小人閑居して不善を為す chapter3

一介のプレイヤーからハイスコアラー、そしてゲームセンターの中の人を経てアーケードゲームと関わること40年以上、その普通とはかなり異なるゲーマー人生を回顧するべく記事を綴っております。

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト マイコンベーシックマガジン1989年9月号/トピック店舗:ゲームセンター・シグマ(兵庫県)

ハイスコア集計店マップ(マイコンベーシックマガジン1989年9月号)

マイコンベーシックマガジン1989年9月号(第8巻第9号)のハイスコア集計店マップとなります。

 

総数は105店で先月比-2となっています。新規掲載店が2軒確認されています。

 

・その他

ゲームセンターコパⅢ(神奈川県)

 

がらん3(長野県)

マイコンベーシックマガジン 1989年9月号より)

 

「ゲームセンターコパⅢ」は1989年4月号から、「がらん3」は1987年10月号からいずれもゲーメストにて掲載されているため、双方とも重複掲載店となっています。

 

以下スコア欄を掲載します。

 

【チャレンジハイスコア 1989年9月】

マイコンベーシックマガジン 1989年9月号より)

 

この号におけるナムコ系店舗の掲載総数は42店となっており、最も多かった1985年5月、1986年3月の61店と比較すると2/3程度まで減少しています。

今号では北陸の老舗である「プレイシティキャロット金沢店」が姿を消しています。

 

また、チャレハイ通信欄はキャロット系店舗からのアクションが多いのですが、「ナムコオールドゲーム再入荷」をアピールする店舗が結構多く、ナムコゲーム全盛期であった80年台前半と比べると自社製品だけではプレイヤーの要求を満足できず、店舗規模の小ささも相まって新製品の入荷に苦しむ姿が浮き彫りとなっています。

 

トピック店舗:ゲームセンター・シグマ

続いてトピック店舗です。場所を大阪府から兵庫県へと移します。

「ゲームセンター・シグマ」をピックアップします。

 

(スーパーソフトマガジン⦅マイコンベーシックマガジン別冊⦆1984年7月号より)

2022年5月1日撮影

 

関西方面初のメーカー系列外掲載店として前回紹介した関大前の「ビッグワン」と並んで1984年7月号から掲載された経緯があります。

 

場所は神戸から電車で40分程度離れた兵庫県三木市。人口8万人弱の神戸のベッドタウンなのですが、こちらの最寄駅である広野ゴルフ場前駅が所属する神戸電鉄粟生線は利用者の減少で廃線問題が取りだたされている始末。

 

そしてゴルフ場前の通り駅前は道路を挟んでゴルフ場となっており、線路の東側には開発された住宅街が広がっていますが、駅や店舗跡の場所からはその存在を視認できません。周囲は写真のように郊外の趣となっており、ドライブインならともかく40年近く前に単独のゲームセンターがここに存在したとはあまり思えない場所です。

 

1985年の住宅地図において店舗の存在が確認されています。

ゼンリン住宅地図 三木市1985年より)

 

テナントの配置表もあり、この位置関係が間違いなければ3階建て建屋の1階左下、写真の「アジアンスパイス&フードマート」の場所が該当します。店舗はそれ程広くなさそうで、当時の典型的な「街のゲームセンター」の風情だったのではないかと想像します。

 

ハイスコアは1985年7月号まで掲載された後、同年11月号の休載表記を最後に姿を消すのですが、住所及び店名の「シグマ」に見覚えがあったため確認した所、家庭でアーケードゲーム基板を動かすためのコントロールボックスを製造販売していた「シグマ電子」と住所が一致しました。

ゲーメスト 1988年5月号より)

ゲーメスト 1988年12月号より)

 

ゲーメスト誌に良く広告を出していたため、この社名で存在を認識していた方も多いのではないでしょうか。かくいう私もこちらでコントロールボックスを購入し、住所に見覚えがあったため気付くことが出来ました。

 

そしてゲーメスト広告を見る限りゲームセンター営業に関するインフォメーションは一切ないため、コントロールボックス関連商品の販売を開始した時点でゲームセンター店舗営業からは撤退していたのではないかと思われます。

 

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ハイスコア集計店マッピングプロジェクト マイコンベーシックマガジン1989年8月号

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト ゲーメスト1989年8月号

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ハイスコア集計店マッピングプロジェクト マイコンベーシックマガジン1989年10号号

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト ゲーメスト1989年9月号

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト ゲーメスト1989年8月号/トピック店舗:コミュニティスペースNTK(北海道)

ハイスコア集計店マップ(ゲーメスト1989年8月号)

ゲーメスト1989年8月号(第4巻第8号)のハイスコア集計店マップとなります。

 

掲載店総数は103店と前月比+1でまだ3桁を維持。新規掲載店は先月に引き続いてセガ系列店が2店追加されています。

 

セガ

HIGH-TECH SEGA金沢(石川県)

 

ハイテクセガ長浜(滋賀県

ゲーメスト 1989年8月号より)

90年代前半のハイスコアシーンにおけるセガ系店舗では、先月から掲載開始となったハイテクセガ高崎と並んでハイテクセガ金沢もかなり印象に残っている店舗です。

 

金沢と高崎、元々ナムコのキャロットが地域スコアラー一番店として君臨していたのが、ナムコの閉店や運営方針転換を経てタイトーセガ、そしてメーカー系列店でない店舗へとスコアラーの活動の比重が移っていく経緯が非常に似通っている気がします。

 

そしてもう一つのハイテクセガ長浜。

当時のセガ系店舗としては珍しく「長浜楽市」という西友を核にしたショッピングセンター内の店舗だったのですが、掲載初月にして長浜市の店舗なのに大津市の住所が記載されているというゲーメストお馴染み誤植の洗礼を受けます。

 

この住所、同時に掲載されていた「アスター膳所店」の住所「滋賀県大津市馬場町1-13-9」をコピペしてしまったと想像されますが、「馬場町」ではなく「馬町」とコピペさえも誤植になっており、もはや雑誌以上に有名になってしまい独り歩きしているフレーズ「インド人を右に」には及ばないもののゲーメストの誤植の多さを物語るエピソードと言えそうです。

