ハイスコア集計店マッピングプロジェクト マイコンベーシックマガジン1990年10月号
【次記事】