小人閑居して不善を為す chapter3

一介のプレイヤーからハイスコアラー、そしてゲームセンターの中の人を経てアーケードゲームと関わること40年以上、その普通とはかなり異なるゲーマー人生を回顧するべく記事を綴っております。

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト ゲーメスト1993年6月号/トピック店舗:ギャル元町/ゲームプラザピノキオ(兵庫県)

ハイスコア集計店マップ(ゲーメスト1993年6月号)

ゲーメスト1993年6月号(第8巻第10号)のハイスコア集計店マップとなります。

 

掲載店総数は77となり先月比-7の大幅減となっています。

70台に落ち込むのは創刊して間もない1987年5月号の74店以来、実に6年振りとなっています。新規掲載店はありません。

 

以下スコア欄を掲載します。

 

【めざせハイスコア 1993年6月】

ゲーメスト 1993年6月号より)

 

今号でスコア集計打ち切りとなっているタイトルのひとつにコナミの「ゼクセクス」の名前があります。「スコアの上がる致命的なバグのため」と解説がありますが、再現性があり狙って出せることから追ってスコア集計は再開されています。

www.high-scorer.net

ただ、スコアが大幅に更新されたアルカディア誌2004年3月号では特に集計を再開するというコメントは掲載されていませんでした。

 

トピック店舗:ギャル元町/ゲームプラザピノキオ

 

トピック店舗は場所を兵庫県へと移します。

初期掲載店から「ギャル元町」「ゲームプラザピノキオ」の2店をピックアップします。

 

【ギャル元町】

ゲーメスト 1987年4月号より)

2022年5月2日撮影

2022年6月18日撮影

 

【ゲームプラザピノキオ】

ゲーメスト 1987年6月号より)

2022年5月2日撮影

 

最初に取り上げる「ギャル元町」ですが、兵庫県初のゲーメスト掲載店となります。

 

三宮~元町界隈に広がる神戸市最大の繁華街の一角をなす「神戸元町商店街一番街」のアーケード内に存在しました。

ゼンリン住宅地図 神戸市中央区(西部)1990年より)

1990年の住宅地図ですが、2022年時点で現存している「サンワフルーツ」と「サワタニ文具」の間に「ゲームセンターギャルモトマチ」の表記があります。

 

しかし現状はフルーツショップサンワと文具サワタニが写真のように隣接しており、ギャル元町跡地と思しき建物は確認出来なくなっています。

 

こちらは「ゲームマシン」誌1985年8月15日号の記事「全国市街地ゲーム場 神戸・三宮」にて取り上げられていました。

(ゲームマシン 1985年8月15日号より)

 

三宮駅付近にゲームセンターが集中する中で、地図左端の元町駅付近に一軒だけ存在している🔟の場所がギャル元町となります。

 

そして記事内に店舗外観の写真があるのですが、左隣に「サンワ」の文字が入った看板が確認出来ます。またサンワ看板の下には瓦屋根風の装飾が見えますが、現在の店舗では存在しないことからギャル元町の閉店後跡地を改装の上フルーツショップサンワが一体化して使用しており、現在のフルーツショップサンワの右半分が元々はギャル元町だったのではないかと推定しています。

 

そしてゲームマシン誌の店舗紹介記事内に、「特定の機械を指定して月間のハイスコア者を掲示する”月間チャンピオン大会”」が実施されているとあるため、1985年時点で店内クローズとは言えハイスコアを集計する素地がお店にあったようです。

その流れを受けてゲーメスト掲載店となるに至ったのかもしれませんが、掲載は1987年4月号の単発に留まっています。

 

そしてもう1店の「ゲームプラザピノキオ」は神戸市隣の明石市、市の中心部となるJR/山陽電鉄明石駅前を通る国道2号の沿道に存在しました。

ゼンリン住宅地図 明石市1987年より)

 

1987年の住宅地図です。

西側に隣接している「明不ビル」は2022年時点で健在、東側の「三和銀行専用駐車場」の敷地には別のビルが建っています。その間に挟まれた写真の「美容ブラージュ」の場所が跡地で間違いないとの情報を頂いています。

 

1987年6月号から掲載を開始、前述の「ギャル元町」が単発で掲載を終了したことにより消失した兵庫県ゲーメスト掲載店がこちらの掲載で復活するのですが、こちらも長くは続かず約半年後の1988年1月号にて掲載が終了します。閉店によるものだったようです。

 

その後明石市は、こちらの跡地の東側にある明石商工会館らぼす内にあった「あかしラポス2Fゲームコーナー」、そして隣接している明不ビルに「ゲームセンターピノキオ」が追って集計店として登場するのですが、「ゲームプラザピノキオ」と「ゲームセンターピノキオ」は全くの無関係ということです。

 

ゲーメスト 1988年1月号より)


マイコンベーシックマガジン 1991年3月号より)

 

上記にて「ゲームプラザピノキオ」のゲーメスト最終掲載と、「ゲームセンターピノキオ」が初めて誌面に登場したベーマガ1991年3月号を並べましたが、店舗名の「ピノキオ」は同じであり、かつ地番も末尾しか違わないことからこの2店が全くの無関係と実情を知らない人間が判定するのはかなり困難と思います。

 

当時を知るプレイヤーの方が最も信憑性が高い情報をお持ちであると認識しておりますので、引き続き店舗情報をお持ちの皆様につきましてはご提供をお願い申し上げます。

 

【前記事】

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト ゲーメスト1993年5月号

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト マイコンベーシックマガジン1993年6月号

【次記事】

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト ゲーメスト1993年7月号

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト マイコンベーシックマガジン1993年7月号