 

そして初回掲載で早速誤植を食らった影響からか、ハイテクセガ長浜店はこのあと2ヵ月間紙面に掲載されず、次の登場は1989年11月号。ここでやっと本来の住所である「滋賀県長浜市八幡東町9-1 長浜楽市内」が掲載されるのでありました。

 

以下スコア欄を掲載します。

 

【めざせハイスコア 1989年8月】

ゲーメスト 1989年8月号より)



「ビデオインセガ船橋店」のスコア担当者、通信欄で新潟へ行くことになったと記されていますが、新潟市の「ビデオインセガ万代」へと異動になられたようで今月の通信欄に記載があります。

 

トピック店舗:コミュニティスペースNTK

トピック店舗へ移ります。

恵庭市のNTKシリーズ2回目、「コミュニティスペースNTK」を取り上げます。

ゲーメスト 1987年7月号より)

2020年9月19日撮影

当時の地図から確認すると少々手狭だったと思われるゲームプラザNTK恵庭店ですが、1987年に同じ恵庭市内に「コミュニティスペースNTK」として移転拡張がされました。その距離は約300m程度、恵庭市役所の横を抜け当時の国道36号(現在は北海道道46号)に面した場所となります。

 

ゼンリン住宅地図 恵庭市1990年より)

移転後3年程度経過している1990年の住宅地図より。店舗に面している幹線道路はまだ国道36号となっています。市役所通線と交わる漁町京町の交差点を恵庭市役所方面へ直進すると旧NTKの店舗があります。店舗面積だけでなく立地も大きく改善したと言えそうです。

 

移転により住所、店名も変更の上、ゲーメストベーマガ共にハイスコア掲載は引き継がれました。

そして移転後の店名「コミュニティスペース」には、店長の「お店をコミュニケーションの場所としたい」という思いがが込められていたようです。

 

マイコンベーシックマガジン1987年10月号 見城こうじのゲームセンター放浪記より)

ゲーメスト1988年7月号より)

1980年台後半という時期は、ファミコンの登場も含めてゲーム全体が脚光を浴びつつあった反面、インベーダーブームの後に付いたゲームセンターに対する世間の厳しい評価が色濃く残っていた時期でもあり、熱意ある店舗側の方々はその悪評を覆すべく日々の運営にあたっていたのではないかと感じます。この「コミュニティスペース」という店舗名もその意志表示であったことが当時の文面から伝わってきます。

 

ゲーメスト誌も創刊直後の80年台後半はゲームの紹介や攻略にとどまらず、店舗のイメージ向上やボタン擦り問題、長時間プレイのようなプレイヤーマナーに関する提言も結構取り上げていました。だた90年代に入るとそういった記事はあまり見受けられなくなってしまったように思います。

 

またゲーメストの店舗紹介記事「札幌シールハイク」において札幌から若干距離は離れているもののこちらも取り上げられています。僅かですが店内の写真も掲載されています。

ゲーメスト 1988年5月号より)

 

上記1987年10月号のベーマガ記事内に、店長の「道内のプレイヤーの集会の場所としたい」との願いが記載されていますが、その体現として毎月末の日曜日に交流会を開催し、道内各地からプレイヤーが集まっていたようです。なかなか一筋縄とはいかなかったようですが…

 

そして移転拡張後からわずか3年後の1990年には恵庭市内に更に2号店がオープン、ゲーメスト1990年3月号からは掲載店名が「コミュニティスペースNTK2店合同」へと変化しました。次回は最後にオープンした2号店について取り上げることにします。

 

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ハイスコア集計店マッピングプロジェクト ゲーメスト1989年7月号

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト マイコンベーシックマガジン1989年8月号

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ハイスコア集計店マッピングプロジェクト ゲーメスト1989年9月号

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト マイコンベーシックマガジン1989年9月号

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト マイコンベーシックマガジン1989年8月号/トピック店舗:ビッグワン/ゲームプラザUFO(大阪府)

ハイスコア集計店マップ(マイコンベーシックマガジン1989年8月号)

マイコンベーシックマガジン1989年8月号(第8巻第8号)のハイスコア集計店マップとなります。

 

掲載店総数は107で先月比+5と減少傾向がストップ。4軒の新規掲載店が登場しています。

 

セガ

ハイテクセガ長浜楽市(滋賀県

 

セガセンター京極(京都府

 

・その他

ファミリータウンメルヘンランド(愛知県)

 

ジャンボ&ジャイアント(大阪府

マイコンベーシックマガジン 1989年8月号より)



今回新規掲載された4店も西日本が中心です。

 

「ハイテクセガ長浜楽市」はゲーメストに引き続きベーマガでも掲載を開始。

ゲーメストは「ハイテクセガ長浜」となっていますが、入居している施設が「西友長浜楽市店」のため、どちらの名称で呼んでも差し支えないと思います。ベーマガでは正確な住所が記載されていました。

 

セガセンター京極」は京都の繁華街である新京極にあり、四条河原町交差点からも近く立地は抜群です。関西はナムコ系店舗の掲載店からの撤退が関東に比較して早く、その分80年台後半からセガ系の店舗が集計店として多数名乗り出ていた印象があります。

 

「ファミリータウンメルヘンランド」はカプコンの直営店だったようで、後に店舗名称がマジカル・カプコ→プラザカプコンと変遷した経緯があります。カプコン系のハイスコア集計店はここだけかもしれません。(調査中です。)

 

「ジャンボ&ジャイアント」は、1989年4月号から「ヤングプラザジャンボ」として掲載が開始されていましたが、近隣の「ゲームプラザジャイアント」と合同集計となっています。店舗欄記載住所がジャイアントの住所に変更となっているため、新規掲載開始の扱いとしました。

 

以下スコア欄を掲載します。

 

【チャレンジハイスコア 1989年8月】

マイコンベーシックマガジン 1989年8月号より)



