ハイスコア集計店マップ(マイコンベーシックマガジン1993年7月号)
マイコンベーシックマガジン1993年7月号(第12巻第7号)のハイスコア集計店マップとなります。
掲載店総数は89となり先月比+2となっています。
新規掲載店が1店あります。
・その他
QUEEN8(神奈川県)
(マイコンベーシックマガジン 1993年7月号より)
こちらの最寄駅は小田急線の相武台前で、ハイスコア集計店が林立した小田急線沿線に新たな掲載店が誕生することになります。
(マイコンベーシックマガジン 1993年7月号より)
また、1988年6月号まで掲載されていた「ビッグキャロット高松店」が「プレイシティキャロット高松店」と名称を変え約5年振りに復活掲載が開始されています。
以下スコア欄を掲載します。
【チャレンジハイスコア 1993年7月】
(マイコンベーシックマガジン 1993年7月号より)
今月の注目ゲーム欄でトップを飾っているのが彩京の「戦国エース」です。使用キャラクターが6人から選択可能なため初回集計からキャラ別が実施されています。
このゲーム、スタート後に1面が4種類のステージからランダムに選択されるのですが、ハイスコア狙いが佳境に入った頃は1面に特定のステージが選択されないとその時点でスコアが出ないため、「スタートボタンを押しただけでゲーム終了」というアーケードゲーム史上最悪の捨てゲー状況を造った罪深いゲームとして印象に残っています。
トピック店舗:ビデオイン深江→TAITO INN 001深江/ハーフタイム
トピックは兵庫県から「ビデオイン深江→TAITO INN 001深江」「ハーフタイム」の2店をピックアップします。
【ビデオイン深江→TAITO INN 001深江】
(マイコンベーシックマガジン 1989年10月号より)
2022年5月2日撮影
【ハーフタイム】
(マイコンベーシックマガジン 1991年3月号より)
2022年8月11日撮影
今回紹介する2店はいずれも兵庫県内のタイトー系列店舗となります。
「ビデオイン深江→TAITO INN 001深江」は阪神本線の深江駅前にありました。神戸市の最東端に位置しており、隣の芦屋市までは1㎞もありません。
(ゼンリン住宅地図 神戸市東灘区(東部)1990年より)
1990年の住宅地図です。深江駅の駅舎を出ると目の前にあった模様です。
こちらも前回紹介した尼崎市の出屋敷駅と同様に線路の高架化が実施されており、2020年に工事は完成しています。その後2022年時点では旧線路敷地を含めて駅前ロータリーが整備中で、店舗跡地とその周囲は立ち退きとなっていることからそれらしき建物は残存していません。恐らくは写真の1階にセブンイレブンがあるマンション辺りが跡地になるのではないかと思われます。
誌面への掲載は1989年10月号より開始されますが、1991年3月号から店舗名が「TAITO INN 001深江」に変更になります。
(マイコンベーシックマガジン 1991年3月号より)
その後は特に大きな休載期間もなく、4年後の1995年3月号まで掲載は継続されています。比較的長期の掲載となりましたが掲載終了において特にコメントはありませんでした。また閉店時期も判明していません。
もう一方の「ハーフタイム」は西宮市の北部、関西学院大学の最寄駅である阪急今津線甲東園駅付近に存在しました。
店舗名称からはタイトー系と判断出来ないのですが、元こちらの店員の方からタイトー系であるという情報を頂いています。バスケットボールのコートをイメージした店舗内装で、「ハーフタイム」という店名もバスケが由来のようです。
(ゼンリン住宅地図 西宮市北部1994年より)
住宅地図は1994年ですが、甲東園駅南側の線路沿いに現存する「ニューコーベビル」の1階に店舗の存在を確認しています。
2022年時点では2階のカラオケ店は営業が続けられています。テナント配置を見る限りでは1階の弁当店ほっかほっか亭の場所が跡地で間違いないと思われます。
甲東園駅は関西学院大学の最寄駅のため学生需要が多く、近隣の競合店が軒並み1プレイ50円にて営業する中でハーフタイムはメーカー系列ということもあり100円での営業をされていたようですが、それ故に売り上げが伸びず、タイトー社員からバイト氏が「何とかしろ!」と無理難題を押し付けられていたという逸話を伺っています。
誌面への掲載はビデオイン深江に遅れること約1年半の1991年3月号から開始、そして深江の1か月前である1995年2月号が最終掲載となりました。
両店の距離は比較的近く掲載時期も近似、かつ共にタイトー系列店舗であることからスコア掲載について何かしらの繋がりはあったのかもしれません。こちらも閉店時期は不明です。
そしてこの店舗名を聞いて、タイトーのアクションゲーム「ライディングファイト」の最終スコアが輩出された店舗とわかる方は筋金入りのハイスコア通だと思います。
プレイ動画とハイスコアの履歴です。最終スコアの店舗名に「ハーフタイム」の記載があります。
1992年に発売されたこのゲーム、タイトー系以外ではほとんど流通せずマイナーなことに加えて難易度が極端に高く、クリアさえもままなりませんでした。
当時ハイテクノーベルでもプレイしていたスコアラーがいましたが結局クリアは出来ず、クリアの報を聞いた時には「あのゲームクリア出来るんだ…」と驚愕した覚えがあります。
タイトーからリリースされているアーケード筐体型ゲーム機「EGRETⅡmini」に復刻リリースされているため、興味がある方は是非とも挑戦をお勧めします。
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ハイスコア集計店マッピングプロジェクト マイコンベーシックマガジン1993年6月号
ハイスコア集計店マッピングプロジェクト ゲーメスト1993年6月号
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