ベーマガ1989年2月号の時のトピック店舗として取り上げた神奈川県の「大船キャロットハウス」は今号をもって通信欄へのコメントと共に掲載終了となっています。一時休業と記載されているのでナムコロケとして復活させる予定があったのでしょうか。

 

また同じくナムコロケでは熊本県の「プレイシティキャロットパーツボックス」も今号の掲載が確認している時点で最後となっています。1989年に入ってからは掲載が不定期気味になっていました。

 

トピック店舗:ビッグワン/ゲームプラザUFO

続いてトピック店舗です。

 

大阪府の初期掲載店より「ビッグワン」及び「ゲームプラザUFO」の2店をピックアップします。

 

【ビッグワン】

(スーパーソフトマガジン⦅マイコンベーシックマガジン別冊⦆1984年7月号より)

2020年3月20日撮影

 

【ゲームプラザUFO】

(スーパーソフトマガジン⦅マイコンベーシックマガジン別冊⦆1984年9月号より)

2022年3月19日撮影

 

「ビッグワン」は以前にピックアップしている「プレイシティキャロット関大前店」と同じく関西大学前の学生街に位置しています。

 

場所は関大前駅よりも大学の正門に近く、駅と正門を結ぶメインの通りから少し外れた場所にありました。

ゼンリン住宅地図 吹田市1984年より)

 

現在のGooglemapで地番を入力すると「西山荘」の場所がポイントされますが、その隣に「コピー ビッグワン」の表記が確認出来るためこちらを所在地とみなしています。現地でも西山荘の場所は普通の宅地で、写真の建物が住宅地図上のビッグワンの位置と一致します。

 

かつてコピー機が普及していなかった頃、学生向けにコピーを専門に行う商売が存在し、この周辺にも同様な店舗がいくつか見受けられます。コピー機と合わせてゲーム機も設置していたといった所でしょうか。

 

しかしハイスコアの掲載はベーマガ1984年7月号の1回のみとなりました。コピー業の片手間だったのかもしれませんが、周辺にキャロットやチャレンジャーと言ったハイスコアでも著名な店舗が林立しているため、プレイヤーが敢えてここを選択する理由は乏しかったかもしれません。

 

一方の「ゲームプラザUFO」は茨木市のJR茨木駅前商店街に立地していました。

住宅地図を確認すると、「マツヤビル」の場所が該当します。

(吉田地図 茨木市1988年より)

 

入手出来た地図が1988年のものなのですが、そちらには「ゲームプラザWELL TALK タイトー」の記載があります。場所は同一のため元からタイトー系店舗で、80年台後半にウィルトークタイトーに店名が変わったと判断しています。

 

追って取り上げることになりますが、同じ商店街を駅の方に20m程進んだ場所に「ソアラビル」という建屋があり、こちらはアミューズメントライフ誌及びゲーメスト創刊直後に掲載店となっていた「Pasadena 茨木店」が所在しています。Pasadena がアミューズメントライフ誌に掲載されたのは1984年6月号から、ゲームプラザUFOはベーマガ1984年8月号からとなっており、近隣で2店の掲載店がしのぎを削っていたことが想像されます。

 

しかしUFOは1985年に入ると休載が目立ち始め、最後にスコアが掲載されたのは1985年10月号まで、翌11月号は休載表記となり店舗欄から姿を消しました。ウィルトークタイトーになる前に掲載は終了してしまったようです。

 

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ハイスコア集計店マッピングプロジェクト マイコンベーシックマガジン1989年7月号

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト ゲーメスト1989年7月号

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ハイスコア集計店マッピングプロジェクト マイコンベーシックマガジン1989年9号号

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト ゲーメスト1989年8月号

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト ゲーメスト1989年7月号/トピック店舗:ゲームプラザNTK恵庭店(北海道)

ハイスコア集計店マップ(ゲーメスト1989年7月号)

ゲーメスト1989年7月号(第4巻第7号)のハイスコア集計店マップとなります。

 

総店舗数は102と前月比-2となります。やはり掲載枠数は100店が目安のようです。

前月で9店新規が増加しましたが、今月も1店追加があります。

 

セガ

ハイテクセガ高崎(群馬県

ゲーメスト 1989年7月号より)

こちらも往年のスコアラーの方には割とお馴染みの店舗ではないでしょうか。

先月に「ゲームセンターモンテカルロ高崎」が掲載開始されていますが、番地が末尾しか違っておらず、地図上でも集計店が2店隣り合っています。また付近ではウィルトークタイトー高崎2号店も集計を継続していたため、プレイヤーも入荷したゲームにより各店を使い分けることが可能だったのでしょう。

 

以下スコア欄を掲載します。

 

【めざせハイスコア 1989年7月】

ゲーメスト 1989年7月号より)

 

90年台前半の東京の集計店御三家のひとつである町田の「プレジャーキャッスル」ですが、今号から近隣の「プレイタウンYOU&YOU町田店」と合同集計となります。

 

これ以前にも複数店舗の合同集計は存在しているのですが、いずれも同一メーカー系や系列店間におけるもので、タイトー系であるプレジャーキャッスルとジャレコ系であるプレイタウンYOU&YOUという異メーカー店舗間で合同となる事例は、ベーマガも含めて今回が初めてとなりました。

 

また「ハイテクセガ高崎」は、セガ系の新規掲載としては1988年1月号のハイテクセガ延岡から約1年半振りとなるのですが、セガ系掲載店は脱落や休載が比較的少ないのが特徴で、集計を行っていた店舗はスコア管理が行き届いていたのではないかと思います。

 

トピック店舗:ゲームプラザNTK恵庭店

トピック店舗です。

 

札幌市郊外の恵庭市より「ゲームプラザNTK恵庭店」をピックアップします。

ゲーメスト 1987年1月号より)

2021年11月20日撮影

2020年9月19日撮影

恵庭市は札幌市の郊外、札幌駅から千歳線の電車で30分程度の場所にあります。

新千歳空港から札幌行きのエアポート快速に乗車すると途中で恵庭駅に停車するため、地名を聞いたことがある方も多いのではないかと思います。

 

かつてこの地に「NTK」を店名に含んだゲームセンターが存在していました。

そのお店は恵庭市内で2回の移転や拡張を経ており、店舗名も「ゲームプラザNTK恵庭店」「コミュニティプラザNTK」「NTK2号店」と変化していくのですが、すべての店舗においてハイスコアの誌面掲載履歴があります。

 

「ゲームプラザNTK恵庭店」はその系譜のスタートを飾る店舗です。

マイコンベーシックマガジン 1986年3月号より)

 

今回ゲーメストの記事内にて取り上げていますが、最初に誌面に掲載されたのはベーマガで、1986年3月号からスタートしていることからゲーメスト創刊前よりハイスコア集計を行っていたことがわかります。

 

ゲーメストの創刊は1986年5月号ですがそちらではスコアは掲載されず、登場するのは1987年1月号からとなりました。

ゲーメスト 1987年1月号より)

 

この時に当時の店内写真と共に、NTK=日本テレビゲーム研究会の略称という店名の意味合いが説明されています。会員数1300名とあり、店舗名も含めて壮大なお店を当時の誌面から想像したのは決して私だけではなかったと思います。

 

しかしゲームプラザNTK時代の店舗は決して大きなものではなかったようです。

ゼンリン住宅地図 恵庭市1987年より)

 

1987年当時の住宅地図で存在を確認していますが、赤く囲った箇所は現在の同一住所にある写真の住宅の半分程度の面積となり、奥行きを考慮してもかなり狭い店舗だったのではないかと思われます。

 

ちなみに地図上の店舗名は小さくて読みにくいのですが、拡大すると「ゲームプラザ ファミリーステーション」となっています。NTKという名称は表に出ていなかったのかもしれません。

 

流石にここでは箱が小さすぎたようで、近隣に「コミュニティスペースNTK」として新たに移転拡大した店舗を構えることとなりました。ゲーメストベーマガ共に1987年7月号から移転後の住所及び店名にて掲載されています。この際に旧ゲームプラザNTKは店を閉じているようです。

 

次回は移転後の「コミュニティプラザNTK」の紹介へ移ります。

 

【前記事】

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト ゲーメスト1989年6月号

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト マイコンベーシックマガジン1989年7月号

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ハイスコア集計店マッピングプロジェクト ゲーメスト1989年8月号

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト マイコンベーシックマガジン1989年8月号

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト マイコンベーシックマガジン1989年7月号/トピック店舗:サンシャインゲームセンター(東京都)

ハイスコア集計店マップ(マイコンベーシックマガジン1989年7月号)

マイコンベーシックマガジン1989年7月号(第8巻第7号)のハイスコア集計店マップとなります。

 

掲載店総数は102となり先月比-3と更に減少しています。今月は新規掲載もありません。

 

以下スコア欄を掲載します。

 

【チャレンジハイスコア 1989年7月】

マイコンベーシックマガジン 1989年7月号より)

 

この時点でスタートしてから5年半の年月が経過していたチャレンジ・ハイスコアのコーナーですが、今号で初めて「チャレハイ史を振り返る」と題して回顧的な記事が掲載されました。

 

初回参加店のリストや1回目の全国集計欄が掲載されています。

弊ブログでも該当号を既に取り上げておりますので、宜しければご覧下さい。

www.inu-inu-yeti.com

 

しかし「連載第1回」の文字があるものの、確認している時点では2回目以降の連載はありませんでした。今号は掲載店数が少なく欄が余ってしまったため差し込まれた記事だったのかもしれません。

 

トピック店舗:サンシャインゲームセンター

続いてトピック店舗です。

 

東京都内の初期ベーマガ掲載店では貴重な城北地区の掲載店となる足立区の「サンシャインゲームセンター」をピックアップします。

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マイコンベーシックマガジン 1986年3月号より)

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2021年10月23日撮影

 

東武伊勢崎線、及び大師線西新井駅が最寄となります。駅前ロータリーを抜けて直ぐの場所にある写真の「伏見ビル」1階が店舗跡地となります。

 

1986年の住宅地図を見ると道路配置は大きく変わっていませんが、店舗前の道を挟んで向かい側の敷地は当時は日清紡西新井工場となっており、現在は工場跡地が再開発されショッピングモールへと変貌しています。

ゼンリン住宅地図 東京都足立区1986年より)

 

先に述べたように東京都の城北、城東区域は城西や城南と比べてキャロットが稀少だったこともあり掲載店舗数が少なく、掲載されても短期間で姿を消していた店舗が多い中、1986年3月の掲載開始から1991年9月と比較的長期に渡って掲載が継続しました。

 

スコアラーの集まりも良く近隣だけでなく東武線沿線を中心とした埼玉県方面からの来店もあったようで、レベルの高いスコアが度々登場しています。

 

また、ゲーメストへは創刊号に店舗欄が存在していました。

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ゲーメスト 1986年5月号より)

 

しかしゲーメストへの掲載はこの一度きりとなりました。次回の店舗別スコア欄が現れるのが4か月後である9月号となった影響か創刊号だけの掲載となった店舗は多く、ここもその一つとなっています。

 

また括弧書き店舗名の「ゲームブティックサンシャイン」は、当時有名だった「ゲームブティック高田馬場」をリスペクトして付けられたとの話を伺っていますが、ベーマガ誌面ではこの名称は一度も現れませんでした。かつてはゲームグッズの店舗販売を行っていた時もあったようで、全盛期のナムコ直営店のような店舗を目指していた姿勢を垣間見ることが出来ます。

 

【前記事】

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト マイコンベーシックマガジン1989年6月号

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト ゲーメスト1989年6月号

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ハイスコア集計店マッピングプロジェクト マイコンベーシックマガジン1989年8号号

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト ゲーメスト1989年7月号

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト ゲーメスト1989年6月号/トピック店舗:ミッキー稲田店→コインスナック稲田(北海道)

ハイスコア集計店マップ(ゲーメスト1989年6月号)

ゲーメスト1989年6月号(第4巻第6号)のハイスコア集計店マップとなります。

 

掲載店総数は先月比+2と更に増加し104店まで回復するのですが、最大の理由として一気に9店もの新規掲載店が登場したことによります。

 

タイトー

・ジョイランド松江店(島根県

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その他

・ゲームプラザヴィクトリア(北海道)

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・ゲームセンターモンテカルロ高崎(群馬県

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・ゲームプラザサンシャイン(千葉県)

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・中央プラザ(大泉店)(東京都)

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・大船ビーバー(神奈川県)

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・明石ラポス2Fゲームコーナー(兵庫県

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アミューズ&レストメイヨー(兵庫県

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・TOPGUN(鹿児島県)

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ゲーメスト 1989年6月号より)

この中で特筆する店舗は鹿児島の「TOPGUN」。

前月でWE'LL TALK TAITO騎射場店が姿を消した直後に同じ鹿児島市の店舗として登場しますが、掲載はこの1回のみで終了。現在の鹿児島中央駅前に位置していた好立地なお店だったのですが。

 

この頃になると掲載希望をゲーメストに出して念願叶ったという状況が想定されるため、単発で掲載終了というケースは少なくなっており、なにか特別な事情があったのかと勘繰りたくなります。例えば店の正式な許可を取らずバイトが勝手にやったとか…

 

以下スコア欄を掲載します。

 

【めざせハイスコア 1989年6月】

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ゲーメスト 1989年6月号より)

 

ナムコ全盛期や横シューティング御三家、そしてセガ体感ゲームの時代を経てこの頃のゲームセンターを支えていたのは間違いなくアーケード版初代テトリスです。ハイスコア争いのピークは過ぎていましたが、シンプルにして飽きずプレイヤーを選ばないゲーム性でほぼ全てのゲームセンターに存在したと言っても過言でない位にヒットし、大型店では複数台設置されている光景も珍しくありませんでした。

 

この大ヒットにより、テトリスマザーボードだったセガシステム16A,Bの基板はその殆どがテトリスにコンバートされ、型落ちした同マザーボード用の既存タイトルを店舗で見かけることが激減することになります。

 

トピック店舗:ミッキー稲田店→コインスナック稲田

続いてトピック店舗です。

 

北海道の初期ゲーメスト単独掲載店の続きですが、札幌市を離れて十勝の中心帯広市へと移ります。「ミッキー稲田店(コインスナック稲田)」をピックアップします。

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ゲーメスト 1986年5月号より)

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2021年11月22日撮影

 

帯広市南部の郊外には「イトーヨーカドー帯広店」を始めとして商業施設が集まるエリアがありますが、イトーヨーカドーの正面を通る「稲田通り」と国道236号が交わる交差点の付近に店舗は存在した模様です。

 

ゲーメスト初回掲載では「ミッキー稲田店」となっていますが、1986年9月の2回目掲載及び住宅地図上では「コインスナック稲田」と表記されており、ドライブイン的な店舗であったと思われます。

 

住所表記が1986年当時と変わっており、誌面記載の住所(1986年9月号:帯広市稲田8線4番地22)ではイトーヨーカドー帯広店の駐車場付近を指すため、当初はイトーヨーカドーの敷地に飲み込まれてしまったのかと思いましたが、当時の住宅地図を確認した所写真の場所に辿り着きました。現在の住所は帯広市西3条南35丁目1となっています。

ゼンリン住宅地図 帯広市1986年より)

 

住宅地図の建物配置と比較すると当初は1,2枚目写真の1階が飲食店となっている建物が跡地かと思いましたが、裏手にいかにもドライブインを彷彿させる三角屋根の建屋が残っており、この建屋で間違いないことを確信しました。もし異なっているようであればご指摘を願います。

 

建屋は現在は食肉加工業者の事務所となっており、元々の入口の扉は残っているものの使用されていません。また閉店後に衣料店として使用された形跡が三角屋根の部分に薄っすらと残っています。

 

ゲーメスト創刊号からスコアは掲載され、4か月の期間が空いたため創刊号のみの掲載に留まった店舗も多数ある中、次の1986年9月号にもスコア欄は残りましたが、結局この2回のみの掲載となってしまいました。以降北海道の十勝地域は1990年台後半までハイスコア掲載店は現れませんでした。

 

また、帯広市の「コインスナックミッキー」と検索すると、比較的近年まで残っていたこちらの店舗がヒットするようです。

jihanki.michikusa.jp

稲田店と同一系列で、他にも帯広周辺に複数の店舗が存在していたようですが、現在は全て姿を消しています。

 

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ハイスコア集計店マッピングプロジェクト ゲーメスト1989年5月号

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト マイコンベーシックマガジン1989年6月号

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ハイスコア集計店マッピングプロジェクト ゲーメスト1989年7月号

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト マイコンベーシックマガジン1989年7月号

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト マイコンベーシックマガジン1989年6月号/トピック店舗:ゲームプラザぱっくんらんど/ゲームセンタートロン(東京都)

ハイスコア集計店マップ(マイコンベーシックマガジン1989年6月号)

マイコンベーシックマガジン1989年6月号(第8巻第6号)のハイスコア集計店マップとなります。

 

掲載店は105となり先月比-7と大幅減となりましたが、新規掲載は1店あります。

 

・その他

がらん7(長野県)

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マイコンベーシックマガジン 1989年6月号より)

 

長野県松本市のハイスコア掲載店と言えばプレイシティキャロット松本店が代表格ですが、ベーマガは1989年2月号で一度掲載がストップしていました。ゲーメストへの掲載は引き続き実施されていたので閉店ということではないのですが経緯は不明です。

 

代わりに松本市内のベーマガ掲載店として登場したのが今回から掲載された「がらん7」です。名前から察するに既に同じ長野県は駒ケ根市の「がらんがらん」、伊那市の「がらん3」の系列店と思われます。

マイコンベーシックマガジン 1989年6月号より)

 

今回初掲載だったからという訳ではないでしょうが店舗欄末尾に広告も掲載されていました。キャロットやウィルトーク(ウェルトークとの誤字はご愛敬)の場所までプロットしてあり対抗意識を感じます。また広告内に「ただ、ひまなだけです」という文言が入るのも今ではあまり考えられず、当時の業界のユルさが滲み出ています。

 

以下スコア欄を掲載します。

 

【チャレンジハイスコア 1989年6月】

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マイコンベーシックマガジン 1989年6月号より)

 

先月大きく掲載店を減らした影響か今月を最後に掲載終了した店舗は「ハイテクセガ大牟田」の1店のみで、チャレハイ通信欄にもコメントがあります。

 

大牟田市はハイテクセガ以前に存在したゲーメスト掲載店も2ヵ月で姿を消しているのですが、集計店消滅後地域のスコアラーは福岡市や熊本市まで足を運んでいたのでしょうか…

 

トピック店舗:ゲームプラザぱっくんらんど/ゲームセンタートロン

続いてトピック店舗です。

 

東京都23区内のベーマガ初期掲載店から、北区の「ゲームプラザぱっくんらんど」及び目黒区の「ゲームセンタートロン」をピックアップします。

 

【ゲームプラザぱっくんらんど】

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マイコンベーシックマガジン 1985年1月号より)

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2021年10月23日撮影

 

【ゲームセンタートロン】

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マイコンベーシックマガジン 1986年3月号より)

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2022年1月29日撮影

ナムコの「パックランド」を彷彿とさせる東京都北区の「ゲームプラザぱっくんらんど」ですが、ベーマガへの掲載は1985年1月号より開始されました。1984年リリースのパックランドよりも先にオープンしていた店舗なのかは少々気になる所ではあります。

東京都北区の商業集積地と言えばターミナルである赤羽、区役所が近い王子、そして十条銀座アーケードで有名な十条が思いつきますが、こちらは赤羽と王子の中間である東十条が最寄です。京浜東北線の車庫があるため時折現れる東十条行きの電車で存在を認識している方も多いのではないかと思います。

 

お店は駅北口を出で線路沿いの路地に面している写真の「東十条Sビル」に入居していたものと思われます。

ゼンリン住宅地図 東京都北区1986年より)

 

店舗住所は「東十条3-17-3」となっていますが、1986年2月号の誌面で「東十条3-17-4」に記載が変更されています。3-17-3の建屋は1985年以前から飲食店として使用されていた形跡があるため、Sビルの住所である3-17-4が跡地であると認識しています。

 

しかしビルテナント一覧では「ぱっくんらんど」の名称が存在しません。そのためこの場所で確定という根拠がまだ得られていないため、ご存知の方は是非とも情報をお寄せ頂きたくお願い申し上げます。

 

掲載は1985年1月~1986年2月で、記載住所が変更された号が最後の掲載となっています。閉店時期は不明です。

 

一方、「ゲームプラザぱっくんらんど」と入れ替わりで1986年3月から登場した店舗が「ゲームセンタートロン」となります。東急目黒線(当時は目蒲線西小山駅の付近に存在しました。こちらは当時の住宅地図でも存在が確認されています。

ゼンリン住宅地図 東京都目黒区1986年より)

 

こちらの住所は目黒区となっていますが、店舗目の前の西小山弁天通りが目黒区と品川区の区境になっているため、道を挟んだ向かいの住所は品川区となります。住宅地図上でも店舗の目の前に区境の線があるのが分かります。また東急目蒲線は現在地下化されているため、駅の周りは1986年当時から大きく様変わりしていることと思われます。

 

住宅地図ではトロン以外のテナントの記入がなく、現在の1階ビストロの場所が跡地ではないかと思いますがもし2階ないし3階に位置していたということであればコメント等頂けると幸いです。

 

掲載は1986年3月~1987年4月までと1年程度に留まりました。こちらも閉店時期は分かっていません。

 

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ハイスコア集計店マッピングプロジェクト マイコンベーシックマガジン1989年5月号

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト ゲーメスト1989年5月号

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ハイスコア集計店マッピングプロジェクト マイコンベーシックマガジン1989年7号

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト ゲーメスト1989年6月号

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト ゲーメスト1989年5月号/トピック店舗:ハイテクセガ平岸(北海道)

ハイスコア集計店マップ(ゲーメスト1989年5月号)

ゲーメスト1989年5月号(第4巻第5号)のハイスコア集計店マップとなります。

 

掲載店総数は102で先月比+2と微増。新規掲載店は以下1店が追加されました。

 

・その他

ゲームイン・クーガー(山形県

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ゲーメスト 1989年5月号より)

1987年6月号~1988年10月号まで、同じ山形県鶴岡市に集計店「8ビット」が掲載されていましたが、近隣に場所、店舗名称を共に変えて新規オープンしています。

 

以下スコア欄を掲載します。

 

【めざせハイスコア 1989年5月】

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ゲーメスト 1989年5月号より)

 

また前後して、比較的古くから掲載が続いていた店の脱落が目立つようになります。以下4店が今号を最後に集計店から姿を消しています。

・ゲームプラザ(千葉県 1986/9~)

ダイエーレジャーランド十和田店(青森県 1986/9~)

・WE'LL TALK TAITO騎射場店(鹿児島県 1986/11~)

・キャンパスタイトー山口県 1986/11~)

 

「キャンパスタイトー」は1987年11月号から1年半全く掲載が無かったのですがこの号に突如再掲載されました。(店舗名は「キャンパス」で住所は同一)しかし以後は復活せずそのままフェードアウト。後の3店もいずれもハイスコア集計初回もしくは2回目に初掲載された歴史があるのですが、この頃になると徐々に休載回数が増加していたため掲載店を積極的に継続する意思は既になかったのであろうと思われます。

 

トピック店舗:ハイテクセガ平岸

トピック店舗へ移ります。

 

先月に引き続き北海道内のナムコ系以外初期ゲーメスト単独掲載店として、札幌市の「ハイテクセガ平岸」をピックアップします。

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ゲーメスト 1987年6月号より)

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2021年3月28日撮影

大通駅から地下鉄南北線で10分程度、南平岸駅から平岸通(国道453号)へ出て通りを北へ向かった写真のマンション1階が跡地となります。北海道初のセガ系掲載店でもあります。

ゼンリン住宅地図 札幌市豊平区1989年より)

写真のマンション1階で現在は洋菓子店及びラーメン店に分割されていますが、セガの時には分割されずに平岸通に面した部分を全て使用していました。

 

ゲーメストの札幌シールハイクでも店舗が取り上げられ、そこから営業中の店舗外観が確認出来ます。

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ゲーメスト 1988年5月号より)


この店舗名を聞くと咄嗟に「スーパーハングオン」が思いつく方が結構いらっしゃるのではないでしょうか。スーパーハングオンミニライドオンタイプの特にエキスパートコースでトップスコアが度々掲載されたため、お店の代名詞にもなっていたように思います。

ゲーメスト本文中でもスーパーハングオンの件が触れられていますね。

 

誌面の地下鉄の駅名が「霊園前」になっていますが、これは1994年に現在の南平岸に改称されています。

 

また、1989年9月号からは「ハイテクセガ南7条店」との2店合同集計となります。

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ゲーメスト 1989年9月号より)

 

こちらはゲーメスト誌面に一度も住所が記載されなかったため場所が不明だったのですが、「札幌・小樽のゲーセン情報リスト」に住所が記載されていました。

seesaawiki.jp

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ゼンリン住宅地図 札幌市中央区1989年より)

 

手前の線路は札幌市電となっており、路面電車から店舗の姿を確認出来たようです。

 

郊外住宅地の趣ですが、札幌市内は澄川や新琴似のような中心街から若干離れた場所でも広くゲームセンターが分布していた地域だったことが分かります。

 

こちらはまだ調査を行えていないため、いずれ改めて現地に伺う機会を設けたいと思います。

掲載終了は1990年8月号で、2店合同集計のまま幕を閉じています。閉店時期は双方ともに判明していません。

 

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ハイスコア集計店マッピングプロジェクト ゲーメスト1989年4月号

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト マイコンベーシックマガジン1989年5月号

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ハイスコア集計店マッピングプロジェクト ゲーメスト1989年6月号

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト マイコンベーシックマガジン1989年6月号

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト マイコンベーシックマガジン1989年5月号/トピック店舗:ゲーム中央プラザ(東京都)

ハイスコア集計店マップ(マイコンベーシックマガジン1989年5月号)

マイコンベーシックマガジン1989年5月号(第8巻第5号)のハイスコア集計店マップとなります。

 

掲載店は先月比±0で112のままですが、新規掲載は1店あります。

 

・その他

ゲームセンターアメニティプラザ オズ(山口県

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マイコンベーシックマガジン 1989年5月号より)

 

ゲーメストでは1988年1月号から、山口県は小野田市(現在の山陽小野田市)に「GAME CITY OZ」が掲載されており、こちらはその姉妹店となります。オープンした際にはベーマガの掲載店となっていました。

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ゲーメスト 1989年5月号より)

 

しかしゲーメストにはオープン時に店舗外観が掲載されたものの掲載店とはならず、またベーマガは結局この1回のみの掲載に留まっています。

 

以下スコア欄を掲載します。

 

【チャレンジハイスコア 1989年5月】

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マイコンベーシックマガジン 1989年5月号より)

 

チャレハイ通信欄には新規掲載開始時によくコメントが載せられましたが、時折掲載終了や閉店の切ないコメントが掲載されることもあります。

マイコンベーシックマガジン 1989年5月号より)

香川県高松市の「プレイシティキャロット常盤店」はオリジナル26店に含まれていた由緒ある店舗でしたが上記コメントと共に今号でを消しました。近隣にあった「ビッグキャロット高松店」も1988年6月で先に掲載を終了(その後1993年に掲載復活)していたため、高松市内に3軒あったキャロットのうちスコア掲載が以後継続していたのはゲーメストのみだった「プレイシティキャロット藤塚店」のみとなっています。

 

また、1989年3月号から掲載が開始されたばかりの「ゲームセンターセントラル永福町店」も集計終了のコメントを掲載。しかしこちらは8月号で復活し10月号まで掲載が継続しています。それでもトータル1年未満と決して長い期間ではないのですが。

 

またダイエーレジャーランド郡山店はゲーメストよりも後からベーマガへの掲載が開始されましたが、ゲーメストよりも先に今号でベーマガへの掲載は終了となっています。

 

トピック店舗:ゲーム中央プラザ

続いてトピック店舗となります。

 

引き続き東京都多摩地区の初期掲載店から、三鷹市の「ゲーム中央プラザ」をピックアップします。

 

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マイコンベーシックマガジン 1986年3月号より)

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2021年12月29日撮影

 

駅の真下を玉川上水が流れており、その北側は武蔵野市、南側は三鷹市となっている中央線の三鷹駅が最寄。駅前を横切るさくら通りと三鷹通りが交わる中央線ガードの袂付近に、店舗住所である写真の「創英ビル」が現在も存在しています。

ゼンリン住宅地図 三鷹市1986年より)

 

建屋の1階に店舗があったことが当時の住宅地図から確認出来るため、現在の喫茶店の場所が該当するのではないかと思われます。

 

「中央プラザ」という店舗は東京の多摩地区や神奈川県を中心に広く店舗展開をしていたオペレーターで、ハイスコアが誌面掲載された店舗も複数存在しています。その第一号がこの三鷹店でした。以後ベーマガゲーメストを含めて掲載店となっている履歴がある店舗がありますが、そちらはまた改めて紹介する機会を設けたいと思います。

 

ベーマガへの誌面掲載は1986年3月号からスタート。地道に掲載は継続され現時点で1994年7月号までの履歴を確認しています。閉店時期は判明していません。

 

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ハイスコア集計店マッピングプロジェクト マイコンベーシックマガジン1989年4月号

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト ゲーメスト1989年4月号

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ハイスコア集計店マッピングプロジェクト マイコンベーシックマガジン1989年6月号

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト ゲーメスト1989年5月号

ハイスコア集計店マッピングプロジェクト ゲーメスト1989年4月号/トピック店舗:ゲームポイントフリーウェイ手稲店/小樽店(北海道)

ハイスコア集計店マップ(ゲーメスト1989年4月号)

ゲーメスト1989年4月号(第4巻第3号)のハイスコア集計店マップとなります。

 

掲載店総数は100と先月比+7となり8か月振りに3桁の大台に戻します。先月には無かった新規掲載店も2店復活しました。

 

その他

・ゲームセンターコパⅢ(神奈川県)

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・ゲームプラザ京都オリンピア京都府

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ゲーメスト 1989年4月号より)

ゲームセンターコパⅢの最寄駅は小田急線の東海大学前駅。その名の示す通り東海大学湘南キャンパスの最寄駅で、かつては駅周辺に多数のゲームセンターが立地していたようですが、大幅に数を減らした現在でもコパⅢはまだ現役で営業が続いています。数少ない残存している元集計店舗ですが、かつて多数のスコアラーを輩出していた時期はとうに過ぎ、現在は至って普通の店になっているようです。

 

そしてもう一つのゲームプラザ京都オリンピアも店舗としては残存。しかし残っているのはハコだけで中身はプリクラ専門店になっています。

https://www.shinkyogoku.or.jp/store_info/olympia.html

当時から名物だった入口の飛行機オブジェが現在もそのまま使用されており、ランドマーク的な店舗になっているようです。ゲーメスト掲載の店舗住所には地番が記載されていないのですが、このオブジェのおかげですぐに場所を特定出来ました。

 

元はといえばビデオシステム社の直営店だったのですが、3か月後の1989年7月号を最後にわずか3回の掲載でハイスコア集計店からは姿を消しています。

 

以下スコア欄を掲載します。

 

【めざせハイスコア 1989年4月】

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ゲーメスト 1989年4月号より)

 

先月は欄外の掲載だった「お店から」のコーナーが今号から「ハイスコア伝言板」としてコーナー化されています。

 

メタルホークナムコ)の誌上ゲーム大会とか実施してたんですね。(失礼)通常の集計に加えて月間で上位10名をランキングしているのですが、上位にはメタルホーク界隈では名の知れた方々がいらっしゃいます。トップだけの掲載だとなかなかモチベーションも上がらないので定期的にこのようなランキングが開催されても良かったように今なら思えますが、誌面構成上許されなかったといった所でしょうか。

 

メタルホークも当時の大型・専用筐体にありがちな「流通度の少なさ」でヒットに繋がらなかったゲームだったと思います。セガタイトーの店舗では滅多にお目に掛かることが無かったですから…

 

トピック店舗:ゲームポイントフリーウェイ手稲店/小樽店

続いてトピック店舗となります。先月に続いて北海道から、札幌市の手稲にあった「ゲームポイント・フリーウェイ」をピックアップします。

 

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ゲーメスト 1987年1月号より)

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2020年9月21日撮影

掲載開始時は札幌市西区でしたが1989年に西区から分区され手稲区が新たに誕生したため、現在の住所は手稲区となっています。ゲーメスト誌上も途中から手稲区表記へと変わっています。

 

こちらはアイレムの直営店となります。

最盛期には全国にそれなりに点在していたアイレム直営店ですが、スコアが掲載されたのはこちらが唯一となると思われます。

 

付近に駅は無く店舗正面は国道5号となっているため、郊外型のドライブイン的な店舗だったようです。ゲーメスト掲載の店舗写真でも看板に「オートスナック」の文字が見えます。

 

誌面住所は現在のスーパービバホームの隣の空き地になりますが既に建物は無く、木や雑草で大分荒れた土地になっておりこの場所が正しいのか疑わしい印象です。スーパービバホームの敷地に取り込まれてしまったのかもしれませんが、いずれにしても店舗の形跡は一切存在しませんでした。

ゼンリン住宅地図 札幌市西区1988年より)

 

1988年の住宅地図ですが、アイレムの営業所も兼ねていたようです。ただ1階が事務所、2階が店舗という構成は考えにくいため恐らく逆が正しいのではないかと思われます。現在のビバホームに相当する場所は空き地になっており、周囲も現在と比較してまだ開発が進んでいなかったことがわかります。

 

誌面への掲載は1987年1月号からスタートするのですが、1990年11月号で一度掲載が止まります。しかし1991年1月号からは隣の小樽市にて「フリーウェイ小樽店」として再度掲載が開始されます。

 

以下は小樽店の情報です。

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ゲーメスト 1991年1月号より)
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2021年3月27日撮影

 

店舗名称及び住所は「フリーウェイ小樽店」のものが記載されているのですが、備考欄に「手稲店」の文字が確認出来るため一時は実質2店の合同集計となっていたようです。

 

しかし2か月後の3月号には再び店舗名、住所ともに手稲店へ戻ってしまいます。そして手稲店表記のまま1992年1月を最後に掲載店から姿を消しました。小樽店は1991年1,2月号に確認されるのみとなっています。

 

短期間の掲載に留まった小樽店ですが、ロードサイドの手稲店とは異なり小樽市の市街地内に位置していました。小樽駅から徒歩5分程度で到着できるため学生客が多かったようです。

ゼンリン住宅地図 小樽市1991年より)

 

1991年の住宅地図で存在を確認した「小樽グランドパレス」ですが、まだ建物が出来て間もなかったのか4階より上のマンション部分は入居がなく、1階のテナント部分だけが先行して開業した印象です。フリーウェイの文字も確認できています。


そして現在1階はは介護施設となっていますが、以前は建物外側にフリーウェイ時代のサインが付いたままとなっていたようで、2021年時点のグーグルマップでその姿を確認することが出来ました。

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現在はサインは撤去されていますが、近年までサインが残っていたことからも分かるように小樽店は2010年と比較的近年まで営業が続いていたことを確認しています。ただアイレムはその時点でアミューズメント施設運営からは撤退しているので、店舗名称はそのままで別のオペレーターが営業を続けていたものと思われます。手稲店の閉店時期は不明です。

 

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